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日蓮大聖人・池田大作

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会長就任17周年記念勤行会 生死血脈の道を確実に進め

1977.5.2 「広布第二章の指針」第10巻

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1  全国の会員諸兄、ならびにきょうお集まりの皆さま方のおかげで、わが創価学会は、仏法史三千年来の金字塔ともいうべき、世界一の生きた教団、仏法を基調にした平和、文化の法団を築くことができた。まことに、この実証は仏意仏勅という以外にない。
 日蓮大聖人の仏法の根本は、南無妙法蓮華経である。この宇宙根源の法理のうえからも、われわれは五、七という数字を大切にとらえているが、大聖人の立宗開教から約七百年の時を待って、恩師戸田前会長が妙法流布に立たれたことじたい、不思議なリズムがそこにあるように思える。
 戸田前会長は、牢獄のなか、御本尊のないところで、大宇宙に向かって二百万遍の題目を唱え、法華経を色読され、地涌の菩薩の棟梁としての開悟をされた。地涌の菩薩とは、法性の淵底より出現するという仏法の生命論のうえからも、戸田前会長の獄中の悟達には深い意味を感ぜざるをえない。
 世間の評価はどうあれ、先師牧口初代会長、恩師戸田前会長は、偉大な仏法指導者であった。何百年、何千年後には、その偉大さがますます明確になるであろう。戸田前会長も、ご自身についての真実の評価がなされるまでには、あと二百年はかかるとも語っていたことがある。
 ともあれ、先師、恩師という淵源があったがゆえに今日の創価学会はあるのであり、そうした師匠をもったことを、われらは、仏法上からも、人生観のうえでも最高の幸せ者であると、深く感謝すべきであり、そこに生死血脈の道を確実に進むことができるのである。
2  立宗から七百年。また近くは、大聖人第七百遠忌。さらに、西暦二〇〇二年は、立宗七百五十年にあたっている。とくに、この間に地涌の菩薩の使命に立って活躍している皆さん方は、他とは違って大福運の人であり、もっとも深き因縁を有した一人ひとりであることを確信していただきたい。
 まして、無理解と中傷のなかを、何百年来の牢固とした因習の宗教土壌に敢然と挑戦し、信仰においてはいかなる宗派とも妥協せず、封建的慣習を打ち破りつつ、仏法の真髄を現実社会に昇華、融合させた忍耐の実践。その岩をうがって花を咲かせ、緑の木々を生い茂らせるがごとき労苦を重ねてこられた皆さんの成仏は、間違いないと断言しておきたい。
 もし、そうでなければ御本尊も、御書も虚妄となってしまう。それも、すべては”信心”の二字、”持続”の二字で決まることを自覚してほしい。
 その”信心”の明確なるあり方を教えてくださったのが、戸田前会長なのである。創価学会が、大聖人の仏法の真実の信仰の道を万人に開いたのである。この一点からも、創価学会を大切にし、前会長への報恩の誠を尽くすべきであろう。
 また、この尊い創価学会を陰で支える方々、広宣流布という目標のもとに守りあい、支えあってきた同志の献身的努力があったがゆえに、今日の創価学会があるのである。
 その方程式は、これからも不変のものとして貫いていっていただきたい。
 これらの偉大な無名の方々によって、学会は支えられているのであるから、これら幾十万、幾百万の会員を最大に擁護し、大切にすることが、私の最大の願いであり、また責務でもある。
 釈迦の十大弟子の一人、神通第一といわれた目連尊者は、仏法のために千里の道を通ったがゆえに神通第一となったと、御書にはしたためられている。
 同じく乱世の社会で、折伏に指導に、日々、足を運んでいる皆さん方が神通第一、すなわち鋭い洞察力の持ち主とならないわけはない。
 根本的には、御書を学び、唱題行に励むことじたい、釈迦の十大弟子がそなえたさまざまの力用が、おのずからそなわっていくと申し上げたい。
 皆さん方は、一家一族のため、そして人々のため、自信と勇気と情熱と英知と慈愛をたたえながら、もっとも人間らしく、楽しく、愉快に、一切を悠々と乗り越え、明年の五月三日へ新たな前進を開始していただきたい。(要旨)

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