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日蓮大聖人・池田大作

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葛飾文化会館開館記念勤行会 身近なところで仏法の証明者に

1977.4.24 「広布第二章の指針」第10巻

前後
1  七百年前、誤れる宗教の根は、御本仏日蓮大聖人の破邪顕正の大折伏によって、完全に断破されたといってよい。また、近代においては、この大聖人のご精神に直結した牧口初代会長、戸田前会長の死身弘法の激闘、ならびに折伏の先覚者たちによる宗教覚醒運動によって、あらゆる新興宗教、誤れる思想、宗教の根が断ち切られ、今日の広布の新章節を迎えるにいたった。
 したがって、これからは、悠々と唱題に励みつつ自らをみがき、もっとも身近なところで仏法の真髄の証明者となっていくことが大事である。すなわち、この法城を中心として、皆さんがた一人ひとりが地域に貢献し、家庭や職場、社会で、一歩でも二歩でも福運に輝いた人間革命の実証を示していく――これが時にかなった、もっとも重要な前進のあり方であると申し上げておきたい。
 仏法流布の根本精神は永遠に不変である。しかし、仏法の普遍の哲理を、時代社会に応用、展開していくうえで、当然のことながら”時代性”をふまえた実践でなくてはならない。専制政体であった大聖人ご在世当時と、主権在民の現代とでは、社会情勢は幾次元にも異なり、また多様化していることは明白である。
 したがって現在は、良識豊かに社会性を重んじ、沈着に、余裕をもって活動を展開していく時代ともいえる。それに反すれば、かえって法を下げることにもなりかねない。
 広布新章節に入ったいま、私ども一人ひとりが、社会の人々に親しまれ、信頼され、力ある人、人望厚き人となっていくことが、実質的な広宣流布の姿に通ずるとともに、それが二十一世紀をめざす学会の歩み方であることを銘記していただきたい。
 凡夫である以上、どんな人にも、大なり小なり悩みはあるものだ。しかし、大聖人の仏法は「煩悩即菩提」「罰即利益」の法理を説いている。妙法の力によって、どんな苦悩も人間革命への発条とし、幸せの確たる人生へと転じていくことができる。このためにも深い”祈り”の姿勢が最大事であることを忘れてはならない。
 勤行、唱題のさいの祈念は、抽象的、観念的であってはならない。広布を祈ることは当然、大事であるが、自身の健康のこと、家庭や職場のこと、そして同志の成長など、自分の生命に感じたものはどんなささいな問題でも、即座に祈り、身近なところから変革していく――この現実を一歩一歩克服していく祈りが、生命の連続革命を可能としていくのである。
 広宣流布、世界の平和といっても、しょせんは「千里の道も一歩より」で、すべて身近な現実の克服の積み重ねによって成し遂げられることを深く銘記されたい。
 仏法は体、世法は影で、長い目でみていけば、祈りはかならず叶っていくことを確信し、日々の強い祈りを繰り返しながら、雄々しい信心即人生の道を歩み、朗らかで満足の人生、生活を築いていただきたい。(要旨)

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