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第六の鐘を鳴らそう 第27回本部総会

1964.5.3 「会長講演集」第11巻

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1  さきに大客殿の落慶法要をみ、つづいて恩師戸田城聖先生の七回忌を終了し、本日ここに、もったいなくも総本山より日達上人猊下のご来臨をたまわり、確信に満ちみちた幹部の代表の皆さん方と、第二十七回の総会を開催できえましたことを、私は心から感謝申し上げるしだいでございます。(拍手)
 皆さん方の山をも抜く信心と、民衆救済の情熱をもった、その活動によって、会長就任以来満四年、りっぱに第五の鐘を勝利の連続のさなかに幕を閉じることができました。
 本日より「第六の鐘」を鳴らすべき出発であり、船出であります。私も、皆さん方のさらに絶大なるご協力をたまわり、ご支援をいただいて、王仏冥合への総仕上げの指導をとっていく決意です。(拍手)
 本日を第一歩として、次の七年の総仕上げの第一期、すなわち昭和四十六年五月三日をめざしてが「第六の鐘」へのいくさであります。願わくは、信心根幹に、勇気と希望と知恵とをもって、私とともにこの七年間も、りっぱに大勝利の歴史を飾らんことを、栄光ある歴史を飾ることを誓い合いたいと思うのであります。(拍手)また戦っていただきたいことを、心からお願い申し上げるしだいであります。
 先日の副理事長会ならびに理事会等によって、向こう九年間における大綱、概要の活動方針は議決されております。決定されました。いま、その大綱を皆さま方に申し上げ、採決をいただき、それが推進に、それが完遂に、勇敢に鉄の団結をもって進んでいただきたいことを、せつにお願い申し上げるものであります。
2  その第一番目は、この七年間において、総本山、日達上人猊下に正本堂を建立、ご寄進申し上げたいということであります。(拍手)
 正本堂建立のことについては、会長講演集第四巻に、私が総務のときに、すでに述べさせていただいているとおりでございます。恩師戸田先生が、大客殿の建立が終わったならば、ひきつづいて、すぐに正本堂の建立をしなさい。すなわち、世界の建築の粋を集めて、一閻浮提総与の大御本尊様をご安置申し上げる正本堂を建立しなさいとの遺言がございました。
 すなわち、広宣流布の時きたって大御本尊様は御宝蔵から奉安殿から正本堂へとお出ましになるのです。そこでは私は、皆さま方に、さらにこのことをご理解いただいて、正本堂を建立して日達上人猊下にご寄進申し上げたい。私ひとりではできえぬことでございます。日本の国の各県はもちろんのこと、世界の一国ももらさず、ぜんぶの石を、じゃりを一閻浮提総与の大御本尊様を荘厳申し上げる基礎をつくるためにふさわしく、集めて埋めたい。私ども同志の手によって、石を集めて埋めたい。また五大州の代表的銘材を集め、総大理石で五千人収容できる正本堂の建立をしたい。御本尊様を荘厳いたしたいと思うのです。
 その正本堂の費用について、恩師が申されたことは「三十億円の資金をもってしなさい」このようにも、回りの人にたびたび申されました。。したがって、三十億円の御供養をば、もう一回、皆さん方のご協力を得て行いたいのです。すなわち、来年の十月十二日、本門戒壇の大御本尊様ご建立の日を中心として、前後四日ないし五日を御供養の期間といたしたいと思うのです。
 また、たいへんであると思いますが、一世帯七百円の御供養を基準といたしたい。困っている同志に対しては、そのかぎりではございません。五十円でも百円でもけっこうでございます。また反対に信心のない人、無認識の人からは、絶対に供養は受けない。この決意でまいりたいと思います。
 したがって、来年十月までは約十五か月間でございます。一か月、一世帯五十円ずつ、なんらかの方法で節約し、貯金をしていただければ、七百円になるわけでございますが、この第一項目については、皆さま方どうでありましょうか。(大拍手)それでは満場一致で決定といたします。
 正本堂の建立は、事実上、本山における広宣流布の体制としてはこれが最後なのであります。したがって、あとは本門戒壇堂の建立だけを待つばかりになります。
 したがって、全体的な御供養といたしましては、今度の正本堂の御供養だけで、いっさい将来はいたしません。
3  第二番目には、次の七年間で折伏目標を六百万世帯の完遂としたいと思うのです。
 現在、四百三十万世帯、ある人は、六百万世帯ぐらいかんたんすぎるではないか、こうお思いになることもよくわかります。しかし、私はけっしてむりをさせたくもないし、事故を起こしてはならない。あくまでも一騎当千の地涌の菩薩をつくりたい。りっぱな指導者をつくりたい、それには、あせってはならない。いままでの同志の人々、後輩の人々を成長をさせつつ、これからの折伏にあたっては、りっばに大信者となる地涌の菩薩である、その人々の数であるということを知っていただきたいと思います。
 したがって、四百三十万世帯、一千数百万人のなかで、二百万人前後の幹部の人々が、七年間で一世帯折伏すれば、六百万世帯はゆうゆうと完遂できる。そういう計算になります。(笑い)どうか、楽しく、ゆうゆうと、六百万世帯完遂に、私とともにがっばってください。(大拍手)
 六百万世帯となれば、日本国の世帯数のすでに四分の一を越す計算になるのです。折伏は大聖人様の御金言であります。功徳をうける源泉です。時にかなった信心であります。折伏とは信心であります。信心強盛であることは、折伏をしなくてはならない、実践であります。そこに功徳をうけ、一生成仏できる、この大聖人様の末法における大功徳をうけるただ一つの直道でありますゆえに、この折伏行だけは、創価学会の生命であります。魂であります。これを取るわけにはいきません。
 どうか日蓮大聖人様の弟子と自覚して、劵属との誇りをもち、楽しい、力強い折伏行であったいただきたい。事故をださない折伏行であっていただきたい。かつて明治初期においては、儒教をたもった者が時代の先駆者であり、文化人であると錯覚をされたたことがあります。また、洋行帰りが最高の文化人であり、先駆者であるというふうに錯覚をされた時代もあります。そして、キリスト教を信仰している者が、ひじょうに教養が高く、文化人であるといわれてきた時代もあります。最近では、社会主義思想、唯物思想を信奉した者が先駆者であり、時代に生きた文化人であるというように錯覚をされております。
 ある有名なる評論家いわく「いまの革新党なんか古いボロぐつのようなものである」と書いておりました。これからの時代は、日蓮大聖人様の、大生命哲学を奉持した、すなわち創価学会員が、真実の、最高の、時代の文化人とうたわれることは、絶対間違いないと私は訴えるのです。(拍手)
 大客殿建立のときには、三百万世帯が、三百万人の人が、総登山を開始いたしました。正本堂建立の時には、六百万人の同志が、総登山しようではありませんか。
4  第三番目には第三文明建設のため、仮称「創価文化会館」を造りたい。
 すなわち、現在は「東洋学術研究所」「アジア文化研究所」「アジア民族協会」また音楽関係においては、「民主音楽協会」また本日より「民主演劇協会」の発足もなされる予定になっております。それらの文化活動における戦いは、幅広くすすめております。しかし、その中心となる建て物がない。学会は人材の城である、建て物は必要ないという思想でまいりました。しかし、第三文明建設のために、どうしても一大牙城を造っておきたいのです。
 しかし、貧乏でありますために、そんな豪勢な、虚栄的なものを造る必要もない、商売ではありませんから。本部の近くに、建築法等によって、何階になるかは、まだ未定でございますができうれば、八階ないし十階ぐらいの文化会館を造って、皆さま方に思う存分に活用していただきたい。こういう考えでありますけれども、よろしいでしょう。(拍手)
 本部の近くは坪単価も高いので、何千坪も買えるわけはございませんが、五、六百坪程度だったら買える予定になっておりますもので、そのようにすすめてまいります。ともに、付随事項としまして、各県は、最低一か所はもちろんのこと、五大都市ならびに大都市等においては会館を相当数造って、皆さま方が王仏冥合の戦いがしやすいように、この二、三年のあいだに設置する予定になっております。
5  第四番目に、公明政治連盟を一歩前進させたい。すなわち、公明政治連盟をば、皆さん方の賛成があるならば、王仏冥合達成のために、また時代の要求、民衆の要望にこたえて、政党にするもよし、衆議院に出すもよし、このようにしたいと思いますけれども、いかがでございましょうか。(大拍手)それでは全員の賛同を得ましたので、これをもって決定といたします。
 すなわち、創価学会のなかに文化局があります。文化局のなかに政治部が現在までありました。その政治部の使命については私は巻頭言で「われわれは政党ではない。すなわち創価学会は政党ではない。したがって衆議院にコマを進めるものはではない。あくまでも参議院、地方議会政党色があってはならない分野に議員を送るものである」という意味の一項目を書いておきました。
 したがって、本日をもって、創価学会の政治部は発展的解消といたしたいと思うのであります。なぜならば、この十年間、わが同志である議員は、戦い、勉強し、一流の大政治家に育ってまいりました。恩師戸田先生も時きたらば衆議院へも出よとのご遺言があったのです。
 したがって、政治の分野においては、公政連であくまでも自由奔放に戦ってもらいたい。創価学会は純粋なる宗教団体として、政治部を取って、さらに本来の宗教活動、折伏行にまい進したい。このように考えるしだいであります。したがって、創価学会は、あくまでも王仏冥合に戦うべき、公政連への支持団体、推薦団体としたいと思いますけれども、いかがでございましょうか。(拍手)
 また同志の議員たちが自分たちの研究、体験、国家百年の大計のうえから政策をつくりあげまして、本日四百ページ以上のりっぱな正策集ができあがりました。見事なる政策であります。私も心から敬意を表し、絶対に支持してまいる決心です。
 右にも寄らず左にも寄らず、あくまでも中道をまっしぐらに進み、大衆福祉を骨髄としての使命を進んでいる政策です。また、その実践です。
 その政策と創価学会との関係についてひとこと申し上げます。信心はあくまでも信心、政策はあくまでも政策です。したがって、多数のなかには、政策に対し、異議、異論をはさむ人も出ることはとうぜんであります。それは自由といたします。あくまでも、私ども同志、また議員の方々が支援を願い、理解させ納得せしめるようにしていくことはとうぜんでありますが、たとえ政策のうえで異論を唱える人があったとしても、学会人は学会人として、信心は信心として、大きく包容して進んでまいりたいと思いますけれども、この点はいかがでしょうか(拍手)意味はわかりますね。
 創価学会の推薦の選挙は、生涯、永久に公明選挙でゆき、理想選挙を貫き通してゆき、民衆から、大衆からいっさいをうけられる、賛嘆されるような選挙をしていきたいと思っております。
 さらには詳しくは秋の公政連の大会で決定されると思いますし、そのころには公明会館もできあがる予定になっています。なお公政連の活動、選挙は日本の国内だけで海外ではいっさい行いません。
 見事なる公明選挙、理想選挙を貫き通して「夢に見た良い社会」をつくろうではありませんか。
 以上、かんたんではございますが、大綱だけ四項目を申し上げました(大拍手)これをもって満場一致で決定としたします。
 大聖人様の御書にいわく「日蓮はいまだこりず候」また寿量品にいわく「未曾暫廃」このご聖訓を胸に刻んで、この七年間、仲良く、楽しく、有意義に、大いなる前進をしてまいろうではありませんか。

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