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日蓮大聖人・池田大作

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第2次中国訪問 友好往来に誠意の限りを

1974.12.2 「池田大作講演集」第7巻

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1  北京大学主催歓迎宴でのあいさつ
 尊敬する北京大学革命委員会主任王連龍先生、北京市革命委員会副主任徐運北先生、北京大学革命委員会副主任黄辛白先生、同じく副主任周培源先生、孫平化先生(中日友好協会秘書長)、ならびにご在席の先生方、本日は、このようにあたたかく、真心のこもった歓迎をいただき、一同を代表して心からお礼申し上げます。ほんとうにありがとうございました。
 私は、この六月、初めて中国を訪問いたしました。私の最大の関心の一つは、新中国での教育がいかなる理念のもとで、具体的にどのように進められているかということでありました。この願望は十分に満たされ、中国の教育改革の実態を直接見聞させていただくとともに、そこから未来の創造への重要な多くの示唆をうることができました。
 現在では日本の全人口の約一割を擁するにいたった創価学会の前身は「創価教育学会」といい、初めは教育者を中心とした団体でありました。日本の軍国主義権力によって、初代と二代の会長は投獄され、その弾圧と戦いました。最後まで信念を貫き通して獄死した初代会長は、小学校の校長を務め、卓越した教育理論を後世に残した教育者でした。同じく不当なる官憲の圧迫を受け、二年間におよぶ投獄生活をおくった第二代の会長も教育者でありました。
 私自身、教育こそ、私の最後の事業であるとの信念から、そのために最大限の努力をはらってまいりました。なぜならば、創価学会の目的は“平和”と“文化”の推進にあり、そのためにもっとも重要な意義をもつものが“人間教育”であるからです。
 私は、世界の恒久的な平和、民族と民族の協調、国家間の平等互恵、人間が人間らしく生きていける社会の創造は“教育”の基礎のうえに行われ、教育こそ、つねにみずみずしさと新しい飛躍へのバイタリティーを社会に豊かに満たしていく人間文化の泉であると、固く信じております。
 私が創立した創価大学は、①人間教育の最高学府たれ、②新しき大文化建設の揺籃たれ、③人類の平和を守るフォーレストたれ――の三項目をモットーに掲げています。
 このモットーは、若い世代がつねに民衆の側に立ち、新しい未来を切り開いていくこと、民衆を守り、平和を守り、平和な世界へより大きな貢献をしてもらいたいという、私の期待と希望をこめたものであります。
 この精神は“人民に奉仕する”人間の育成を目的とされる北京大学の精神にも通じているでありましょう。
 私たちは“平和”という共通の目標のもとに、未来を開く教育交流をとおして日中両国の青少年が世々代々の友好を維持、発展させていくよう、一層の努力をしてまいることを、固くお約束いたします。最後に皆さんのご健康と北京大学のご発展を念願し、乾杯! を提唱させていただきます。

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