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日蓮大聖人・池田大作

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幹部は親切、公平に 第64回本部幹部会

1965.8.28 「会長講演集」第13巻

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1  本日は、ふたたび日達上人猊下を、幹部会にお迎えすることができました。私どもにとって、これ以上の喜びはございません。(拍手)
 ロサンゼルスの寺院、すなわち「恵日山妙法寺」の起工式を、厳粛に終了することができました。猊下は、旅行中もしごくお元気にあそばされ、今日、私どもの前に、元気なお姿を見せてくださいました。猊下のご帰国を心から喜び合おうではございませんか。(拍手)
 日達上人猊下の、この元気なお姿――これこそ、日本の国の王仏冥合はとうぜんのこと、世界広布の前進が、ひとコマもふたコマも、さらにさらに躍進していく瑞相であると、私は確信したいのであります。(拍手)
 猊下のおともをなされました三人の御僧侶の方々も、皆りっぱでございました。
 猊下をお守りし、ご案内しておられました。日蓮正宗は、ほんとうに美しい、他の教団では絶対にみられない、日蓮大聖人様の真実のご精神が流れている宗団である姿を、まのあたりに拝してまいりました。
 今日ほど、僧俗一致の尊い姿をもって、王仏冥合達成に前進している時代はありません。日達上人猊下のもとで、さらに私どもは、ご奉公したいと思います。
 今回はロサンゼルスに、海外最初の寺院をご寄進申し上げることができました。
 私は、それにとどまらず、できれば私の代に、南米にも寺院の建立をし、猊下にご寄進申し上げたい。さらに、もっと働き、努力して、皆さん方にはいっさい負担をかけずに東南アジアにも、欧州にも寺院を建立し、ご寄進申し上げたい所存であります。(拍手)
 それのみならず、私は、多少遠い将来になるかもしれませんが、中共にも、ソ連にも寺院を建立して、猊下にご寄進申し上げたいという覚悟でございます。(拍手)
 話はかわりますが、幹部は、大聖人様の御書をしっかり拝していただきたい。御書のとおりの実践でなくてはならない。御書には、法華經は将軍格であると申されている。爾前迹門の経経、いっさいの哲学は、兵卒であります。所詮、人法一個であるならば、大御本尊様をたもった私どもは、将軍格でなくてはならない。
 いわんや幹部は、指導者は、将軍でなくてはならない。妙法護持の将軍は民衆に直結する、民衆救済の将軍である。後輩がだれもつかない指導者、将軍というものはない。意地悪な、偏見な将軍もありえない、指導者もありえない。したがって、幹部はあくまでも後輩に対して親切でなくてはならない、包容力がなくてはならない。ともに、公平でなくてはいけない。力のない、責任をもたない将軍はありえない。
 広宣流布、王仏冥合、やれ御書である、法華経であるとりっぱなことをいくら指導しても、それだけでは後輩が納得しない場合がある。幹部が口先だけであったならば、カラ回りです。信心でなく、いくら話しても相手の信心にはうつらない。感応しない。りっぱなことばかりいって、幹部づらするよりも、もっと小さいことで、相手の信心を立たせる場合がたくさんあります。
 ある場合は、会合に出られなかった後輩に、支部員に、ハガキ一枚出してあげる、電話一本かけてあげる、そのために一生涯の大きい信心の自覚をした人もいます。道端で会って握手をかわした、五分、六分の短い時間ではあったが、世間話をした、または信心の話を聞いてあげた、そのことによって、百万言のりっぱな指導よりも、より以上わが身に感じて奮い立った人もたくさんおります。
 私はいいたい。ここには会長もいる。理事長も副理事長もいる。理事もいる。または支部長さんも、地区部長さんも班長さんもいる。けれどもこわいのは、御本尊様であります。幹部にお世辞なんかをつかう必要は絶対にありません。
 私にお世辞をつかう必要はありません。皆さん方の先輩幹部に、なんらお世辞をつかう必要もありません。お世辞をつかってくる人間だけ重要視していく幹部は、間違いです。そんな人をたいしたものだと思ったら、とんでもない間違いです。
 悪い幹部を先輩にもったところはかわいそうです。あの幹部は大名みたいだ、なまいきだ、きどっているといわれ、お世辞をつかう人を重要視していく、そして忠言を吐く人の意見は聞かない。そんなことは仏法にない。そんなことは学会にありません。幹部は、あくまでも皆の幸福を考え、成長を考え、公平に、妙法の、そしてまた社会の、日本の、りっぱな指導者らしく、将軍らしく進んでまいりたいと思いますけれども、どうでしょうか。(拍手)
 きょうは、たくさんの幹部が任命されました。あくまでも御本尊様第一に、なにも恐れずに、自信をもって指揮をとっていただきたい。後輩のめんどうをみていただきたい。これが私の願いであります。九月の幹部会のときに、また元気いっぱいお目にかかりましょう。ご苦労さまでした。(拍手)

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