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王仏冥合は必ず達成 臨時本部幹部会

1965.7.6 「会長講演集」第13巻

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1  このたびの参院選は、ほんとうにご苦労さまでございました。深く感謝しております。(拍手)
 十一人が当選し、愛知、兵庫、福岡の三地区は惜しくも次点でありました。偉大なる善戦であります。最初の東京地方区の柏原さんも、大阪補選の中尾さんも、いずれも落選した経歴をもっています。その意味では、三地方区は、先輩の地方区とおあいこですからなんら悲しむ理由はないと申し上げておきます。(拍手)
 この三か所の地方区で戦った同志の皆さん方に、私どもは絶大なる拍手を送って、その戦いを称賛したいと思うのであります。(拍手しばし鳴りやまず)
 私は学会の最高指導者として、公明党の、王仏冥合の指導者として、この三人の人に申し上げました。負けたことは悲しいだろう。応援してくださった方々に申しわけないという気持ちもよくわかる。
 しかし、これから何遍、何十遍の戦いがある。若くして順調に進んでしまったならば、あとになってどのような失敗をするかもしれない。真実の大指導者に育つためには、いまここで、ほんとうに苦しい思いをして立ち上がることが、どれほど偉大なる生涯の糧になるか、教訓になるかもしれないと思うと申しておきました。三人とも信心強盛な純真な人です。元気いっぱいに立ち上がっております。(拍手)
 また、よく創価学会は、公明党は全員当選だといわれている。そうなることが理想であるし、そのような戦いもしたい。しかし、これからは公党として、あらゆる地方区ならびに、将来はあらゆる選挙区に出なければならない。そのたびに全員当選しなくてはならないので、ほうとうにたまったものではありません(笑い)。あわてた行き方はしたくありません。皆さん方の幸福と、皆さん方の子孫末代までの繁栄の厳然たる基盤をつくっていくのが、私の最高責任者としての指導であり、責務です。
 三人が敗れたということは、むしろ多くの人に親しみを感じさせることになる(笑い)。あんまり全員当選、全員当選ばかりでは人間ばなれがして、別なのではないかという感覚を大衆に与えてしまう。その点でもよかったと思うのです(拍手)。公明党もやっぱり同じなんだなと。(笑い)
 反省するものは反省し、自重するものは自重し、さらに勝ってカブトの緒をしめて、前進しようではありませんか。選挙で惜敗しても、政治で勝てばよいではありませんか。(拍手)
 私は皆さん方が、この戦いをとおして、功徳をうけていくならばそれでよいのです。戦いの功徳がトウフであるならば、選挙の結果はオカラのようなものです。
 したがって、きょう集まれなかった同志の方々にも、りっぱに勝った、ご苦労さまでしたとお伝えいただきたいと思います。
 また、元気いっぱいに、朗らかに、信心いちずに、ともども明るく前進していきましょう。(拍手)
2  こんどは二十人です。二十人になれば、予算をともなった議案を提出できる、れっきとした政党です。資格がある第三政党です。それはたいへんなものです。内容は二十三人いても二十人いても同じなのです。
 われわれの目的は成仏です。われわれの目的は、御仏智によってかならず王仏冥合を実現すれば、皆さんのお子さんが、二十代、三十代、四十代になった時分が、最後の最後の総仕上げですから、あわてる必要もありません。その時には、ぜんぶ指揮をとって、最後の総仕上げをいたしますから、かならず王仏冥合を実現するという決心で指揮をとっていき、布石をしてまいりますから、からだを大事にして、ゆうゆうと長生きをして、待っていてください。(拍手)
 われわれは、題目をしっかりあげて、そして勇敢に、なにものをも打ち破っていく、なにものをも救っていく、なにものをも味方にしていく、そういう深い、幅広い、王仏冥合戦を、着実に展開してまいろうではありませんか。(拍手)
 それで、こんど申し上げたいことは、ずっと私がいってきたのです。公明党の議員は、皆さん方の家来です。偉くしてはいけません。民主主義の根本原理からいっても、王仏冥合の定義からいっても、なにも偉いものではありません。
 このあいだも話したけれども、大臣というのは英語で“奉仕”ということなのです。いわんや、いちばん支持をしてくださった皆さん方が苦しんで、いちばん先駆を切って、あらゆるところで戦わなくてはならないはずの議員が、組織の上にあぐらをかいていたならば、あべこべです。本末転倒です。
 いままで私は、じつをいえば、なんにも政治の世界には関与しなかった。みんないいようにやっていけと、期待にそうように、信頼され、尊敬されるようにやっていきなさいと、根本、大綱以外は、ほっておきました。
 しかし、これからは私も訓練していきます。だが、皆さん方は、どうか、小間使いのごとく、足軽のごとく使っていきなさい。それで皆さん方を守ってもらい、皆さん方の同志を守ってもらい、また都のため、社会のため、日本のため、令法久住のためにうんと動いてもらい、監視していきなさい。
 本末究竟等です。私は会長です。皆さん方と一体なのですから、代表として公明党の議員にいうのですから、公明党の議員といえども、学会推薦の議員で、同志であります。そういう決心の、われわれの同志の結合でありますから、いいでしょう。
 この精神を忘れずに学会はいかなくてはいけません。議員を偉くしてはいけません。議員は民衆が使うものです。議員は、選挙民を、王仏冥合に戦う者を守る者です。それを勘違いすると、創価学会は誤っていきます。公明党は権力主義になっていきます。
 いま私は、それを王仏冥合の指導者として厳然と見守り、指導しているから威風堂々と進んでまいりますけれども、将来のこの精神だけは、子孫末代まで伝えてください。(拍手)
 その意味において、私の指導、私の指揮を見失ってはいけません。それを見失っていきますと苦しんでいきます。派閥をつくっていきます。結局、要領いい人間が偉くなって、まじめな人が苦しんでいく世界をつくる恐れが出てくる。いまはそんなことはありません。未来はそんなことが出てくるかもしれないので申し上げておくのです。
 純粋に創価学会は、そしてまた王仏冥合のために、公明党は私どもの手で、団結で築き、永久に発展させていこうではありませんか。(拍手)
 私といっしょに、また、どうかがんばってください。それで七月ならびに八月度は“指導の月”とさせていただきます。東京だけは、都議選をこのまま続行いたします。以上申し上げまして、七月の幹部会のときには、元気いっぱいにお目にかかりましょう。ご苦労さまでした。(拍手)

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