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日蓮大聖人・池田大作

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会長就任17周年記念式典 三妙合論を現実に昇華

1977.5.3 「広布第二章の指針」第10巻

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1  仏法の原理に「本因・本果・本国土」の三妙合論という原理がある。この三妙合論を現時点にあって、どうとらえるか――きょうはこの点から話し、未来の指標を示しておきたい。
 釈迦仏法と日蓮大聖人の仏法を対比した場合、釈迦仏法は本果妙であり、日蓮大聖人の仏法が本因妙となる。
 ご承知のとおり、釈尊の本因妙は、本果妙・五百塵点劫成道にいたる「我本行菩薩道」であり、その後は、本果の釈尊が一切の中心となって衆生を調機調養し、三千年前のインド応誕となり、正像二千年で完結している。これに対し、大聖人の仏法は末法万年、尽未来際へと続く本因妙の仏法である。
 さらに、この本因、本果には、私どもが明確にわきまえておくべきもう一つの法理がある。
 それは”師弟血脈”という観点から大聖人の仏法の本因、本果の流れをみるならば、大聖人のお立場は本因妙の仏法のうえの本果妙であり、第二祖日興上人が本因妙ということになる。
 本国土とは娑婆世界なりと示されているが、それは観念の社会ではなく、この人間が生きていく世界に仏法は住するということである。実践的にいえば、この現実世界に広宣流布せよという意義である。
 日蓮大聖人は、末法万年に遍きわたる三大秘法の法体の広宣流布を成し遂げ、世界へと流布しゆくことを宣言された。その、ご遺命を受けて立たれたのが日興上人である。ここに「唯仏与仏」「師弟不二」の崇高なお姿がある。
2  こうした「本因、本果」の法理を、わが創価学会の実践にあてはめてみるならば――戸田前会長は地涌の菩薩の棟梁として広宣流布の指揮をとられた。この時点では、牧口初代会長は本果の立場であり、牧口初代会長の遺志を受け継いで、七十五万世帯の達成をめざし戦われた戸田前会長が、本因の立場といえよう。これが創価学会の”生死一大事の血脈”である。
 そしてこんどは、戸田前会長が一切の広宣流布の原理を示された。このときには、戸田前会長が本果であり、その戸田前会長が示した広宣流布の構想ならびに仏法思想を世界に広め、時代即応して応用し、実践していく私どもが本因となるわけである。
 戸田前会長が示された広宣流布の構想も、皆さん方のお力を得て、一切実現することができた。
 さらに、こうした広宣流布の流れのなかから、未来永遠の広布を展望してみるならば、こんどは私が本果、北条理事長をはじめ副会長が本因の立場になるのである。
 この本因・本果、本果・本因という信心の血脈が、学会精神の血脈であることを知っていただきたい。
 このように、日蓮大聖人の仏法の真髄を、そのままあますところなく把握し、時代、社会に昇華させながら展開しているところに、創価学会の不壊の発展の原動力もある。
3  会長就任の本部総会を行った十七年前は、会場を借りて行ったが、本日の式典は、創価大学でこのように晴れがましく開催でき、まことに慶賀にたえない。
 この一つの事実にも、十数年のあいだに創価学会の福運、即皆さん方の福運が、どれほど大きく開かれてきたかの証左があろう。この方程式にのっとっていけば、未来の広宣流布も同じように広がり、盤石になっていくことは聞違いない。
 私も皆さん方のご支援をえて、ますます元気に二十一世紀への確たる目標を設定しつつ、その基盤をつくる決意である。
 妙法の五字七字にちなみ、学会創立五十周年、そして七十周年を目標に定めて、どうか、皆さん方も原点の日からの旅立ちをしていただきたい。
 学会精神は即仏法の真髄の精神を受け継いでいる。この学会精神をさらに強め、朗らかに、楽しくスクラムを組んで「人を恐れず世をはばからず」の御金言のままに、わが創価の道を、二十一世紀へ向かって、さっそうと前進していくことを互いの決意としていきたい。 (要旨)

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