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日蓮大聖人・池田大作

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第1回学生部最高会議 次代後継の人材の宝庫に

1977.2.28 「広布第二章の指針」第9巻

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1  昨年十月の第三十九回本部総会でも確認したように、創価学会の基本路線は、人間革命運動にある。これは、一生成仏という仏法の究極原理の現代的表現でもある。この人間革命の運動は、あらゆる世代、階層を包含し、万人に開かれた仏道修行であり、それを推進する人はすべて善知識の存在となるのである。
 この意味からも、われわれ創価学会の運動は、どこまでも仏法の本義にもとづく中道の道を進むのであり、他のいかなる社会次元の運動とも異なった、それらを根底的に止揚した運動であることを知っていただきたい。
 流行というものは、けっして永続はしない。さまざまな運動のなかにも、そうした一時の流行現象があることを鋭く見極めていかねばならない。まして、時代の変遷とともに、同志が対立、反逆するなかで挫折し、むなしい後悔とともに消滅していった運動ほど無残なものはない。われわれのめざす広宣流布とは、そうした一時的な、また、近視眼的な運動ではなく、未来永遠を志向したものである。その根本である人間革命の路線を尊重し、深化させながら歩む人、そのうえでの知性、才能を発揮していく人こそ、時代の要請であることを銘記していただきたい。
2  学生部の今後の活動方向については、二月度の本部幹部会でも発表されたとおり、男子部と一体となって広布第二章の舞台を開く、いわゆる男・学一体の運動にあるということを再度確認しておきたい。学生部は男子部の実践第一の姿勢を学び、心から尊敬していく。また男子部は、学生部の優れた英知を学び、ともどもに連係体制を強め、また切瑳鍛練しあって共戦のスクラムも固く前進していく――これを合言葉ともして、時代の要請にこたえゆく指導者群を陸続と輩出していっていただきたい。
3  私が会長に就任して十七年、学会創立以来四十七年。わずかの期間で、いまや、世界的な生きた仏法教団としての発屡を遂げたことは、歴史上にも未曽有のものといってよい。その間には、代々の会長とともに、諸君の父母や先人、先輩たちの、筆舌に尽くしがたい労苦、激闘があったことを忘れないでほしい。
 それもひとえに、諸君たちに後継の道を開くためであり、諸君たちの成長を待ち望みながらの三障四魔、三類の強敵との戦いであった。そこには、世の毀誉褒貶への顧慮はいささかもない。したがって、この尊い広布の盤石な舞台で活躍できること自体に、感謝こそすべきであり、文句をいうような卑劣な生き方であってはならない、と申し上げたい。
 諸君たち学生部から、次の創価学会の一切を双肩に担う人材山脈を、陸続と輩出していっていただきたいことを、心から期待し念願している。そのためにも、生きた教団である創価学会の生命線ともいうべき、人間対人間、生命対生命の信心奥底の絆を、先輩、後輩が強く結びあっていくべきである。この久遠の同志の結合のなかにこそ、牧口初代会長、戸田前会長以来の広布本流の学会精神が流れているので、あり、ここにこりて、一切の発条があることを忘れまい。
4  われわれの信仰は、この人生を、楽しく朗らかに人間革命をしながら、たくましく生きぬいていくためのものである。学生部だけの信仰という狭い次元のものではない。全民衆が幸福を享受しゆくための信仰であり、諸君は、この日蓮大聖人の仏法の本義に立つリーダーであるという強い確信と自覚に立っていただきたい。
 ともかく、いまほど力ある人材が求められている時はない。人材を早く決定づけたところが二十一世紀の勝利になるのだ。先輩幹部が汗と涙で築いたこの尊い創価学会の遺産はすべて諸君のものであり、その後事を託された責任感を忘れることなく、あらゆる分野を担う一級の実力者として、また指導者として、活躍していってほしい。(要旨)

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