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第211回5月度本部幹部会 先輩の功労者に敬愛の光を

1977.5.18 「広布第二章の指針」第10巻

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1  最初に、夏季研修会のあり方について提案しておきたい。
 いうまでもなく私どもの仏道修行は、毎日が研修会の連続であるといってよい。信・行・学の根本路線をそのまま歩んでいるわけで、わが身に”詐親”のないかぎり、一生成仏も絶対に間違いないところである。
 こうした観点からも、本年の夏季研修会は、これまでの伝統をふまえつつ、時代即応に全体の流れを変え、思いきって”早朝”に実施する方向で検討されていることを報告しておきたい。
 具体的には午前六時半ごろから一時間ぐらいの研修とし、この間、五座の勤行を厳粛に行い、御書講義をもってさわやかに終了。このあと勤務の人は職場へ、家庭に帰る人はわが家で有意義な一日を出発していくというように、もっとも合理的で価値的な研修会にしていく予定である。その参加者については、青年部を主体にして行う方針である。
 詳細は副会長会議等でさらに煮詰められていくことになるが、本年はこうした基本方向になることをご了承願いたい。(全員が賛成の挙手)
2  全国の会員同志の汗と涙の尽力によって、広宣流布の舞台は、草創期の渓流の時代から、いまや大河の時代を迎えるにいたった。やがてこの大河の流れも、二十一世紀に向かって”大海の時代”へと連結されていくであろう。
 広宣流布の様相が、このように過去と現在がまったく異なっているように、未来もまた、未来に相応の実践方軌が要請されることは必然である。
 御書にも「月月・日日につより給へ」とあるように、月々、年々に広宣流布が一歩前進していくためには、その時代に即応の実践方式が創出されなくてはならない。
 価値を生む――すなわち創価の実証こそ信心の極意であり、それじたいが信心即社会の流れであることを知っていただきたい。
 広宣流布はこれからも何十年、何百年と続く長期の法戦であるがゆえに、私どもの生活のリズムもそれに応じたものでなくてはならない。
 私にとっての最大の願望は、これまで何度も申し上げてきたことであるが、皆さん方がどこまでも信心即生活の正しいリズムを持続し、体をますます頑健にして、大福運につつまれた長寿の人生となってほしいことである。
 そして、全会員が真実の幸福境涯を確立し、人生の総仕上げを立派に飾ることができるよう、心をくばることが私の責務である。皆さん方にとっても、後輩の幸せの確立がなければ、幹部としての責務を達成したことにはならない。
 こうした意味からも”早朝研修”の実施には、夜はできるだけ早く休み、朝はさわやかに起きて充実した一日のスタートを切るという、生活リズム確立への配慮が込められていることも知っていただきたい。
 創価学会は、とくにこの七年間で、盤石な体制を整えることができた。”人材”の輩出という観点からいっても、有史以来のものといえよう。
 とくに力ある優れた人材が成長するということは、依正不二の原理で、その人材を中心として無量の眷属が必然的にできあがっていくことを意味する。反対に、人材の育成が遅れている場合は、組織自体が弱体化し、事故を起こす要因となってしまう。
 ゆえに広布を推進する指導力、民衆を幸福境涯に導いていくための明確なる判断力、さらには広布開道の勇敢なる決断力と実行力等々、これらの”力”を兼ね備えた人材の輩出こそ、新しい時代の絶対の要請である。
 どうか皆さん方は、自らも人材へとさらに成長し、後継の人材育成にもいちだんと尽力していっていただきたい。
3  創価学会が、世界的な生きた大仏法教団として発展してきた陰には、幾十万人にもの無名の先駆の先輩功労者の尽力があったことを、けっして忘れてはならない。貧困のなか、もっとも激しい、いわれなき中傷と批判にも、けっして臆することなく、広宣流布のため、ひたすら戦いぬいてきた先輩同志たち――。
 その多くの人は、いまは年齢等のため第一線を退いていよう。しかし、現在の立場がどうあれ、かつては言語に絶する法戦を展開し、御本尊へのご奉公を立派に果たしてこられた――尊い方々である。したがって、現在の第一線の幹部は、そうした方々を陰に陽に大切にし、また尊敬の念をはらって、人生の見事な総仕上げのために、あたたかい配慮をめぐらせていただきたいと思う。
 本日参集の皆さん方も、十年、二十年後には、大半の人が、いまの年配功労者と同じように、第一線を退き、後輩にバトンタッチしていくことになろう。
 創価学会は、たとえ第一線を退いた人であっても、広宣流布の最大の功労者として尊敬し、その遺徳を後世に顕彰していくこのもっとも尊く麗しい生命尊厳の流れを、これからもますます強めつつ、ともどもに今世の使命を立派に成し遂げていっていただきたい。(要旨)

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