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日蓮大聖人・池田大作

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仏法は絶対の平和主義 アメリカ総登山者指導会

1964.8.6 「会長講演集」第11巻

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1  疲れていることと思いますし、また、東京は、いまひじょうに暑いですから、からだを大事にしていただきたいと思います。元気でお帰りになっていただきたいことを心からお祈り申し上げます。
 創価学会は、ご存じのとおり、平和主義です。絶対に日本の国の平和はとうぜんのこと、全世界の平和をめざして前進しています。さまざまに批判する人はいますが、ぜんぶ的はずれの偏狭な批判にすぎません。世界最高の平和主義が日蓮大聖人様の教えであります。
 その大聖人様の教えを純粋に信じて、勇敢に進んでおり、実践しているのが創価学会であります。したがって、いずれの民族たりとも、ぜんぶ平等でありますし、妙法に照らされて、また、いずれの国とも創価学会は根本的に有効を結んでいく前進をしております。
 御本尊様は仏さまです。偏頗であるわけはありません。一切衆生であるわけはありません。一切衆生、一閻浮提の人々ぜんぶが、しょせんはこの御本尊様によって救われる以外に道がない。いままでもたくさん聖人、賢人が出ました。だが、個人の、社会の全世界の行き詰まりは救えない。その聖人、賢人がこもっていた哲学、思想でも救えない。それらの宗教でも救えない。しかし、末法の御本仏日蓮大聖人様の大仏法、大御本尊だけは二十世紀、二十一世紀、尽未来際の衆生を本源的に救う大仏法であります。
 大聖人様のお教えは間違いありません。どうか、大御本尊様だけは、一生涯だきしめて自分のためにも、わが子のためにも、子孫末代のためにも、皆さん方がしっかり実践しきって、有意義な一生を送っていただきたい。このことを心から、念願いたします。
2  ただいま北条副理事長から話がありましたが、この次に皆さん方がおみえになるときは、この本部の近くに、四階ないし五階のビルディングができます。聖教新聞社の近くにも十階前後の大ビルディングが建てられる予定になっております。現在、そうとうの会館を造っています。
 ひじょうに、まだまだ遠くからおみえになって不便をきたす点はありますけれども、年々、確立しきっていくよう努力していますから、楽しみにしておいてください。 また、新聞でもちょっと報道いたしましたが、ロサンゼルスに一万二千坪ほど土地を購入する予定になっています。買いましたならば、寺院ならびに北米本部を造って皆さん方に差し上げたい。自由に活用させてあげたい。こういう念願で着々といま準備をしていますから、その点もどうかひとつ、楽しみに待っていただきたい。
 なかなか東京へも、また、総本山へもくることがたいへんなことはよく知っています。北米本部を中心として仲良く、明るく、福運を積んでいく信心をしていただきたい。人を批判したり、ヤキモチをやいたり、うらんだり、そんな小さい偏狭な行き方はしないで、洋々たる心豊かなる信心をして、人生の大勝利者になっていただきたい、錦を飾っていただきたい。そのことをお願い申し上げるしだいです。
 そして、さらに皆さん方のお子さん方を偉大なる大人材に成長させていただきたい。御本尊様をたもった家のお子さんは福子であります。これからは世界は年々小さくなり、狭くなっていきます。そしてまた、創価学会の前進も世界的になっていくことは、仏法に照らしてとうぜんのことであります。大聖人様のご予言に照らして必然的であります。
 まだ、なんといっても、やはり英語の世界はこれは当分つづくことは間違いない。そのときに大仏法を根底にして、世界の平和のために思う存分に活躍できるように、お子さんは大事にして、大きいひとつの楽しみとして、育てきっていただきたいことを念願いたします。お願いします。
3  最後に申し上げたいことは、御本尊様は仏さまです。御本尊様を純真に一生涯たもった人が成仏するのです。いかなる大臣級の人であっても、博士であっても、科学者であっても、生命の根本問題の解決はできえません。
 あらゆる世界で、もっとも大事なのは生命です。その生命の解決はできない。その解決の根本原理は御本尊しかありません。その御本尊様だけは大事に受持しきっていただきたい。ただし、アメリカ方面においても、どうかひとつ、布教においては事故を起こさないで楽しい折伏のうえでの摂受で活躍していただければけっこうであります。
 大きくなればなるほど、アメリカにおいてもいろいろとヤキモチをやかれたり、批判はあると思います。しかし、批判をされて退転したり、疑ったりするならば損です。それでは批判をした人が、批判した新聞が、私どもを、皆さん方を救ってくれましたか、救ってはくれません。
 縁に紛動されて大事な一生を台なしにしてはならない。いかなる人たりとも、仏法の真髄は知らない。知っているのは私どもしかいないわけです。その私どもが自信をもち、勇気をもち、強い信念をもって教えきっていくことが折伏であり、それが大聖人様の弟子の道です。
 そういうおのおのの立ち場で、まじめに、力強く、地道に前進しきっていく人が成仏するのです。物心ともに大福運を積むことができる。子孫末代まで福運を回向することができる。これだけの原理なのです。
 たいへんにお気の毒なことでありますが、大統領といえども、一寸先はヤミであります。いちじは女王のごとくふるまっていた奥さんたりとも、大統領が不慮の災難にあってしまえば、その日から地獄の苦しみです。これが世の中です。栄枯盛衰は世の常です。永遠に栄えていくのは妙法をたもった人以外には絶対にないのです。
4  その証拠として、柏原本部婦人部長、和泉副理事長は牧口門下生です。信心二十年以上の方々であります。私どもは、まだ十年代のものであって若干後輩になってしまう。いまから二十年前の当時、大弾圧がありました。
 戦争中であって、創価学会は戦争反対でありました。苦しい目に、何回もあってきました。だが一年ごとに反対した人はぜんぶ落ちて、地獄へ落ちてしまった。がんばりきった人は、国会議員になり、福運をもち、お子さん方はみんな大学をでて、堂々として人生を生きているのです。たった十年か二十年のあいだ、信心根本とした純真な人と、反対に誹謗した人との違いの厳然たる事実を私どもはたくさん見ています。
 したがって、煩悩即菩提、また「難来るを以て安楽と意得可きなり」と。難があるということは、少しぐらいの批判があったり、苦しいことがあったとしても、日蓮大聖人様は、雨にぬれるようなものだ、あとはさっぱりするのだ、ちょうど秋から冬にいくようなものだ、その境目のようなものだ、引き潮と上げ潮の境目のようなものだ、あとは大きく革命されていく、大福運を積んでいくのだ、そこをよくわきまえていかなければいけないとおおせです。
 したがって、少し事件があったりなんかした場合、「障いできたれば賢者はよろこび愚者は退くこれなり」とあり、愚かなものは退転し、賢者は喜ぶということです。すなわち信心の強盛な人は喜んで、ああこれで次は大福運が積めるのだ、これで宿命転換ができる、このように考えていきなさいとのおおせであります。
5  いま、アメリカの同志の方々も、十人や二十人の時代と違って、何千人の同志が団結できうる時代にはいりました。これほど心強いことはありません。ただ心配なことは、組織が確立されればせされるほど、信心が強盛でなければいけない。また、和合僧は、おんしつをしたり、人をうらんだ場合には功徳はないし、結局は地獄に落ちてしまう。それだけが私は心配であります。その点をよく気をつけていただいて、お会いするたびごとに福運を積み、明るく、ほんとうよかったと、しあわせになったと、おまりにもしあわせになりすぎて、困ってしまったといえるようになっていただきたいと思います。
 皆さん方のご健康と、ご健闘とを心からお祈り申し上げます。また毎日、私はアメリカの同志の人をはじめ、ヨーロッパ、東南アジア、南米の同志方々にお題目を送っております。これだけ申し上げまして私のあいさつといたします。ご苦労さまでした。

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