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全国代表幹部会  

2009.9.25 スピーチ(聖教新聞2009年下)

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1  全国代表幹部会の開催、ご苦労さま!
 先日、学生部、女子学生部の新体制が発表された。おめでとう!
 〈新任の男女学生部長、書記長などが紹介された〉
 皆さんの舞台は、学会の中だけではない。社会である。全世界である。
 皆さんは、どこに行っても、どんな人に会っても、あの人は立派だな、素晴らしいなと言われるような「知性」と「人格」のリーダーになっていただきたい。
 それが英知の学生部の使命である。
2  体を大事に!
 男女青年部も新出発、おめでとう!
 〈ここで男女青年部の新リーダーが紹介された〉
 お父さん、お母さんによろしく!〈「ハイ!」と勢いよく返事が〉
 元気だな。いい青年たちだ。皆が元気で、私はうれしい!
 広い地域を担当する人もいる。大変だろうけど、体を大事に。
 また寒くなるから、風邪などひかないように。苦労も多いと思うが、それぞれの“使命の場所”で、名指揮を頼むよ!
 男性には、「師弟之魂」という言葉を、女性には、「幸福 宝冠」との言葉を贈りたい。
3  各部の友に和歌を詠ませていただいた。
 〈壮年部へ〉
  元初より
    広宣流布に
      走りゆく
    尊き君をば
      断固と護らむ
 〈婦人部へ〉
  わが同志
    広宣流布の
      仏勅に
    進み舞いゆく
      三世に幸あれ
 〈男子部へ〉
  恐れるな
    妙法護持の
      英雄を
    三世にわたりて
      諸天は護らむ
 〈女子部・女子学生部へ〉
  父母ちちはは
    常楽我浄に
      微笑みて
    あなたの活躍
      いつも讃えむ
 〈学生部へ〉
  あな嬉し
    青春はつらつ
      仏天に
    護られ走りし
      君は仏か
4  戸田先生は語られた。
 「青年部がしっかりしていれば、創価学会は永久に発展する。
 新しき舞台で大いに活躍せよ!」
 青年部を伸ばして、次の学会を頼む以外にない。勝利を開くのは青年だ。
 もしも青年が育たなければ、学会の未来は敗北である。
 学会には、いい青年が、たくさんいる。
 青年部を大事にし、皆で励まし、育てながら、戦い進んでまいりたい。それを全リーダーが肝に銘じていただきたいのだ。
5  新たなる「青年部の時代」である。
 今こそ青年が立ち上がるのだ。
 この創価の庭で、世界の庭で、素晴らしい人生を勝ち飾っていくのである。
 これほど誇りある、充実の大舞台はない。
6  頑張れ、頼むよ!
 19世紀イギリスの女性作家シャーロット・ブロンテの言葉を女子部の皆さんに贈りたい。
 「試練はわたしのためになる」「もてるかぎりのエネルギーを奮い起こして嵐を乗り切ろう」(中岡洋・芦澤久江編訳『シャーロット・ブロンテ書簡全集/註解』彩流社)
 この女性作家の結論の一つは、「人生は戦いである」であった。
 女子部の「池田華陽会」の「勇気」にも通じる。女子部の皆さん、いつも本当にありがとう!
7  「核なき世界」へ民衆の大連帯を
 今月8日、恩師・戸田先生の「原水爆禁止宣言」の日に寄せて、私は「核兵器廃絶へ 民衆の大連帯を」と題する提言を発表した。
 ご存じの通り、昨日(24日)、国連安全保障理事会は、核不拡散・核軍縮に関する初の首脳会合を開き、「核兵器のない世界」を目指す決議を全会一致で採択した。
 こうした核廃絶への動きを、さらに確かな潮流へと高めていくために、一段と世界の民衆の連帯を広げてまいりたい。これが恩師の第一の遺訓である。
 〈池田名誉会長の“核兵器廃絶への提言”には、世界の識者から高い評価の声が寄せられている。
 ペルーの外務大臣などを歴任した、米州機構メキシコ事務所のオスカル・マウルツァ・デ・ロマーニャ所長は次のように語っている。
 「核兵器のない世界を目指すために重要なのは、池田SGI(創価学会インタナショナル)会長の思想と哲学です。また、その思想と哲学に基づく行動こそが、核兵器廃絶という困難な挑戦への道筋を開くことになるのです。池田会長こそ世界にとって大事な人なのです。私たちは池田会長に連なり、前進できることに、誇りと喜びを持とうではありませんか」〉
8  心に橋を懸けよ
 私は一民間人として、平和と共生の新時代を築くために、若き日から各国の指導者と語り合ってきた。
 「いかなる団体も、資任者、中心者が、しっかり、結果を“稼ぐ”のだ。
 自分の足で歩け!
 自分が人と会って、人脈を広げよ!」
 これが、戸田先生の厳命であったからだ。
 一つ一つの会見が、どれだけ大変であったか。同じ時代に身を置いて、体験しなければ、わからないかもしれない。
 まず、中国では、周恩来総理、鄧小平氏から、現在の胡錦濤国家主席、温家宝総理に至る、全世代のリーダーと会談した。
 ロシア(ソ連)では、コスイギン首相と2度、会見し、ロシアと日本、ロシアと中国を結んだ。チーホノフ首相には、米ソ首脳会談を提案した。ゴルバチョフ大統領とは対談集も発刊している。
 アメリカのケネディ大統領からも会見の要請があった。残念ながら実現しなかったが、弟のエドワード・ケネディ上院議員が東京の聖教新聞社へ来てくださった。
 キッシンジャー国務長官とも、幾度も意見交換を重ねた。ケネディ兄弟やキッシンジャー博士の母校・ハーバード大学で2度、招へいをいただいて講演したことも懐かしい。
 中南米では、キューバのカストロ国家評議会議長と会見した。
 この直前にはニューヨークで、キッシンジャー博士と再会した。当時、キューバは、アメリカと厳しく対立していた。私のキューバ訪問を知った博士が、両国の関係改善を願い、その真情を私に託された。
 私は、博士の心を携えて、カストロ議長と語り合った。文化・教育交流による平和を展望した。
 このように私は、民衆の一人として、世界市民として、あらゆる壁を超え、友情の「心の橋」を懸けてきた。
 〈名誉会長は、このほか、チリのエイルウィン大統領と対談集を発刊。またノーベル平和賞を受賞したコスタリカのアリアス大統領など、中南米各国の指導者と会見している〉
9  欧州では、統一ドイツのヴァイツゼッカー初代大統領と、ライン川のほとりの大統領官邸で会談した。
 イギリス王室のチャールズ皇太子からは私邸に招かれ、アン王女とはバッキンガム宮殿でお会いした。
 アジアでは、タイのプーミポン国王を3度にわたり表敬訪問。
 ラジブ・ガンジー首相など、インドの歴代の指導者との語らいも忘れ得ぬ思い出だ。
 インドネシアの哲人指導者ワヒド元大統領とは、新たな対談を開始したところである。
 〈月刊誌「潮」10月号から、「平和の哲学 寛容の智慧──イスラムと仏教の語らい」と題して連載対談がスタートしている〉
10  “アフリカの人権の父”マンデラ(南アフリカ)元大統領。27年半の投獄を勝ち越えられた、まさに「不屈」の人である。獄中で、私の文章を読み、SGIの存在を知ってくださった。来日された際の2度の出会いは忘れがたい。
 〈マンデラ元大統領は1度目の会見の後、「(名誉会長との出会いは)日本のみならず、アジア各国の訪問のなかでも、最大の思い出になりました」と語っている〉
 私は長年、「21世紀はアフリカの世紀」であると提唱してきた。
 ナイジェリアのオバサンジョ大統領をはじめ、アフリカ大陸から、幾多の指導者が来訪された。
 さらに中東やオセアニアなど、多くの方々と、文明と歴史を見つめて語り合った。
 一方、「人類の議会」国連についても、デクエヤル事務総長、ガリ事務総長など歴代のリーダーとお会いし、民衆の声を届けてきた。
 思えば、とくに冷戦の時代に、社会主義の指導者と会うことは、囂々たる非難を浴びた。しかし私には確信があった。“対話こそが、平和への最善の道だ。絶対に正しい道なのだ”と。ゆえに微動だにしなかった。
 また、一人の日本人として、日本のためを思い、真剣に行動してきたつもりである。
 鋭い質問を投げかける指導者もいた。立派な見識をもつ人が多かった。年若い私に対して、「いい勉強になりました」と謙虚に語ってくださる人もいた。一回一回が劇のようであった。
 これまでに会った世界の指導者、識者は、7,000人を超える。一対一の対話を積み重ねて、新しき人間主義の潮流をつくり上げてきたのである。
11  断じて恐れるな
 世界平和のための、わが人生である。戸田先生に捧げきった、この生命である。
 20代の時も、30代も、40代も、その後も、どんな機会も逃さず、私は人と会ってきた。世界中、どの地でも、時間の許す限り、「会う」ことで学会の味方を増やした。「会う」ことで学会を強くしてきた。
 「もう、会う人がいない」というくらい、会って会って会いまくる。ここに学会の強さがあるのだ。
 御本尊を持ち、平和と幸福の大法を弘めゆく我らには、何も恐れるものはない。
 「会う」ことが「世界を変える」ことにつながる。「民衆を守る」道を開く。
 これからも、人間革命の希望の哲学を、正々堂々と語り抜いてまいりたい。
12  ともあれ、広布の未来を思う時、“陽”の当たらない陰の場所で、学会を守り、支える人こそ、かけがえのない存在だ。これは、私自身の体験から断言できる。
 学会の歴史は、何の地位も名誉もない、いわば“無名の一青年”が、大いなる「勇気」をもって築き上げてきた歴史なのである。
 人生の根幹、信心の根幹は「勇気」だ。
 勇気凛々と進もう! 胸を張って、どんどん人と会うのだ。
 たくさん思い出をつくりながら、生き生きと、友情と信頼を広げてまいりたい。
13  貴女自身が太陽
 あらためて、きょうは、各地の青年部の新リーダーの誕生、おめでとう! 頼むよ!〈「ハイ!」と元気な返事〉
 平和・文化・教育の各分野で活躍する代表の皆さんも、ご苦労さま!
 婦人部の皆さん方も、いつもありがとう!
 フランスの文豪ロマン・ロランは綴った。
 「太陽はわれわれの内にあります。何ものもそれを消すことはできません」(『ロマン・ロラン全集28 戦時の日記Ⅱ』から、蛯原徳夫訳、みすず書房)
 「創価の母」である婦人部の皆さんの生命こそ、最も明るく、家庭や地域、そして世界を照らす太陽そのものである。
 広布の言論城を守る各地の代表も、ありがとう! どうか、同志の皆さんによろしく!
14  本部第2別館の開館、本当におめでとう!
 これからが広宣流布の総仕上げだ。新たな前進のために、わが力を、張り切って発揮していっていただきたい。
 明年は、いよいよ学会創立80周年である。重要な節目の時だ。
 「八とは開く義なり」と説かれる。
 末法万年尽未来際へ、創価学会の永遠の大勝利を開く時である。世界広宣流布の未来を盤石に開く時である。断じてやろう! 勝利しよう!
 青年部、頼むよ! 壮年部も、頼むよ!〈「ハイ!」との力強い返事〉
 〈さらに明年は、池田名誉会長の小説『人間革命』連載開始45周年(1月1日)、SGIの発足35周年(1月26日)、戸田第二代会長の生誕110周年(2月11日)、小樽問答55周年(3月11日)、池田名誉会長の第三代会長就任50周年(5月3日)、初の海外訪問50周年(10月2日)などの佳節を迎える〉
15  きょう一日の実践で決まる
 中国・唐の大詩人である白楽天は綴った。
 「そもそも大いなる道を行い、大いなる功績を建てたいのであれば、速やかにすることを大事にせねばならない。思うに来年より今年やるにこしたことはなく、明日より今日やるにこしたことはない」(岡村繁著『新釈漢文大系101 白氏文集5』明治書院)
 「先んずれば人を制す」である。大事なのはスピードだ。先手必勝の行動だ。「きょう一日」の実践だ。
 戸田先生は指導された。
 「さあ、これからが大変な戦いになる。皆、しっかり覚悟して飛躍せよ! どこまで自分自身が伸びるか、人間革命できるか、精一杯戦うのだ」
 青年部が、断じて立ち上がることだ。今、戦わなければ自分が損をする。
 隆々たる発展を遂げている、偉大な学会の組織のリーダーとして指揮を執れるのだ。
 思う存分、やり切ることだ。挑戦し抜くことだ。そして、すべてに勝つことだ。
 一つ一つ、現実の目標を達成していく。自身の生活に勝ち、人生を開いていく。そのための信心である。
16  人間革命を! 世界広布を!
 どこまでも「勇気」が大事だ。
 勇気をもって、学会を守っていく。師匠を守り抜いていく。嵐の時にも、正義を叫びきっていく。
 これが真実の広布のリーダーの姿だ。
 戸田先生は語っておられた。
 「仏法の真髄は、慈悲である。われわれにも慈悲は必要だけども、凡夫だから、なかなか慈悲はもてないものである。
 この慈悲に代わるのが勇気だ。
 『人を救おう』『自分を向上させよう』『人間革命しよう』『日本を、世界を広宣流布しよう』という勇気だ。
 勇気をもって仏法を実践することが、慈悲に通じていくのである」
 断じて意気地なしであってはならない。
 私は、この師匠の言葉を生命に刻んで、学会のため、広布のために戦ってきた。先手を打ってきた。その行動に一点の悔いもない。
17  「260」の栄誉
 全同志の皆様を代表して、私が世界の大学・学術機関から拝受した名誉学術称号は「260」を数えた。
 〈260番目はアジア(マカオ)国際公開大学から。
 名誉会長に「名誉哲学博士号」、香峯子夫人に図書館「名誉館長」の称号が、9月24日に贈られた〉
 師弟は不二であるゆえに、私の栄誉は皆様の栄誉である。そして皆様のご一家、また子孫までもが、世界一の福運に輝いていく証しである。
18  アメリカの仏教研究家であるクラーク・ストランド氏が、創価の師弟に着目し、次のように論じておられる。
 「師弟不二がなければ、創価学会が今日の発展を遂げることはなかったであろう」
 「学会における師弟の絆は、弟子に根底から自信を与え、成長させるものである」
 「どんな悩みにも負けず、敗戦の混乱にあえぐ(日本の)家庭や地域社会を、幸福の軌道へと立て直すことができたのは、『師弟』があったからなのだ。
 会員にとって師弟とは、文字通り、幸福と健康への“切符”なのである」
 そして氏は、師弟不二がある限り、“学会の未来に限界はない”と結論している。
 知性の眼は鋭い。
 さらに、アメリカの宗教史学者リチャード・シーガー博士は、“宗教には、指導者と組織が大切である”と指摘し、こう語られた。
 「優れた能力をもった指導者がいても、組織がなければ、その力は発揮されません。
 一方、組織の硬直化は、さまざまな弊害をもたらします。
 池田SGI会長は、その弊害と常に闘ってこられました。それを乗り越えるために、“心が大事である”と指導され続けています」
 私のことはともかく、まさに“心こそ大切”である。師弟不二の心で生き抜いてこそ、温かい血の通った、同志愛の組織が築かれるのである。
19  全国の会館建設も、着々と進んでいく予定である。
 すべては、広宣流布のため、会員の皆様のためであり、未来の発展への土台である。
 かつての草創の時代は、会館も少なく、小さかった。座談会にせよ、会合にせよ、大勢は呼べなかった。
 皆さんの時代のために、今、すべての手を打っておきたい。これが私の決心である。
20  「絶対に勝つための御本尊だ」
 最後に、戸田先生の指導を、ともどもに心に刻みたい。
 「御本尊があるではないか。御本尊を忘れるな! 燃え上がる信心でなければ、祈りは叶わない。苦難に真っ正面からぶつかって祈り抜くのだ」
 「御本尊の力は、ただただ“妙”(=不可思議)と申し上げる以外にない。
 絶対の功徳のある御本尊だ。絶対に勝つための御本尊だ。祈りの叶わぬわけがない。
 寸暇を惜しんで題目をあげるのだ!」
 きょうは、ありがとう!〈ここで名誉会長の導師で唱題を行った〉
 皆さん、お元気で! ご苦労さま! また、お会いしよう!

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