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日蓮大聖人・池田大作

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全国県長、青年幹部合同会議 聡明な行動で社会に信頼を

1977.5.7 「広布第二章の指針」第10巻

前後
1  指導者として留意すべきもっとも重要な要件は、徹底して会員を守り、大切にしていくことである。この会員を守り、どこまでも自分の後輩を大切にしていく思想と理念を、各県(区)、各地域に深く浸透させ、その強固な流れをつくりあげていくことを指導の根底としていただきたい。
2  地域社会においては、どっしりと根を張り、社会の人々から信頼されゆく、聡明にして賢明な指揮をとってほしい。
 心から慕われ強い信頼で結ばれた人間関係の樹立こそ、もっとも緊要な時代の要請である。この実践は、忍耐を必要とするもっとも地道な活動だが、時代の流れからみても、この忍耐と地道な活動の積み重ねこそ、確固たる勝利の礎となっていくことを銘記されたい。
3  いわゆる仏法を破る内外の”魔”に対しては、社会正義のうえからも、鋭い批判の眼をもち、破邪顕正の強い信心の闘魂あふれる姿勢を堅持していただきたい。この根本精神を失ったならば、もはや指導者としての資格なしといわざるをえない。
 仏法の指導者である皆さん方は、どうか以上の要件を、つねに自らの行動の規範として、全会員が安心して仏道修行に励んでいけるよう、指導の任にあたっていただきたい。
4  明確なる判断、的確な指導の布石を行っていくためにも、十分に体調を整えてほしい。そして、根本の勤行だけは確実に励行し、すべてを御本尊にひたすら祈念していくという姿勢を、けっしておろそかにしてはならない。
 また、具体的な指導にあたっては「要・略・広」の原理をよくわきまえた価値的なものであっていただきたい。これらの実践の日々の繰り返しをとおし、立派な広宣流布の大指導者に育っていくよう念願してやまない。
5  仏法上、たんなる菩薩の行のみの場合と、本地が本覚の如来であり、その用としての菩薩の行である場合とは、天地の相違がある。
 前者は、迹化、他方の菩薩であり、後者が地涌の菩薩である。菩薩とは奉仕の姿勢、実践である。しかし、それのみで終われば、たんなる迹化の菩薩であって、それに対し、根底的な妙法の大地に根ざしていくのが、本化地涌の菩薩である。
 「観心本尊抄」においては、本化の菩薩を大海とすると、迩化の菩薩は一しずくの水であり、本化を大山とすると、迹化は一粒のチリのようなものであるとおおせである。
 このことを具体的にいえば、現在、久遠元初の本覚の如来たる、御本仏日蓮大聖人の命脈が脈動している尊い教団が、創価学会である。世界において、真実の仏法を広宣流布しているのは、何度も申し上げているようにわれらしかない。
 まさしく、この如来行たる広布推進の学会の大地をはねれて、民衆への奉仕といっても、それは切り花のごとく、やがて色あせていく。すなわち、ただの奉仕であれば、迹門であり、一切衆生をして生命の奥底より変革せしめる創価の大地に根ざした振る舞いこそ、大切である。
6  したがって、大事なことは、まず、この一切の母体である創価学会の大地を守り発展させていくことである。そのうえに、用として菩薩界の働きもし、一切を広宣流布という如来行のほうへ動かしていく。また、すべてを諸天善神に変えていく。むしろ、一切を動かし、用いていくことが、仏界を根底にした倶体のうえの倶用の振る舞いであり、正しいわれわれの行動方式なのである。
 そうでなければ”仏の行”を”凡夫の行”に変えてしまい、会員を犠牲にしてしまうことになる。どうか、幹部は、この方程式をしっかり胸中におさめて臨んでいただきたい。(要旨)

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