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日蓮大聖人・池田大作

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宿命転換の信心貫く 女子部幹部会

1964.2.15 「会長講演集」第11巻

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1  こんばんは。みなさん、ずいぶんお元気な姿で、私はひじょうにうれしいのです。朝起きるときも、きょうみたいに元気な姿で起きてください。
 まず自信と余裕とをもって信心をしきっていただきたいことを、お願いいたします。さきほど女子部長から話がありましたが、あくまでも大御本尊様に向かって、しっかり題目を唱えきっていただきたいのです。
 なぜかならば、これ以外に宿命転換の原理がないからです。それぞれ、さまざまな悩みがある、苦しみがある、宿命との戦いがあります。万人、だれ人たりとも、人生に悩みのない人はおりません。その悩みを解決するための信仰であり、信心であり、実践なのです。
 悩みを解決して、しあわせになれなかったならば、その宗教はウソであります。
 ニセであります。日蓮大聖人様は「信心の血脈無くんば法華経を持つとも無益なり」とおおせであります。御本尊様をたもっても、信心がなければ、信心が弱ければ、信心が濁っていれば、願いはとおらないのです。
 したがって、これからの長い人生にあって、そしてまた、さまざまな苦悩の現実の生活のうえにあって、絶対に宿命転換をしてみせる、幸福になってみせる、との自信あふるる信仰を貫き通していこうではありませんか。(拍手)
 私も宿命との戦いをいたしました。青年部長も、女子部長も、皆さん方の先輩も、みんな宿命との闘争をしてきたのです。みんな苦しい生活でありました。御本尊様は同じです。唱える題目も同じであります。あとは信心の強さ、深さです。したがって、自信をもって題目をあげることです。自信それ自体が信心であります。そして楽しい、有意義なる青春時代を、のびのびと生ききっていこうではありませんか。(拍手)
 次に余裕をもっていただきたい。そのことについては、青年部長からも、こまごまと指導のあったとおりです。学会の行事は九時半で終了です。その他、幹部となりますと、さまざまな連絡や打ち合せ等がありまして、どうしても十時半、十一時になることはやむをえない場合があります。いままでは十二時、一時、二時ということも聞いたこともありますし、私もやったこともあります。(笑い)しかし、そういうことになりますと、ひじょうに疲れます。それにおそくなって車に乗ったりすれば経済的にもたいへんです。そんなことがあってはいけない。長い長い広宣流布への旅路に対して無価値なのです。あくる日の仕事にさしさわりをきたす。そういうことは大きいあやまりであり、道理に反します。
 それで、幹部の場合でも、いっせいに十一時には家路につく、このように昨日再確認したわけなのです。皆さん方もお若いのだし、私は最高責任者として、皆さんの帰宅がおそくなったのでは、おとうさまや、おかあさまに対しても申しわけない、ひじょうに心配です。
 ですから、自主性をもち、自覚をもって、事故のないように、間違いのないように行動していただきたいし、後輩に対しても徹底をお願いしたいのです。おそくまで起きていたり、事故を起こしても絶対に責任をもちません。
 早く家に帰って、だんらんの機会ももうけ、今日一日あったことを、おとうさんや、おかあさんに明るく報告やら、また話をするようにもしていただきたいし、勤行もしっかりなさって、早めに床について、床につく場合にも、ちゃんとお化粧をとって、(笑い)髪の毛もきちんとするのです。朝はおとうさんや、おかあさんから起こされて、うなって、(笑い)なかなか起きないようなことがあれば、りっぱな女子部員とはいえません。
 朝起きる場合にも、寝るまえにお化粧をちゃんと落としておかなかったもので、そのうえに、ちょこんと顔を洗って、(笑い)またつけて、まるで、どこかの土人がやっているみたい、(笑い)そういうことは美の価値でもありませんし、学会の指導でもありません。だれびとが見ても「りっぱな女性である、娘さんである、そして利口である、情熱家である、福運がある、たいしたものだ」といわれるようになっていただきたいのです。(拍手)
 電車に乗って勤めに行く、電車の中で朝から居眠りをしているようではもう見られない。(笑い)生き生きと、一日を有意義に価値的に行動していただきたい。そして仕事が終わって、あとは自分自身のための仏道修行をいたしなさい。福運を積むための信心修行をいたしなさい。実践をいたしなさい。
 よろしいですね。きょうから早く寝るのです。
 これは、話はぜんぜん別になりますが、皆さん方もやがては、“第二の母”です。結婚しておかあさんになるわけです。ところが、いまの青少年の姿をみると、ひじょうによくない。これは、心ある人は皆憂えているし、次代をになう青年、少年に対してどう手を打つべきか悩んでおります。現実の問題としては、抜本的解決はありえません。
 その一つとして、ひじょうに私どもも「まずいな」といつも考えていたことは、少年雑誌のことであります。少年雑誌も、ためになる少年雑誌が少なくなってしまっているのです。私は別に出版の宣伝をするわけではないのですが、中学生を基準とするぐらいに考えて、仮称として「希望の友」という名前で、まじめな、そして次の時代を背負って立つ少年のために、どうしてもこういう本が必要である。その少年雑誌の骨髄、バックボーンには、わかりやすい正法のこと、仏法のことをいれて、出版したらばどうかな、ということを提案申し上げるのです。(拍手)
 じつは教育部ならびに青年部の幹部の人が、何回か協議もしてきていたのでございますが、ではそのことは決定といたしまして、四月号より出版するように、急いで準備にかかるようにしたいと思います。(拍手)
 けっして買いなさいとか、そういう必要はありません。あくまでも何人かの方が、回し読みでもけっこうですから、またいろいろの批判等や、こういうふうにもっていくべきであるということは、係りの人のほうへ、たくさん忠言をしていただきたいと思います。この少年雑誌は、ためになる、次代をになう指針を与える、ということを目標にして、近代的な、安く買えるものにします。
 最後に申し上げることは、余談になりますが、境智冥合ということばがあります。大御本尊様を根本とするならば、境は南無妙法蓮華経であり、智は日蓮大聖人様、人法一箇の御本尊様です。また信心の立ち場からいうならば、境は御本尊様、智は私どもです。境智冥合するための信心であります。したがって大聖人様は、あくまでも私どもに仏界を湧現させて、大宇宙のリズムと合致させて、一生涯、永遠に絶対的幸福の確立をさせたい、その法則にのっとらせていきたい、させたい、これが大聖人様の大慈大悲です。
 したがって、私どもは、ぜんぶ日蓮大聖人様のもとに平等であります。いままでの宗教家、または教祖といわれる連中は、すべて信者をドレイのごとく扱い、かつは企業、金もうけの道具とし、なにか知っているのは自分だけだ、信者なんかなんにも知らなくてもいいのだ、わしが教えてあげると、本人はなんにも知らないくせに。(笑い)日本の人々はひじょうに宗教に暗く、無知でありますから、みんなひっかかってしまうのです。それがいままでの宗教界の実態なのです。
 日蓮大聖人様は境智冥合、また師弟不二、したがって大聖人様の哲理を、ぜんぶ知りなさい、または大聖人様のご境涯までぜんぶ到達しなさい、仏の境涯と同じなのだ、との教えであります。したがって、私がひじょうにうれしいことは、皆さん方は、また理事室の方々は、私を中心として、いつもいつも守ってくださいますし、立ててもくださっております。
 私がなにもかも知っているか、そんなことはございません。私は同志の人々を心から尊敬しております。なぜかならば、境智冥合の原理から、師弟不二の哲理から、いっしょに王仏冥合実現のために、助け合ってがんばろうではないか、がんばっていこうではないか、こういう心境であります。
 皆さん方も、後輩に対しては「自分は幹部である、彼らは後輩である」という差別ではなくて「信心を根本とし、大御本尊様の前には平等である、ただ自分のほうが少し早く信心し、体験も積み、教学も知ったのだ。なんとか私以上に、また私と同じように大確信ある人生をふませたい。幸福生活をさせたい」と、こういう真心で指導の任にあたっていただきたいことをお願い申し上げます。(拍手)
 けっして、背伸びしたり、幹部づらをしてはなりません。これは真の学会の指導では断じてありません。
 たくさんの幹部が学会にはおります。理事室もすでにご存知のように百数十人を越しました。支部長、また部隊長、大幹部は約五千人になりました。理事室のなかでも「ああ、りっぱな人々ばかりだな、私よりも何倍も、何倍もすぐれた人だ、ありがたい、私の名誉である、福運だ」こういう気持ちです。また大幹部の場合、支部旗、部隊旗を返還、授与する場合、いつも背も私よりずうっと高いし、利口そうな顔をしているし、堂々としているし、「ああ、会長はたまったものではない」と、(笑い)思います。
 皆さん方は、会長、会長といえばいつも快調に人生が動いていると思っているかもしれませんが、そうではないのです。それはたいへんなのです。
 その点はどうか皆さん方も、同じ地涌の菩薩として、同じ信心、そしてまた王仏冥合実現の目的をもった同志として、応援してください。(拍手)
 女子部長を中心として、皆さん方が世界第一の若き群像の集まりである、幸福者の集まりである。そしてまた世界第一、美しい、強い団結の女子部の集まりであると、こういう自覚と襟度とをもって、今月もまた一歩前進されんことを希望いたしまして、私の激励といたします。ご苦労さまでした。

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