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日蓮大聖人・池田大作

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地走る師子、空飛ぶ鷲の気風で  

「池田大作講演集」第2巻

前後
1  千日尼御前御返事にいわく、
 此の経文は一切経に勝れたり地走る者の王たり師子王のごとし・空飛ぶ者の王たり鷲のごとし
2  わずか二行の御文でありますが、日蓮大聖人の哲学・確信・慈悲、全てが要約された一節であります。
 私達は日蓮大聖人の子供です、弟子です、使徒です。ならば大聖人と同じ確信でなければなりません。この一節は、大聖人の仏法が世界最高の哲学であるというご確信を述べられているところです。仏法について、なにも知らないで、人はよく勝手に批判したり、とやかくいいます。私達も、かつては同じでありました。それが信心してみて、ようやくわかったのですから、信心していない人達にわかるわけがないでしょう。そこに批判が生まれ、大聖人の「魔たよりをうべし」の御金言のごとく、魔が競い起こってくるわけです。慈悲の立ち場からみれば、可哀想です。とはいっても、仏法は勝負ですから、断固、魔を粉砕するためには戦うよりしかたがありません。その戦いを通して、正しい認識を与えていくべきでしょう。
 批判や中傷は、風の前の塵と同じです。そのようなことに紛動されることなく、一直線に進み、広宣流布を目指して堂々と、また地上の王・師子王のごとく、空飛ぶ王・鷲のごとく、進みゆけ、というのです。それを非難・悪口に負けてションボリとして元気がなく、いつも寄り集まるばかりで戦わないのでは、地走るネズミがネコに追われるようなものです。
 強く生きていくためには、正しい信心しかない。そして民衆の団結以外ありません。地走る者の王たる師子王のごとく、自由闊達に広宣流布の大草原を進みゆくことです。空飛ぶ王たる鷲のごとく妙法の福運の大空を乱舞していくことです。
 一切の戦い、一切の社会のなかで自己を顕現し、最高の価値ある仕事をしていきなさい、というのが日蓮大聖人の教えです。その確信ある祈り、願いというのは全部、御本尊に通じていきます。きよう、これから大阪に行くとする。東京から大阪へ行くまでには五百数十㌔という距離があります。道中にはいろいろな苦労というものがありましょう。同様に、宿命転換を成し遂げ、願望がかなうという場合にも、時間的な努力は必要です。これは道理です。途中どのような苦労があっても、地走る王のごとく、空飛ぶ王のごとく威風堂々と自由關達に、妙法のすばらしさを社会に実証し、新しい時代を建設していきましょう。

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