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全魂打ち込み陣頭指揮 中部総合本部幹部会

1965.3.10 「会長講演集」第13巻

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1  皆さんこんばんは。ほんとうに明るい、元気な姿を拝見して、私はうれしい。(拍手)
 皆さん方の強盛なる信心と、支持によって、勝利の連続のなかに、会長就任満五年目を迎えることができました。ほんとうにありがとうございました。(拍手)
 将来も、いままで以上に、私は王仏冥合をめざして、王仏冥合実現の指導者として、全魂を打ち込んで陣頭指揮をとっていく決心でありますから、よろしくお願いいたしまする。(拍手)
 そうはいうものの、会長という立ち場はたいへんなのです。お察しください。(笑い)
 私は初めから会長になりたくてなったわけでもない。理事会や幹部会で“なれ、なれ”といわれたがゆえに結果としてはなった。会長にはなりてがいない。それはきびしいし、一歩でも間違えたらなば、地獄へ落としてしまう。理事室まではみんななたがる。参議院議員、衆議院議員になりたがる。どうしても会長にはなりたがらない。あんな割りのあわない仕事はないというわけです。(笑い)“私を会長にしてくれ”というのが、たまにいる。よく見ると気違いなのです。(笑い)まともな人間はいない。(笑い)
 ですから理身さんは、会長はいいなあと思うかもしれませんが、たいへんであるということも知ってください。(拍手)話だって、初めにしてしまえば気が楽ですけれれど、みんな雄弁家ばかりそろっているでしょう。最後に私です。みんな、おだてて、最後の会長先生の話をといっているが、自分のほうがずっとうまいと思っているのです。(笑い)
 わが創価学会は、根本は御本尊、大聖人様の哲理、それ以外なにもありません。
 私は謙虚です。皆さん方を尊敬します。みんな同じであると思っております。同志に対しても、大事にしております。それが、私のいきかたであります。
 いままで、ずいぶん日本国じゅうはとうぜんのこと、全世界を、一閻浮提広布のクザビを打つために回りました。
 よく知っている床屋が、私のことを“ずいぶんよく回りますね、目が回るでしょう”“目が回っているんだ”(笑い)“席の暖まる暇もありませんね”“席がないんだよ、私には”。(笑い)
 そんな調子できましたから、これからは皆さん方が一生懸命、功徳をうけるために活躍していただいて、私には少し楽をさせてください。いいでしょう。(拍手)
 このままでは、ほんとうに早死にしてしまいまする。(笑い)あれも、これも、ぜんぶやらなくてはならない。私だって人間です。(笑い)一青年です。からだも弱かった。特別なものはなにもありません。
 いまは暇があれば、真剣に将来の指針のため、大聖人の仏法を根底にして理念を残しておきたい。「人間革命」をはじめ、いろいろと書いておきたい。それに取っ組んでおります。
 創価学会は大きくなった。うれしいことです。何十万、何百万の人がふえた。だが、私はいいたい。その人たちが信心に燃え、健康になり、功徳に浴して、ひとりひとりが幸福な生活でなければ、なんら価値がない。
 皆さん方は幸福になりましたか。(ハイ)功徳をうけておりますね。(ハイ)それならばけっこうです。これが私の願いです。私は皆さん方の会長です。真剣に皆さん方を守っていかねばならない。おひとり、おひとりともお会いしたい。だが、現実の問題として、なかなか会うわけにはいかない。会う機会もない。もしか、おひとり、おひとりと会っていったならば、三千塵点劫ないし五百塵点劫がかかってしまう。(笑い)前へ進めない。その点はご了承願いたい。ただ私としては、大御本尊に題目をあげきって、せめても皆さん方、一家族、一家族、おひとり、おひとりに、その功徳を送りきろうという真心があることだけは知っていただきたいのであります。(拍手)
2  私は未熟な人間です。これからも間違いがあったり、失敗があっても、どうかご了承願いたいし、ご支援願いたいわけです。ひじょうになまいきなことをいうようですが、私は会員のことを思う真心、同志の人を思う真心、これだけは全学会の幹部たりといえども、全日本の指導者たりといえども、全世界の指導者たりといえども、足元にもおよばないという確信をもっておるわけでありますから、よろしくお願いします。(拍手)
 あとはなんにもありません。それだれで、お許しいただきたいと思うのであります。自分の責任はそれしかない。これをもつか、もたないかが、代々の会長の精神だと私は知っております。どうか戦いもこれからありましょうが、自信をもって戦ってください。ゆうゆうと指揮をとっていただきたい。からだを大事にしながら明朗快活にふるまっていただきたい。
 おたがいに大聖人の弟子として、越さねばならない王仏冥合の関所です。そのひとつの課題を、信心により通り越していただきたい。ということは、この大きい戦いをとおして、ひとりひとりが、なんでもいいから確信を握っていただきたい。体験をもっていただきたい。財産にしていただきたい。
 生涯の偉大なる福運へ歴史を刻んでいただきたい。そう考えれば、戦いといっても、なんらたいへんでないし、むしろ楽しいものであると考えられるわけであります。そのような気持ちで進んでいっていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。(拍手)
 大事なことは、なんといっても勤行です。信心の縮図は勤行に尽きます。私は十八年間の信仰をとおし、先輩の姿をよく見てまいりました。小平先生しかり、辻先生しかり、たくさんの先輩の今日の栄冠を勝ち得た人は、勤行をたゆまず、忍耐強くやりきってきております。やっぱり、要領のいい、はったりの人は途中で勤行をサボったり、調子にのって口だけうまく、根本問題の勤行、実践に欠けていた。勤行が一日の活動の源泉です。この勤行を避けて、いくら作戦を練ろうが、策を講じようが、それは実らない。勤行こそ宿命転換の第一歩の原動力です。勤行だけはしっかりしていっていただきたい。勤行をきちんとしている人は顔色がいい。勤行を真剣にやっている人はやきもち焼いたり、怨嫉なんかしておりますし。会うたびごとに成長しております。
 大白蓮華の四月号の巻頭言に「勤行」と題してこまごまと書いておきました。けれども、“四月号の巻頭言を読んでから勤行しよう”というわけにはいきれせん。
 (笑い)それは、いまからやってください。こんばんからやっていくのです。勤行はエンジンです。それを根幹としてリズム正しく、指導どおり戦っていくならば、こんどの戦いも、そうたいへんなことではないのです。
 かつて私は、最初の参議院の戦いに臨み、大阪で指揮をとりました。そのときの大阪の学会員は、三万世帯です。支部は二支部、地区部長といっても、いまでいえば組長さん級の力しかない。そのときに私は、まず根本は御本尊に願いきりました。そしてしっかり勤行しました。この戦いが勝つならば、日本の平和のために、すなわち王仏冥合の戦いの一歩前進ができる。学会員だけではない。社会が安穏になる。
 社会が繁栄できる第一歩につうずる。願わくは御本尊様、私はそのために一生懸命仕えております。三世十方の仏菩薩に命じてわれわれを守らせたまえ、私どもに力を与えてください、このように願った。またひとつは、これだけ大聖人の子供が誹謗され、迫害されながら大聖人の遺命実現のために戦っている。それが敗れたならば、どれほど大阪の同志が悲しむであろう。寂しい思いをするであろう。天魔鬼神は喜ぶであろう。そのためにも御本尊、大聖人、お力を与えたまえ、勝たしていただきたい、こう願いつづけて、私はあのように広宣流布の歴史に、りっぱな金字塔を打ち建てることができました。(拍手)
 それは、私の名誉です。だが私が申し上げたいことはそれだれではない。そのときにいっしょに戦った同志は、それ以後、途中で退転した人も二、三おりますが、ほとんどぜんぶが、いま関西の最高幹部です。ある人は参議院議員、ある人は県議会議員、府議会議員等々、まことに大きい功徳をうけております。堂々たる証明を示してくれました。それが私は、うれしいのであります。(拍手)
 仏法は勝負です。現証です。論より証拠です。この確信は、私も握ってまいりました。ともに戦ってきた同志の姿のうえでも、厳然と私は見てまいりました。そのうえから皆さん方に申し上げるのですから、よろしいでしょう。ほんとうならば楽をさせて、選挙なんかさせたくありません。しかし創価学会や公明党がするのではないのです。大聖人がしなさいというのですから、あきらめてください。(拍手)
 私は最高責任者として、皆さんにむりないくさはさせたくない。ひとりも困らせたくない。犠牲者をつくらせたくないし、絶対つくらせない。これが私し信念であります。(拍手)だが、あらゆる面から分析して、これならば勝てる、これならば実例がある、基礎がある、進まなければ損だと確信したうえからの戦いでありまかすらがんばってください。(拍手)
3  どうか、なかなかお目にかかれませんけれども、つらいときや悲しいときや、いやなときも、青年会長、同じ同志の池田会長とともに勇んでこの一生涯、戦っていこうという気持ちをもっていただきたいと思います。
 皆さん方が私といっしょにという気持ち、私が皆さん方といっしょにという気持ちで申し上げるのでありますからご了承ください。
 話は変わりますが、幸四郎君、幸四郎君というのですけれども、石田幸四郎君はいい男です。松本幸四郎よりいい男だ。(笑い)
 それから小平副理事長は、背は低いですけれども、教学の固まりです。背が低いって、名前も小平ですもの(笑い)。淡々として平野を行くごとく、水のごとき信心は模範です。学会随一の大学者です。ほんとうのことをいえば、世界的な学者です。同志であり、弟子であるよく知っている人を、また皆さん方がよく知っている人を、私がいちいち好きこのんで、あの人はりっぱだ、この人はこうだ、そんなことは私はいいません。
 では、元気でがんばりましょう。またいつかお目にかかります。激励にまいります。それまで、どうか、たいへんなことがあっても、歯をくいしばって莞爾として、懸命に戦ってください。お願いします。(拍手)

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