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日蓮大聖人・池田大作

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民衆救う真の言論 夏季講習会第4期・婦人部弁論大会

1964.8.9 「会長講演集」第11巻

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1  言論部が成長したことに対して、私はひじょうに喜んでおります。なぜかならば、民主主義の時代にあって、過去における武器をもって戦うべき時代は過ぎたのです。これからは言論戦によって勝敗を決する時代であります。
 その言論戦が幅広く奥行き深く、壮年、青年部にまさるとも劣らない、婦人部が立ち上がってこられたこと、成長されたことは、民主国家確立のためにも、王仏冥合実現のためにも、これ以上の喜びはないと信じます。
 今後もしっかりがんばっていっていただきたいことを、お願い申し上げます。仏法の真髄は抜苦与楽であります。苦しみを抜き、楽しみを与える、すなわち、慈悲の意義であります。その根本はなにか、南無妙法蓮華経であります。
 したがって、南無妙法蓮華経が最高の雄弁であり、最高の言論であり、最高の力であり、原動力であります。他の世界における雄弁、言論は、爾前迹門であります。南無妙法蓮華経を唱えて「無量義は一法より生ず」と、その無量の理念、そしてまた無量の思想を打ち破っていく源泉力をもった、わが創価学会の言論こそが、本門のなかの言論であると、私は確信したいのであります。(拍手)
 したがって、信心根本が、もっとも強い言論であることを知らなくてはなりません。理論のための理論、言論のために流された言論であっては、抜苦与楽にはなりません。
 すなわち、信心根本とし、王仏冥合の思想を訴えきっていく。これは楽しみを与えきっていく実践であります。それに反し、誤れる思想、腐敗しきった政治、増上慢なる評論家等々に対する鉄ツイは、苦しみを奪っていき、楽土日本建設への大いなる前進であると確信しなくてはならないと思います。
 大御本尊様を拝しますと、輪宝というマークがございます。日蓮正宗のマークは鶴のマークであります。これは平和を象徴します。日興上人様は亀甲、日目上人様は松竹梅、大御本尊様は輪宝です。輪宝というのは、経文にも出ていますし、輪宝をもって、かの有名なアソカ大王等も、仏法根底にして世界の平和を実現しています。
 輪宝とは、いかなる敵をも打ち破っていく武器であります。いかなる難関の道も平地に変えていくという武器であります。日蓮大聖人様は、末法今時における輪宝はなにか、それは南無妙法蓮華経であるとおおせられました。
 すなわち、南無妙法蓮華経と声高らかに唱え、ともに王仏冥合へ向かっての言々句々は、いっさいが輪宝なのであります。負けない、ぜんぶ勝ちいくさになっていくというしるしであります。
 したがって、くどいようでありますが、南無妙法蓮華経をあくまでも唱えきって、いままで雄弁、言論の研究発表がありましたが、それを拡大をして、広宣流布実現への一大推進力になっていただきたい。私もその先頭をきって進んでまいります。
 仏法は、一切衆生を救う、その力があります。反対に、正法を謗ずればいかなる人もふしあわせになってしまう。私どもは、しあわせなことに、大御本尊様を受持し、王仏冥合への先駆をきって進んでおります。おのおり、それは悩みもあるでしょう、苦しみもあるでしょうが、信心していない人から見るならば、謗ずる人から見るならば、天地雲泥の幸福者であります。そのことを忘れないで、日々月々年々に信心を進ませて、これほどまでに自分は成長した、なんにも憂いがない、これほどまでに自分は王仏冥合の歴史を築いた、歴史を刻んできた、こういえるようになっていただきたいと思うのであります。
 最後に、皆さん方が、ますます元気に成長されんことを心からお祈り申し上げまして、激励の指導といたします。

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