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日蓮大聖人・池田大作

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第2回関東本部長会 知性豊かな指導者たれ

1977.2.27 「広布第二章の指針」第9巻

前後
1  一つの決めた目標に向かって参集すること自体、立派な仏道修行であり「行躰即信心」の原理の上からも、その行動の姿に大福運があると、仏法は説いている。
 何度も繰り返し強調することであるが、幹部は、”あの人のお陰で今日の自分がある”といわれるような、だれからも信頼される模範の指導者であってもらいたい。
 「成住壊空」「生老病死」との仏法原理があるように、だれ人も今世の使命を終えたときには死に直面するわけである。そのときにいたって、多くの人々から”ほんとうにお世話になった方だ””あの人のことは忘れることができない”等々、心から烈われる存在になってもらいたい。皆さん方は、そういう存在になれる恵まれた立場にいるわけで、そのことに対する慰謝の心を忘れてはならない。
2  感情でものごとを判断するような愚かな指導者であってはならない。また、感情で退転することは最大の愚である。自身の人間革命のためであるこの信仰や学会の役職を、たんなる感情的な判断で評価するようなことがあっては自身の損である。感情的な振幅のある生き方は、自らの成長を止めてしまうばかりでなく、結果的に多くの人々に迷惑をかけてしまう場合が多い。
 この意味で、自己本位の我見による感情というものは、自分の濁った生命の反映であり、信心とはまったく次元の異なるものであることを銘記し、どこまでも知性豊かな指導者に大成してほしい。
3  皆さん方は、御本仏日蓮大聖人に一生成仏の信心の記別をうけた、もっとも尊い存在であるがゆえに、いかなる縁にも紛動されることのない主体的な自身を確立することが、根本であることを知っていただきたい。
 将来のために、日常の学会活動における留意点を申し上げたい。第一は、幹部同士だからという安易な考えで、同志の家に宿泊することは原則として厳禁してほしい。
 だれ人にとっても、家庭はもっとも重要な生活のよりどころである。この家庭、生活を尊重する意味からも、幹部はなれあいに陥ることなく、律義な姿勢を堅持してもらいたい。そのためにも、会合の八時半終了を、徹底して推進していくことが大事である。
4  日々の信仰修行、学会活動を推進するにあたっては、けっしてあせることはない、と申し上げておきたい。長い人生の途上にあっては、空転するときもあろう。行き詰まりに苦悩する時期もあるかもしれない。しかし、こうしたときにこそ、善知識となる学会の会合に勇んで出席し、良き先箪につききってもらいたい。この、方法論を越えた信心の原点の方軌を忘れずに、粘り強く信仰に励んでいくならば、かならず時とともに大福運の種子は開花していくのである。この仏法の極理を確信し、朗らかに軽やかに前進していってほしい。
5  幹部といっても、人間である以上、さまざまな”悩み”があるのはとうぜんである。したがって皆さん方は、広宣流布の推進、折伏弘教の伸展といった大きな”悩み”を願うことはつねとしても、なによりも優先すべきは、自身をとりまく些細な”悩み”に挑戦し、すべて御本尊に祈り、一つ一つ確実に解決していってほしい。その誠実な信行こそ立派な信仰人の生き方であり、広宣流布に通ずるのである。
6  「確信」と「盲信」とは異なるという点も、明確にたてわけて指導してもらいたい。一人の非常識な行動や指導のために、周囲に奇異な感じを与え、学会に対する誤認識をもたらすことは、厳に慎まなければならない。われわれ仏法者は、信心を根底としたうえで、あくまでも、あらゆる道理にかなっていくことを銘記していただきたい。(要旨)

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