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日蓮大聖人・池田大作

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五周年祝し参院選の大勝利へ 第28回本部総会

1965.5.3 「会長講演集」第13巻

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1  本日はご苦労さまでございます。諸天の祝福のなか、おそれおおくも、総本山より日達上人猊下のご臨席をいただき、山をも抜く確信と、希望に満ちみちた全国代表の幹部諸兄と、第二十八回の総会を開催できましたことを、私は心から感謝申し上げるものであります。(拍手)
 会長就任よりここに満五年、王仏冥合の磐石なる基礎は、絶対に確立することができたと、私は強く確信するものであります。(拍手)
 この五年間、未熟なる私を中心としてくださり、立正安国論の大精神と、死身弘法の実践に、日々、月々、年々に戦いくだされた幹部諸兄に対し、衷心より敬意を表するものでございます。(拍手)
 いま私は、決意あらたに、会長就任のその日、日達猊下より給わった「詮ずるところは天もすて給え諸難にもあえ身命を期とせん」との聖訓を思い起こし、さらに王仏冥合へ、一歩前進の指揮をとってまいる決意でございます。(拍手)
 ひるがえって、この五年間のわが創価学会の、前進の足跡を省みたいと思うのであります。
 昭和三十五年五月、当時、わが学会の全世帯数は、百四十一万世帯でありました。日では、その三.八倍の五百四十万世帯を越える勢いとなったのであります。
 この間、じつに四百万世帯の人が正法にめざめ、大御本尊の功徳に浴し、人間革命をしていったわけであります。
 これ、妙法の軍、仏の軍の大勝利を決定づけ、魔軍、邪法の軍の大敗北を決定づけた一大実証であると、強く確信してやまぬものでこざいます。(拍手)
 とくに男女青年部、学生部の充実、発展はめざましいものがありました。男子部は十五万八千人から百八十万人に、女子部は十一万九千人から百三十万人に、ともに十一倍以上の驚異的飛躍を示してまいりました。
 これ、未来の日本、未来の学会の大発展を意味する、王仏冥合総仕上げへの、若き革命児、若き地涌の菩薩の、輝かしき勢ぞろい、儀式なりと、私は感激にたえないものであります。(拍手)
 なかんずく学生部は、二千二百人から七万一千人にと、三十二倍の成長を遂げ、本年七月の学生部総会には、十万名達成を目標に、前進を重ねております。これまた、末法の舎利弗の勢ぞろいであり、世界広布の実現をば決定づけた、偉大なる証明なりと、強く信ずるものであります。(拍手)
2  組織面にして申し上げれば、五年前の支部数は六十一支部でありました。いまでは千二百十支部、男子の部隊数は百三個部隊から千四百二十四個部隊に、女子部隊数は百個部隊から千三百一個部隊に、学生部においては、零から出発し男女合計三百四十五部に、まことに見事なる発展をみるにいたったのであります。
 これはまさしく、仏の御金言どおりの、信心を骨髄にし、慈悲を血管にした一大和合僧の、仏の生命体であります。ともに鉄壁の団結をもって、民衆救済に進む、この姿こそ、この力こそ、世界最高の下沈大戦艦であり、これを私は“異体同心丸”と名づけたいのであります。(拍手)
 さらに、海外における学会の勢力は、四百四十一世帯から約五万世帯と、百十三倍の飛躍をみることができました。支部数は三十一支部を数え、沖縄を含めれば、北米、南米、豪州、東南アジア、欧州等、四十九支部・十万世帯に近い勢力を数えるにいたったのであります。
 末法の救世主、日蓮大聖人の色心不二の大哲学が、唯心ならびに唯物の暗黒の世界に、太陽がのぼりはじめたごとく、ここに東土の日本より、民族を越え、国境を越え、全世界に現実にひろまりはじめたのであると、私は訴えたいのであります。
 (拍手)。すなわち、日蓮正宗創価学会こそ、日本の柱であり、世界の太陽であり、世界の希望であり、二十世紀を導きゆく、先駆の光明を掲げる、強く、尊き大教団であり、私どもは、その栄光と栄誉とを自覚して、堂々と前進をしてまいろうではありませんか。(拍手)
 一方、学会の誇る教学部員も、一万七千三百人から八十五万二千八百八十六人と、なんと五十倍にふえてまいりました。有史以来、これだけの人々が、大仏法哲学を学んで、実践した歴史があるでありましょうか。
 この学会の姿こそ、思想界、哲学界、そして宗教界の王者でなくて、なんでありましょうか(拍手)。偏見とやきもちと、無定見なる、第三類の敵である評論家どもの、もっとも恐れる、わが教学陣営こそ、時代の最先端を行く、智慧ある者の団結なりと、私は強く叫ぶものであります。
 さらに、わが学会が外護したてまつる日蓮正宗宗門も、草創以来の大発展をみるにいたりました。つまり、全国寺院数は、百八十八か寺から二百四十六か寺になりました。
 御僧侶の数も、三百九十一名から千名近くまで増加し、また総本山大石寺の境内ならびに周辺の土地は、十二万坪から六十四万坪に増加したのであります。恩師の遺命でありました大客殿、六壺等も、皆さまのご協力により、建立御供養申し上げることもできました。
 なお、一棟で二千名収容する鉄筋三階建ての総坊も、三門前に四棟、大客殿御供養金の残金をもって、建設することになっており、明後日、五日の正午から総本山において、起工式を挙行するはこびになりましたことを、ここにご報告申し上げるしだいであります。(拍手)
3  次に、昨年の総会の席上、私は、次の七年間の、学会の目標を発表いたしました。第一に総本山に正本堂を建立御供養申し上げる。第二に六百万世帯の折伏。第三に仮称「創価文化会館」を建設する。第四に公政連を一歩前進させ、衆議院への推薦候補を出す。この四項目でありました。
 第一の正本堂の建立については、すでに正本堂建設委員会が設置され、さる二月十六日、日蓮大聖人ご誕生のよき日を選んで、総本山において、第一回の建設委員会が開かれました。席上、日達上人猊下より、正本堂の建立は、実質的な戒壇建立であり、広宣流布の達成を意義づけるものであるむねの、重大なるご説法を給わり、居並ぶ私どもも、感銘を深くしたしだいであります。
 以来、準備委員会も設置し、再度の委員会を重ね、三月二十六日には、日達上人猊下を学会本部にお迎え申し上げ、第二回合同建設委員会を行い、御供養に向かって、本格的な準備が始められたしだいであります。
 正本堂建立の位置は「大御本尊は、客殿の奥深く安置する」とのご相伝にもとづき、大客殿の後方、御影堂の裏の線と一致するところに決定されております。資料の買い付けも、着々とすすめており、すでに正本堂に飾るべき大シャンデリア等も到着しております。また礎石である全世界の石も、六十か国以上の国々の石は集め終ることができた。
 「涌出泉水」の義にちなみ、正本堂の前に、大噴水も設計されております。なお、その前後いずれかに、猊下のお話により、永遠の灯がつけられることに決定しております。この世紀の、近代建築の粋を集めた正本堂の完成は、昭和四十五年いっぱいの予定となっております。今回の私どもの御供養を、日達上人猊下に差し上げ、末法万年の、世界の大聖地にふさわしき霊鷲山に、荘厳申し上げようではありませんか。(拍手)
4  第二の目標である六百万世帯の達成も、四月末日までに五百四十万世帯を突破しております。昨年の総会の時には四百三十万世帯でありましたから、たった一年間で、百十万世帯の増加をみたわけであります。この調子ですと、来年初めごろまでには、七年間の目標が、五年も早く完遂してしまう計算になりますから、したがって、ゆうゆうと、楽しく、確実なる折伏戦をしてまいりたいと思います。
 ただ、ベトナムの紛争、ならびに世界の動乱のなかにあって、学会の前進が一日早ければ、一日早く平和が訪れる。一日遅れれば、一日世界の動乱がつづくことを忘れることはできません。
 最近、ふたたび蠢動を始めた邪宗、邪義に対しては、断じて追撃の手をゆるめずに、恩師の歌のごとく「ひとたびは捨つる命ぞ惜しまずに、仏の敵をひとりも余すな」との、脈々たる学会精神を、幹部はつねに忘れず、いちだんと邪宗への追撃戦を開始してまいろうではありませんか。(拍手)
 第三の目標である創価文化会館の建設については、聖教本社隣と、学会本部隣の二か所の土地を購入することができました。とりあえず、本部隣の数百坪のところに、来春早々に起工式をいたし、来年いっぱいぐらいに完成の予定として、建築法のこともあり、地上七階、地下一階の設計を急いでおりますことを、ここにご報告申し上げるしだいであります。(拍手)
5  第四の目標である「公政連の一歩前進」も、昨年十一月十七日、公明党の結成をみ、早くも二大政党に伍して、しだいに国民大衆の支援をうけ、大衆福祉をめざし、戦いを開始してまいりました。
 宗教においては、日蓮正宗および創価学会の興隆は、末法の黎明を告げる姿であり、公明党の出現は、近代の政界におけるヤミを打ち破る黎明であり、行き詰まった醜い民主政治への覚醒であると、私は確信してやまないしだいであります。
 今回の参議院選は、公明党誕生の初陣ともいうべき戦いであります。断じて大勝利を博し、大折伏の証明をいたそうではありませんか。(拍手)
 御書にいわく「強盛の大信力をいだして法華宗の四条金吾・四条金吾と鎌倉中の上下万人乃至日本国の一切衆生の口にうたはれ給へ、あしき名さへ流すいわんやよき名をや何にいわんや法華経ゆへの名をや」云云と。
 参議院に、そしてまた衆議院に、また地方議会に立つ人もある。また送る人もある。しかし、ともに異体同心して、その目的と信心は一つであります。
 民衆の福祉のため、王仏冥合達成のため、ともどもに本日より、元気いっぱいに戦ってまいろうではありませんか。(拍手)
 今回の参院選で、とくに醜い現象は、既成政党と邪宗教との結託であります。東本願寺、西本願寺、真言宗等の全日仏各派。仏立宗、佼正会、妙智会、霊友会等の新宗連の各教団が、みずから教団を食いつないでいくために、それぞれ代表を参議院に送り込もうともくろんでおります。
 彼らは、いつも宗教団体の政治介入は、いけないと、創価学会を非難してまいりました。ところが、彼らが、なんの臆面もなく、代表を候補に立てようとしております。これほど、卑怯な、これほど卑劣な団体、教団こそ、私は魔物であり、悪魔であると断言したいと思うのであります(拍手)。しかも、ほとんどの候補は、自民党の公認となっており、これ大聖人ご在世における、良観をはじめとした邪宗の坊主と、幕府が結託して日蓮大聖人を迫害したのと同じ方程式であります。
 だが、時代は移り、化儀の広宣流布の機熟した今日、われらの団結と、われらの戦いのまえに、彼らの魔の力は、一年ごとに衰退していくことを断言してやまぬものであります。(拍手)
 御書にいわく「各各思い切り給へ此の身を法華経にかうるは石に金をかへ糞に米をかうるなり」云云。またいわく「諸仏の眼目たる妙法蓮華経の五字・末法の始に一閻浮提にひろまらせ給うべき瑞相に日蓮さきがけしたり、わたうども和党共二陣三陣つづきて迦葉・阿難にも勝ぐれ天台・伝教にもこへよかし」云云。
 ともどもに王仏冥合の一歩一歩の勝利を、忍耐強く築きあげ、二十年後を総仕上げとめざして、われらの時代に、かならずや、“不開の門”を開く覚悟をもって、日蓮大聖人のご報恩におこたえ申してまいろうではありませんか。(拍手)
 以上、かんたんでありますが、所感および経過を申しあげ、私の話とさせていただきます。

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