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創価教育代表者会議  

2007.6.14 スピーチ(聖教新聞2007年上)

前後
2  今、少子化が進んでいる。大学が合併し、倒産していく時代である。教育界で信頼を勝ち取り、発展していくためには何が必要か。
 いくら、立派な建物ができても、人間が変わらなければ、だめだ。まず、教員が変わらなければならない。
 一見、力があるように見える教員でも、周りに何もいい影響を与えない場合がある。
 ましてや、進歩がなかったり、智慧がないようではいけない。
 創価大学は、山本学長を中心に、心を合わせて、新しい息吹で進んでいただきたい。
 人と人をつなぐ。心と心をつなぐ。そこに教育がある。そのために、着実に努力することだ。
 どうすれば、魅力ある教育ができるか。学生が満足するか。ご父母の方々に安心していただけるか。真剣に、心を砕いていくのである。見る人は、よく見ている。
 学生・生徒・児童はもちろん、ご父母の方々の幸福をも深く祈り、尽くしていく心が光っているか。これで学校の未来は決まる。
 さまざまな分野で“日本一”の実績を重ねゆく創価学園も、創価大学も、どんどん充実させ、発展させていきたい。永遠の基盤をつくりたい。
 そのために、私も創立者として、いよいよこれからの決心で、全力を尽くすつもりである。
 教育で勝つことは、万事で勝つことに通じる。
 創価教育に携わるすべての皆様に、「くれぐれも、よろしく頼みます!」と申し上げたい。
3  きょうは、アメリカ創価大学の代表も出席されている。本当に、ご苦労さま!
 先月の27日、第3回の卒業式が晴れやかに行われた。教員の先生方、職員の方々、また陰に陽に大学を支えてくださっている皆様方に、創立者として、あらためて深く御礼を申し上げたい。
 卒業した3期生の英才たちはアメリカのハーバード大学、コロンビア大学、エール大学、スタンフォード大学など最高峰の大学院に合格されている。また、それぞれの使命の大学へ、堂々と雄飛している。これほど、うれしいことはない。
 卒業式には、国連のキャロライン・マカスキー事務次長補(平和構築支援室長)が来賓として出席された。記念講演で、こう呼びかけられた。
 「現実社会に旅立つ皆さんにぜひ、一人の人間に世界を変える力があるということを、絶対に疑わないでくださいとお伝えしたい」
 平和のために真剣に戦ってこられた世界的な女性リーダーならではの、重みのある言葉だ。
 わが愛する卒業生たちは、まさに「世界を変える力」を生き生きと発揮しながら、新しい道を切り開いている。
 私のもとには、毎日のように、うれしい活躍の報告が届く。
 卒業から2年たった1期生には、名門ジョージ・メイソン大学の大学院に学んだ尾形哲史さんがいる。修士課程でオールAの成績をとり、見事、首席で修了した。
 韓国出身のウニ・チュンさんからは、スタンフォード大学の大学院でオールAを勝ち取ったと報告をいただいた。
 柴田允良さんは、デラウェア大学の経済学修士課程で、ただ1人の学術者賞の栄冠に輝き、晴れて学位を取得した。
 アメリカ出身のアリソン・リードさんは、青森県の小・中学校で英語の教員として活躍し、一歩一歩、信頼を広げている様子を伝えてくれた。
 2期生では、学生自治会の委員長を務めたリサ・カワイさんが、コロンビア大学の修士課程に進学。兼村れいさんは、イギリス・ケンブリッジ大学の大学院に進む。
 3期生でインド出身のパドゥマ・ゴラプディさんは、最優秀ゆえに学費全額分の奨学金を受け、名門クレアモント大学院で学ぶとうかがった。
 同じく3期生の清原祐子さんは、故郷・広島の平和をテーマにした卒業論文で最高のAの成績をとりましたと喜びの便りをくださった。そこには「創立者が“勉学第一”“友情第一”との道を示してくださり、希望と励ましを送り続けてくださったことに、感謝の思いで一杯です」と、すがすがしく綴られていた。
 フランスの文豪ロマン・ロランは、青春時代、友への心情を記した。
 「自らを発展させようではないか」
 「吸収できるものすべて、ぼくたちの存在を幅広くしうるものすべてを吸収しようではないか」
 「互いに手を握り合い、互いに理解し合い、互いに魂を混じり合わせる兄弟として、進軍しようではないか」(蛯原徳夫・波多野茂弥・山口三夫訳『ロマン・ロラン全集26』みすず書房)
 まさしく、強く麗しき、アメリカ創価大学生の連帯の姿のようだ。
4  「満開の人生」を
 今月の13日、光栄にも、アメリカ・南イリノイ大学カーボンデール校「デューイ研究センター」のヒックマン所長が、創価大学に来学してくださり、同センターの名誉顧問の称号を授与してくださった。
 ヒックマン所長は、アメリカを代表する教育学者デューイの研究の第一人者であり、「ジョン・デューイ協会」の会長も務めてこられた。この席をお借りして、あらためて心より御礼申し上げたい。
 2年前、ヒックマン所長は、アメリカ創価大学の第1回卒業式にメッセージを寄せてくださり、デューイと牧口先生の教育哲学が、深く響き合っていることを強調された。
 「(デューイと牧口先生の)お二人は“教育とは生きていくための準備ではなく、むしろ真の意味において満開の人生を歩むこと自体なのだ”という点で一致していました。
 その意味から、価値創造に必要不可欠ともいえるお二人の偉大な教育者の考え方は、SUAの使命と実践に明快に反映されているのです」と。
 世界の知性が、多次元にわたって創価教育に光を当て、大きな期待を寄せている。そういう時代に入っている。
 教育は無知の暗黒を破る太陽
5  さて、デューイが1919年(大正8年)、「五・四ごし運動」に沸き立つ中国を訪れ、2年あまり滞在して、各地に講演の足跡を留めたことも、有名な歴史である。
 現在、私は、中国の「史学大師」と仰がれる章開沅しょう・かいげん先生と対談を続けている。
 章先生は、ご自身が教壇に立ち学長も務められた華中師範大学に、デューイが講演に訪れた逸話を語られていた。
 建物が学校なのではない。学校は教師で決まる──。この教育の根幹について、デューイは、北京師範大学の講演でも強調した。〈この北京師範大学から名誉会長は昨年、名誉教授称号を受章。世界から200番目の名誉学術称号となった〉
 北京師範大学でデューイが講演したのは、1921年(大正10年)6月22日。こう明晰に論じた。
 「教師が、よくよく訓練を受けて、学問に精通し、学校のために心を尽くしていくならば、その学校は素晴らしく、申し分のない業績を収めるであろう。
 逆に、建物がとても広く、設備が立派に整っていたとしても、満足できる効果は得られない。
 教師の品性、性格、学校への思いなどが、学校と大きく関わっているのである」
 まったく同感である。
 そしてデューイは、こう結論した。
 「教師となる者の最も重要な資質は、熱心であるということである。
 教師が、いい加減で無責任であれば、教育は絶対に成功しない」
 簡潔のようでありながら、非常に重要な鉄則である。教育の成否を決する“要”といってもよい。
 どんな組織であれ、苦労を知らない人ばかりになると、悪い人間が、のさばってしまう。横着で生意気で、ずるく、人格の低劣な人間が、居座ってしまう場合がある。油断してはならない。
 創価教育は、「教師こそ、最大の教育環境である」との理念を、一貫して掲げてきた。
 教育は、人間の究極の聖業である。
 教育は、人生と社会の光明である。
 教育は、無知の暗黒を破る太陽である。
 教育は、生命錬磨の力である。
 教育は、向上前進の源である。
 教育は、平和連帯の旗である。
 この教育に貢献する人こそ、社会を根底から支え、発展させゆく、尊き「柱」の存在である。
 ゆえに、デューイが強調していたように、教育者自身がたゆみなく「成長」し、「前進」していくことだ。
6  「偽りの言葉に反対せよ」
 デューイに学んだ、中国の大教育者・陶行知とう・こうち先生は語っている。
 「宇宙は動いており、世界は動いており、人生は動いている。どうして教育のみが動かないでいられようか。しかも、動き続けなければならず、立ち止まればすなわち滅亡である」(牧野篤著『中国近代教育の思想的展開と特質』日本図書センター)
 さらに、陶行知先生は力説されていた。
 「第一流の教授のそなえるべき要素が2つある。
 第1には、真実の知識、確乎たる見解の持主であること、第2に、敢然と真実を語り、勇気をもって偽りに反対し、いい加減なことを語らぬこと。われわれは、この2つの尺度をもって、われわれの先生を選ぶことが必要である」(齋藤秋男著『新中國教師の父・陶行知』刀江書院。阿部洋監修『中国近現代教育文献資料集』日本図書センターから)
 この点、牧口先生も、教育者は、正と邪、善と悪、真実と虚偽を鋭く見極め、そして正義のために、勇敢に行動すべきことを峻厳に叫ばれた。皆様が、よくご存じの通りである。
 さらに、陶行知先生は訴えていた。
 「ウソを語る人は、非常に多い。教師は、勇気をふるって、偽りの言葉に反対しなくてはならない。
 真理は太陽である。歪められた理論は黒雲である。教師は、一いき息を吹きかけて、こうした黒雲を吹きはらわなくてはならない。
 そうすれば、真理の太陽は、自然に、人々の目にうつるようになるだろう」(同)
 混迷を深める時代にこそ、教育の道は、一段と正しく、強くあらねばならない。
7  先日、私は、大切な友人である元ソ連大統領のゴルバチョフ氏と懐かしく語り合った。9度目の会見であった。
 ご令嬢のイリーナさんたちも、創価大学生、短大生、学園生との出会いを心から喜ばれていた。
 ゴルバチョフ氏は、創価大学で記念講演をしてくださった。冒頭で、10年前に関西創価学園を訪問した折に、私の提案で、制服の上着を皆でいっせいに投げ上げた時の光景を、懐かしそうに語っておられた。
 〈氏は創価大学の芳名録に記した。
 「わが親友の池田大作会長と再会でき、うれしいです!
 ここには、高い精神性の薫りが満ちています。
 なんと素晴らしい交流でしょう!
 なんと喜びと誠実と友情にあふれていることでしょう!」〉
 ゴルバチョフ氏は、モスクワ大学の出身である。
 モスクワ大学で私は、2度、講演を行った。
 氏は母校を、「学問を教えてくれた師匠」の存在として、敬愛し、最大に誇りを抱いておられる。
 母校を愛する人生は美しい。そして、母校を輝かせ、母校の誇りとなっていく人生は神々しい。
8  教育の目的は「進取の気性」
 ご存じのように、私が世界の大学から最初に名誉博士号を拝受したのも、このモスクワ大学であった。
 モスクワ大学の名誉称号の受章者には、ドイツの文豪ゲーテと詩人シラー、「進化論」で名高いイギリスのダーウィン、フランスの大科学者パスツール、さらにインドの初代首相ネルーなど、歴史の巨人たちが、きら星の如く並び立っている。
 その一人に、平和のために戦い抜いたイギリスの哲学者バートランド・ラッセルがいる。
 戦争の廃絶を訴えた、「ラッセル・アインシュタイン宣言」の提唱者である。
 このラッセルのことを、私が対談したイギリスの歴史学者トインビー博士も、核廃絶のために戦ったロートブラット博士も、深く敬愛されていたことが思い起こされる。
 また、ラッセルが、自ら学校を創設し、新たな理想の教育を目指して尽力したことも、よく知られている。
 ラッセルは訴えた。
 「我々の教育の目的を一言で表すとすれば、それは、萎縮させることなく、進取の気性を育むことである」
 重要な人間教育の急所が指摘されている。
 わが創価学園の校訓の結びには、「進取の気性に富み、栄光ある日本の指導者、世界の指導者に育て」と掲げられている。
 時代の変化は、ますます加速している。
 確固たる哲学と信念をもち、生き生きと智慧を発揮しながら、時代を先取りして、スピーディーに新しい手を打ち続けることだ。
 「進取の気性」こそ、今後ますます重視される、人材の必須の要件であるといってよい。
 「これまで」に安住してしまえば、そこに惰性が始まり、衰退が始まる。
 常に「改革」であり、「刷新」である。
 この点については、創価大学の講座「トップが語る現代経営」でも、各分野の第一人者が異口同音に強調されているところだ。
 うれしいことに、創価同窓生の「進取の気性」は、今、社会の各界で高い評価をいただいている。この伝統を、さらに深め、強めてまいりたい。
 なお、「トップが語る現代経営」は、1995年から現在まで、じつに170入を超える日本の各界のトップリーダーが担当してくださっている。
 講座を収録した本も、すでに19巻に及ぶ。今年の秋も、さまざまな分野の最高指導者がお越しくださる予定である。
 錚々たる方々が、激務のなか来学してくださり、青年を愛する心で、生きた経営の真髄とともに、人間学、指導者論の真髄を語りかけてくださっている。
 まことに感謝に堪えない。
9  “負けじ魂”こそ創価同窓の誇り
 創価教育の使命の舞台は全世界である。
 かつて、私は思った。日本は小さい。嫉妬の国である。すでに、牧口先生も、戸田先生もおられない。日本を去って、世界へ行こう──。
 また、心に描いた。将来、アメリカに長く滞在し、平和と文化と教育の、世界への指揮をとろう。これが、私の人生の構想だ──と。
 今、アメリカをはじめ世界中に、私の“分身”の創価同窓の友がいる。私のもとには、毎日毎日、各国各地から、うれしい活躍の便りが届く。
 かけがえのない私の宝であり、私の命である創価後継の友の健康と幸福と勝利を、私は妻とともに懸命に祈り続けている。
 ここで、青春の誓いに生きゆくわが友に、世界の箴言を贈りたい。
 まず、アメリカの“人権の母”エレノア・ルーズベルトの言葉である。
 「自分自身に負けない限り、それは敗北とは言えないのです」
 その通りである。負けじ魂こそ、創価同窓の誇りである。
 インド独立の父マハトマ・ガンジーは叫んだ。
 「逆境を乗り越えることは人間の特権である」
 また、インドの詩聖タゴールは謳った。
 「わたしは嵐を友とし
  その渋面をも怖れはしない。
  行こう、いざ行こう。わたしは
  風雨に耐えて 生きていこう」(森本達雄訳「初期詩抄」、『タゴール著作集第1巻』所収、第三文明社)
 労苦があるからこそ、成長がある。勝利の喜びも大きい。
 そして、アルゼンチンの著名な思想家・医学者であるホセ・インヘニエロス博士は言う。
 「今以上に知ろう、もっとできる、もっとよくなれる、という望みが、人間を絶えず新しくする」
 日々、新たに生まれ変わって、みずみずしい決意で、わが栄光の最高峰を断じて登り切っていただきたい。
10  教育・文化の力が平和の推進力
 さて、東京富士美術館では、明年の創立25周年を目指し、現在の建物に連結する新館(地上3階・地下1階)の建設が順調に進んでいる。
 いつもお世話になっている皆様方に、この席をお借りして心から御礼を申し上げたい。
 世界の平和を実現するために、肝要なことは何か──。
 このテーマをめぐって、かつて私は、アカデミー・フランセーズ会員である美術史家ルネ・ユイグ氏と語り合った。
 東京富士美術館の発展に尽力してくださった、忘れ得ぬ宝の友である。
 氏は鋭く論じた。
 平和に到達するには、人間は動物性を超えて、より高い精神の次元へ向かわねばならない、と。
 そして、こう語られた。
 「あすの第一の仕事は、人間の本性に働きかけ、それを内面的ゆたかさへ導くことでなくてはならない」
 その推進力こそ「文化の力」であり、「芸術の力」である。そしてまた「教育の力」である。
 なかんずく、伸びゆく青春時代に、第一級の美の名品に触れることは、かけがえのない精神の滋養となる。
 フランスの大芸術家ドラクロワは強調した。
 「美しい行為、美しい作品というものは、魂のある種の能力、おそらくは最も高貴な能力にそのまま結び付くのだ」(高橋明也編訳『色彩の饗宴』二玄社)
 八王子の天地に輝く、創価大学という「教育の大城」。そして東京富士美術館という「文化の名城」。その新しい黄金時代を、今こそ開いてまいりたい。
 フランドル絵画の巨匠ルーベンスは、「私は、全世界を自分の祖国と見なす」と述べている。
 この宣言を通して、ユイグ氏は訴えた。
 ──美術館とは、翻訳を必要とせぬ芸術という国際語を扱う場である。その正面には、「私は、全世界を自分の文化と見なす」と刻みつけるべきであろう、と。〈柳宗玄編著『世界の美術館ルーヴル美術館正』講談社の「序」から〉
 わが東京富士美術館のモットーは「世界を語る美術館」である。各国と交流を広げ、全世界から絶大なる信頼が寄せられていることは、うれしい限りである。
11  かつて、私が中国で、中日友好協会を訪れた折のことである。
 応接室に入ると、見事な書画が飾られていた。
 縦2メートル、横約4メートル。
 見る者を圧倒する風格をたたえている。
 右肩には、大文豪の郭沫若かく・まつじゃく氏が揮毫された「和平頌わへいしょう(=平和讃歌)」との画題が、ひときわ力強く、墨痕鮮やかに記されていた。
 〈郭沫若氏は2002年に池田名誉会長に名誉教授称号を授与した中国科学技術大学の初代学長でもある〉
 この「和平頌」は、中国の高名な14人の画家が共同制作した、国宝級とされる逸品である。
 そこに込められた世界平和への願いとともに、私の胸に深く刻まれた。
 1992年、東京富士美術館所蔵の「西洋絵画名作展」が北京で開かれた。文化の大恩ある中国に、せめてものご恩返しとなれば、との思いからであった。
 その折、周恩来総理らの名通訳として名高い、王效賢おう・こうけん副会長から、「『和平頌』のような貴重な書画が、たくさんあります。全部、飾り切れずに、しまってあるんです」とのお話をいただいた。
 あの美しい大画面が、心に鮮やかに蘇り、私は即座に、「ぜひ、東京富士美術館で展覧会を」と提案したのである。
 これが契機となって、94年4月、「和平頌」をはじめとする至宝50点を日本で一挙公開した「現代中国巨匠書画展」が実現したのであった。
 〈「中国でも、これほどの作品群が一堂に会する展覧会はありません」など感嘆の声が多く寄せられた〉
 もう13年前になる、東京富士美術館での展覧会の実現に対して、王副会長は、恐縮なことに、今もって折に触れて、私どもへの深い感謝を語ってくださっている。
 先日も中国で王副会長とお会いした友から、そうしたうれしい報告をいただいた。
12  文化の大交流を
 郭沫若氏は述べている。
 「文化交流の促進によって、必然に強化される全世界人民の大団結こそ人類の前途に無限の光明を約束している」(平野義太郎編訳『日本國民に訴える』三一書房)
 文化の交流は、心と心の交流である。
 これからも、私どもは「平和の光明」「友好の光明」を赫々と広げゆく、世界との「文化の大交流」を有意義に進めてまいりたい。
 さらに、郭沫若氏は史劇に綴った。
 「やろうとすれば方法は見つかる。路というものは人があるけばできるもの、あるこうとさえすれば路はおのずからひらける」(須田禎一訳『則天武后・筑』平凡社)
 まったく、その通りだ。郭沫若氏は、こういう言葉も残している。
 「『不義を行なう者は必ずおのずかたおれる』というのが、有史いらいの筋道である」同)
 人間として、善と悪を身をもって教える。勇気をもって正す。これが教育者の責務である。
 郭沫若氏は叫ばれた。
 「いちばん大切なことは人民大衆と一体になることだ。人民大衆の喜びと苦しみとを体得し、人民大衆の幸福のために骨を折るのだ」(同)
 これこそ、永遠に変わらざる創価の魂である。我らは「民衆立」の学府であるからだ。
 どうか、鉄の団結で、創価教育の大城を、守り抜いていただきたい。きょうは、ありがとう!

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