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熊本創価学会結成19周年記念勤行会 わが生命を功徳聚の田園に

1977.5.28 「広布第二章の指針」第10巻

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1  熊本創価学会も晴れやかに広布第二楽章の段階を迎えたことは、まことに慶賀にたえない。皆さん方はどうか、この新たな”時”の到来を深く自覚していただきたい。
 「月月・日日につより給へ」との御金言どおりの実践のうえからも、また時代展望のうえからも、われわれは一つひとつの節を大切にするいき方を忘れてはならない。次の飛躍は、その節を大切にする姿勢から始まるからだ。
 この意味からも、柳田県長を中心に、ともどもに仲良く、信心の歓喜に満ちみちて新章節のスタートを飾っていかれるよう念願している。
 かつて豊臣秀吉と明智光秀の生き方を描いた短編の歴史小説を読んだことがある。この物語は、いかに力があり、頭脳明晰であっても、福運のない人生は、結果的に不幸であることを結論づけたものであった。
 これに対して、われわれ信仰者の生き方は、まことに恵まれた福運の人生を歩んでいることが、よくおわかりであろう。
 われわれの人生の根本である「御本尊」は「功徳聚とも名くるなり」とあるとおり、宇宙大の功徳の聚りなのである。
 大事なことは「此の御本尊も只信心の二字にをさまれり以信得入とは是なり」で、わが生命を功徳聚の田園とするかどうかは、ひとえに強盛な信心にあるという点である。
2  学会活動の根本はどこにあるか。一言で申し上げるならば、信心の歓喜と福運を増すこと――ここにあるといえよう。
 したがって皆さん方は、同じ学会活動に参加するにしても、けっして義務的ではなく、自分自身の福徳を増す運動を展開しているのだ――との喜び勇んだ姿勢であっていただきたい。守られる側より守る側に立ち、つねにこの積極的な姿勢のなかに、信心の歓喜と福運をわが生命に実感できる仏道修行であるよう、心から期待している。
3  御本尊を根本として一生成仏という確たる人間革命の人生を生きるわれらは、いかに苦悩の現実に直面したとしても、その現実をけっして悲観的にみるのではなく、かならずよくなっていくための善知識であるととらえ、福運の人生への飛躍の発条としていきたい。依正不二の原理で、その強靱な一念の姿勢が、自分の人生をよりよい方向へと転じていくのである。
 喜び勇んで題目を唱え、仕事に対しても、家庭の建設にも、また人と接していくうえにおいても、信心の喜びにつつまれながら堅実な実りをあげていってほしい。こうした生き方であってこそ、だれからも尊敬され、慕われるのであり、諸天もかならず加護することを深く銘記されたい。
 第二楽章に入った熊本創価学会にとってもっとも重要なことは、人材の育成であると申し上げておきたい。
 人材とは、しぜんにできるものではない。育成しようという真剣な先輩幹部の誠意の行動によってのみ、人材たる者の使命の自覚がつちかわれていくのである。また、このようにして自らの使命を自覚した一人ひとりの力を、身近なところで発揮させてあげようとする配慮も大切である。
 こうした真剣と誠実、こまやかな配慮のもとで、陸続と人材が輩出されていくのである。この意味からも、今後は”人材の熊本”を合言葉とし、幹部自らが人材となろう。人材をつくろうとの強い祈りをもって、実践を持続されるよう期待してやまない。
4  壮年部、婦人部の方々は、とくに健康に留意し、リズム正しい信心即生活の日々であっていただきたい。
 二十一世紀への長途の広布旅を、楽しく、有意義に生きぬいていくためにも、まず健康でなくてはならない。健康な体をつくるために題目を唱え、題目を唱えながら福運を増していく――この連関作業を繰り返しながら、功徳につつまれた人生を朗らかに歩んでいってほしい。
 生身の体である以上、年配になれば、だれにでも故障はでてくるのは当然であるし、そうした方は十分に体を自愛して、長寿の人生を全うしていただかなくてはならない。
 とくに、私がここで申し上げたいことは”信心しているんだから”という安易な考えで、生活のリズムを崩し、非常識な行動で、無理な生活をして体をいためるようなことがあっては絶対にならないということである。
5  緊密な連絡と報告
 広宣流布の多角的な活動を推進していくためにも、連絡と報告の重要性を確認しておきたい。
 連絡、報告は、異体を同心として進む、われら和合僧の生命を支える神経系であるといってもよい。各地域にみられる麗しい広宣流布の実証も、緊密な連絡と報告のうえに、その開花をみせているといえよう。
 われわれの活動は、御本仏日蓮大聖人のご教示のままの展開であるが、一人ひとりを取り上げてみれば、長所もあれば短所もある人間である以上、ときとして正しい信仰の軌道から踏みはずしてしまうような問題も生じないとはかぎらない。たとえば、怨嫉問題等がそれにあたるだろう。
 しかし、こうした問題が起こったとしても、あたたかな同志の激励と指導があれば、見事に解決し、創価家族としての麗しい和楽の前進ができるのである。このためにも、心と心を結ぶ緊密な連絡と報告が最重要となってくる。
 どんなにささいな問題でも見過ごせば事態を大きくしてしまう場合が多い――このことを深く留意して、連絡、報告を密にしつつ、会員同志が安心して楽しく日々の仏道修行を貫いていける模範の姿を示していただきたい。(要旨)

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