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時代に叶う指導者に 第13回男子部総会

1964.11.29 「会長講演集」第12巻

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1  この一年間、たいへんにご苦労さまでございました。(拍手)心から感謝申し上げます。
 なお、いままで、たびたび話がありましたように、来年も王仏冥合実現のために、選挙戦をはじめ、あらゆる戦いに、勝って勝って勝ち抜きとおそうではありませんか。(拍手)
 創価学会のことについて、右翼は左翼と断定している。また、左翼は右翼と断定している。なんとはかない、皮相的な見解であるか。創価学会の前進は、そんな小さいものではありません。皆さんがご存知のとおりであります。
 全日本民衆を、もれなく救いきっていく使命であります。そのための哲学であります。実践であります。先日、皆さん方の支援によって、公明党の誕生がありました。本門の時代にはいり、とうぜん大事な段階にはいったことは、おたがい自覚しているとおりです。ただし、私は「千里の道も一歩より」と。まだ、公明党ができあがったからといって、体内の爾前経のようなものです。けっしてゆだんしてはなりません。
 先輩の同志は、議員の方々は、戦って戦って戦い抜いてもらいたい。ぜんぶ、それは大衆福祉のために、日本の国の安泰のためになんらわけへだてなく、日本の平和のために進んでもらいたいと、私は、いつも願っております。あとは諸君がつづいてもらいたいのであります。先輩の存在は、道を開き、石段を築いてくれていると思っていただきたいのです。
 最後の仕上げは諸君です。諸君がしっかり勉強して、努力し、内外の人々から尊敬され、信頼されて、力ある指導者になってもらう以外にはないのです。世間は、かんたんなものではない。思うようにいくものではない。よく私は知っております。
 あまりにも創価学会の前進は順調すぎる。けっしてゆだんがあってはならないのです。ただ諸君が、りっぱな大指導者になってもらいたい。その指導者も栄誉栄達の指導者であってはならない。権威だけをもっている指導者であっても困るし、政治家であっても困るのです。また、政治にぜんぜん出たくない人、出ない人もたくさんいます。だが、指導者という意味においては同じであります。
2  先日も、ある年配の幹部と懇談しました。諸君の中から、特にひとりのドゴール、ひとりのネールがでる必要はないのです。みんな英知と、正義と、誠実をもった指導者になってもらいたい。私もその戦列にはいります。英知と誠実と、そしてまた正義をもった、その人こそ民衆が待望している。時代の要求している指導者であります。(拍手)
 地道であっても、けして花々しい立ち場でなくとも、きょう集まった諸君は、あらゆる階層の中にあって、そのような指導者となり、団結をもって、王仏冥合を達成しようではありませんか。(拍手)
 来年は「御義口伝」の講義も、迹門全般を仕上げたいと思っております。「科学と宗教」も「文化と宗教」も書きたいと思っております。また「法華取要抄」「四信五品抄」等、講義録も二、三冊仕上げたい気持ちであります。とうぜん、諸君とともに実践していくことは忘れませんが、少しは私にも、こんどは暇をいただいて、未来のために、仏法民主主義の、また第三文明への理念をぜんぶ残しておきたい、発表をしたいのであります。そういう考えでおりますもので、よろしく願いたいと思います。(拍手)
 また、来年の正月号より「続人間革命」の小説も載せていただく予定であります。(拍手)戸田先生の宗教革命、政治革命、そして教育革命を叫ばれたその源泉となる、先生の歩まれた人間革命のお姿を、少しでもわかっていただきたい。それが私の真心であります。ともに、諸君もこの一生、おのおのが自分自身も、これだけの人間革命をした、偉大なる一冊の本にまとめても悔いはないといえる、ひとりひとりの人間革命をおたがいに成し遂げようではありませんか。(拍手)
 これが信心の目的であり、広宣流布であり、王仏冥合なのであります。遠くに幸福はあるものではないのです。因果倶時、自分自身の人間革命があったところに、はじめて生活革命、社会革命がなされるわけであります。その本源の力が妙法であります。
 いかなる花々しい多彩な行事、戦いが繰り返されてこようとも、この根本方式、根本の実践方法においては、創価学会は永久に変わりはありません。どうか、足元をしっかり見つめ、希望に燃えて、しかも忍耐強く、確信に満ちみちて、来年一年、また戦ってまいろうではありませんか。(拍手)
 諸君のご健康と、ご健闘を心からお祈り申し上げまして、私のあいさつといたします。(大拍手)

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