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歓迎宴でのあいさつ 上海市革命委員会主催

1975.4.21 「広布第二章の指針」第6巻

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1  本日は、このようにあたたかく私たちを歓迎してくださり、ほんとうにありがとうございました。心より御礼申し上げます。
 上海へは昨年の六月に初めて訪問させていただきました。その後、十二月にも貴国を訪問する機会がありましたが、スケジュールの関係で当地には空港に寄っただけでした。今回は、再び皆さまと親しく歓談することができ、ほんとうにうれしく思います。
 六月におじやましたさいには、虹橋人民公社、曹楊工人新村、上海展覧館、戸湾区少年宮、魯迅先生の記念館、光明電気メッキエ場などを参観させていただきました。そのさい、私の生命のキャンバスに鮮明に彩られた形象は、明るく、建設の息吹にあふれた様子であり、帰国後、日本の人民に世々代々の友好を心から願って、映画や多くの文章をとおして紹介してまいりました。
 このことによって、一人でも多くの人が、とくに若い世代の人々が、中国人民へ親しい気持ちをいだき、深い友情をつちかう一助にもなればという思いから、真剣にまた誠意を込めて尽力いたしました。真心から歓迎してくださった方々へ、このことをご報告するとともに、重ねて感謝の意を表したいと思います。
 またこのたびは、私が創立した創価大学に中国から六人の留学生を迎えました。中国からの留学生といえば、私は、偉大な文学者であり、人間解放をめざして古い道徳、思想と鋭く戦いぬいた魯迅先生と仙台の藤野先生の交流を思い起こします。二人のあいだには民族、国家の壁を越えた人間と人間のあたたかい心のふれあいがありました。「藤野先生」という文章が多くの人の心を打つのは、そこに気高く美しい人間性の調べがあふれているからでもありましょう。
 私は、創価大学の教師、学生と中国からの留学生のあいだにも、このような美しい友情がはぐくまれ、希望の未来へつながるこの限りない発展性を秘めた友好の種子が、やがて亭々たる巨木となっていくようしっかり見守り、貴国の信頼に対して、誠意と信義の行動でこたえていく所存です。
 すでに創価大学は北京大学、武漢大学と教育交流を進めてまいりましたが、さらに、今回の上海訪問をとおして、当地の复旦大学とも、相互理解、相互援助の精神にもとづく学術教育交流の前進があるよう念願しております。その第一歩として复旦大学へ日本語書籍二千冊を寄贈させていただきました。万古長青の交流を具現できるよう、ともどもに進んでいきたいと思います。(上海・錦江飯店)

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