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日蓮大聖人・池田大作

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世界平和への貢献 アメリカ総登山

1964.11.14 「会長講演集」第12巻

前後
1  たいへん遠いところ、ご苦労さまでした。なかなか皆さん方とお目にかかる時間もとれず、なんとか海外局と貞永本部長に、くれぐれも大事に、有意義に今回の登山が終わるようにと、お願いしておきました。
 さきほど話がありましたとおり、文化祭はひじょうにりっぱにできました。日蓮正宗創価学会の目的は、最高の文化を建設することにある。絶対、戦争はさせない。私も、その先頭をきって、絶対の平和主義者であります。宗教には国境はない。
 宗教に国境があったならば、それは一国独裁の宗教です。キリスト教であれ、マホメット教であれ、その他たくさんの宗教、思想、主義、主張があり、世界に流布しております。日本の国だって、あらゆる宗教、あらゆる思想がはいってきております。
 最高に文化のため、世界平和のために貢献する、こわれない貢献の仕方は何か、それは哲学です。思想です。宗教です。経済援助、武力援助、その他の学術の交換等も、これも友好関係の上に、多少のおたがいの助け合いもある場合がある。しかし、恒久的なものではけっしてない。全世界、宇宙大、そして永遠に、恒久的に、最高に尽しきっていくのは何か。結論的にいうならば、私は日蓮正宗の大哲学、そして、世界の最高の文明、文化を築くための実践をしている創価学会の貢献、それが最高であると確信します。(拍手)
 皆さん方も、その襟度をもって、福運を積むため、一家和楽のため、大きくはアメリカの国土の安穏のため、世界の平和のために、弱い小さい自分であるようでありますけれども、妙法の力は、宇宙に響きます。全世界に届くのです。その確信をもって、正しい、明るい、強い一生を送っていただきたい。これだけが私の念願です。(拍手)
2  創価学会は、とうぜん会ですから会長がおります。だが会長がいなくても創価学会はなんともない。ご存知のごとく理事室は二百三十三人、同等の大幹部が六千おります。ちょっと考えると、そうとう会長には権限があって、特別な人間ではないかと思いがちな人もおります。他の教団や、宗教家や、宗教団体の行き方はそうです。しかし、創価学会は抜本的に違います。みんな友だちです。民主主義です。御本尊のもとに平等です。(拍手)
 ただ機構上において、それは一家においてはおとうさんがあるみたいに、学校においては校長先生がいるみたいに、会社においては社長がいるみたいに、内閣においては総理がいるみたいに、ひとつの党においては委員長がいるみたいに、中心というのは、どんな世界にでもある。その意味においては私はおりますが、皆さん方を見守ってくれている最高幹部が数千人いる。厳然と守ってくれるという、その力も、よく知っていただきたい。
 安心していきなさい。私は皆さん方のお友だちとして、同じ同志として、令法久住のため、広宣流布のため、人生を正しく強く生きていくために進んでまいります。なんの隔たりもない形式もない、権威もない。ぜんぶ同じです。信心の強い人が偉いのです。信心純粋な人がりっぱなのです。この基準を忘れないで、はりあいをもって前進していただきたいのです。(拍手)
3  最後に二、三申し上げたい。
 第一番目に、よきにつけ、あしきにつけ、どんな場合でも題目をしっかりあげきるとです。これがいっさいの信心の極意であり、いっさいの活動、生活の源泉であります。お子さんは、お母さんのお乳を飲んでいけばしぜんに成長します。また、私たちが朝晩パンを食べ、水を飲み、ごはんを食べることは、ぜんぶ自分自身の生きていく、人生の血肉になります。同じく、もう一歩本源の、いっさいの生命活動の源泉、いきていく戦いへの原動力、それが題目となります。題目をあげて、あげて、あげぬいて、一日も早く日蓮大聖人様のご境涯を、確固不動の、磐石なる人間革命をしきっていただきたい。これが私どもの信心していく上の根幹です。
4  第二番目に申し上げたいことは、勉強していただきたい。御書を拝読することは、とうぜん、信心を深め、強める、やはり原動力は教学です。勉強しない人はりっぱな指導者にはなりません。「どうせ、私は頭が悪いから」などという、その卑屈感、諦感それはひきょうです。大聖人様は「行学の二道をはげみ候べし、行学たへなば仏法はあるべからず」とおおせです。
 自分の力に応じ、自分から努力して、少しでも勉強しよう、覚えていこう、これが因果倶時で、将来、永遠の人間革命の新しい出発になる。力ある、知恵ある自分を築く源泉になってくる。因になってくる。頭の悪い人は、人一倍勉強していただきたい。
 また、アメリカの地にあって、英語をしっかり勉強していただきたい。仏法のことのみならず、英語は世界語です。お子さんにも、母が勉強していれば、お子さんも同じように勉強し、成長が早い。親を尊敬します。親が勉強していないと、最後は子供は親をバカにします。ひねくれてしまう。したがって、英語もしっかり勉強していただきたい。
 いかなる外国人の方々とお話しをしても、ゆうゆうと、どんな会話もできる。また英語の本も読破することができる。できれば、皆さん方の手で日本の折伏教典や、その他たくさんの出版物を翻訳しきってみせる。翻訳することが私たちのひとつの使命だといえるぐらいの実力をもっていただきたいのです。(拍手)
 つぎに申し上げたいことは、怨嫉をしないことです。信心をもっているひとの悪口、また信心をもっている人をうらむ等のことは、けっしてあってはいけません。
 なぜかならば、御書にもたくさん書いてありますが、怨嫉謗法等はせっかく信心しても功徳を消してしまう。自分が損です。これは、皆さん方も体験があるかもわかりません。
 信心は自分のためです。御本尊様と自分との関係です。ですから、他の人々がなんといおうが、ほめられようが、または、けなされようが、内外ともに、いっさいのことが自分の信心の助けなのです。自分の信心をためしてくれているのだ、自分の成仏のひとつの現証として現われてくるのだ、こう確信しきっていただきたい。(拍手)
 和合僧を破ることは、仏法においては最高の罪になります。ですから仲良く励ましあい、助け合って、いつも和気あいあいたる組織であっていただきたい。会合であっていただきたい。お友だちであっていただきたいのです。
5  最後に申し上げることは、皆さん方のお子さん方を、どうか、日本に留学することもよし、それからアメリカでしっかり勉強することもよし、世界のどこで勉強することもよし、つぎの偉大なる広宣流布の大人材、総仕上げの指導者になるという自覚をもって、その礎、石段を自分たちがいま築いていくのだとの、長い長い目で、高い目的観をもって、お子さん方をりっぱに仕上げていただきたい。これが私の願いです。(拍手)
 どうかお帰りになったならば、また皆さん方に、同志の方々にくれぐれもよろしくお伝えください。気をつけてお帰り願いたいと思います。御本尊様にも、私からご祈念しておきました。
 それで、正本堂建立が五年あるいは六、七年先にあります。その時まで、アメリカの地でうんとがんばっていただきたい。うんと功徳をうけて、貯金をして、その時には、ゆうゆうと参加できるように誓い合いたいと思いますけれども、どうですか。(拍手)
6  また、ひとつ付け加えておきますが、アメリカは女尊男卑の国であります。ご主人方がやきもちをやいたり、なにかしないようによく注意していただきたい。ということは、奥さんが自分かって、わがままなふるまいができる国です。家庭の仕事もせずして、主人のめんどうもみずして、かってに学会活動等にとらわれて、ご主人方から、不平不満をいわれることのないように、注意をお願いしたいのです。
 よき母であり、よき妻であっていただきたい。信仰即家庭であり、信心即生活です。一家としてやるべきところは最大限にやって、初めて信心をまだしていないご主人方が納得し、ついてくる。「従って従わせていけ」というのが日蓮大聖人様の御指導(兄弟抄1088㌻)です。賢明なる婦人であっていただきたい。信心のことで、信心をもっていないご主人方や、その他の人から、学会はなんだと、うんぬんされないようにご注意願いたい。
 そして、信心をする目的は、一家の安泰、和楽はもちろんのこと、主人が無事で、安心して社会で戦いきって、うんと力をもち、その結果が一家の裕福なカテとなるために信心をしていくのだ、生涯、永遠に愛情を根幹として、しあわせに、いつまでも暮らしたいから私は信心しているのだ、そういう真心をこめた奥さんであり、妻であっていただきたいと思います。(拍手)

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