Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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常に勝利の関西に 関西五本部合同大幹部会

1964.1.14 「会長講演集」第11巻

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1  ご存知のように、総本山富士大石寺に七百年間おわします大御本尊様は、一閻浮提総与の大御本尊様です。一閻浮提ということは、全世界という意味であることはとうぜんでありますが、全世界の人々が、全人類がかならず大御本尊様を拝む、それ以外に個人の幸福も、世界の平和もありえないと、御本仏日蓮大聖人様は断言されているのです。
 ご仏意はかりがたし。二十年先に、そして三十年先に、日本の国の広宣流布ができるかどうかは、ひとえに私どもの努力いかんによるものです。根本はご仏意ですが、そしてまた、五十年先になるか、百年先になるか、または二百年先になるかもしれませんが、世界の広宣流布が成就することは絶対であると、私は確信をもっているのです。(拍手)
 私が確信をもたなくても、大御本尊様の威力によって、そういう時代がくることは必然であると思いますが、凡夫のわれわれは、目先のことだけにとらわれて、深い深い大聖哲のご金言を胸にきざんで信心しきって、前進に前進を重ねていくことが、ややもすればおろそかになるむきがあります。大事な王仏冥合を推進していく先駆者として、最高幹部として、本年も強盛なる信心をもって、偉大なる人間革命の足跡を、そして、今世の使命である広宣流布に向かっての歴史を、りっぱにきざんでいただきたいのです。
 また、ご存知のように、創価学会本部におわします御本尊様は、慈石広布の大願成就の御本尊様であらせられます。折伏の御本尊様であり、そしてまた広宣流布の大願成就のための御本尊様であられます。したがって、広宣流布の根本の源泉は、東京の学会本部であることはとうぜんでありますが、いま関西の御本尊様は、大法興隆大願成就の御本尊様であらせられます。
 したがって、広宣流布に向かい、そしてまた王仏冥合の戦いに向かい、どうしても関西の牙城が、関西のこの国土世間における闘士が一大源泉力となって、この大御本尊様に向かって、そしてまた、大御本尊様におしたための大法興隆の期待にそう前進をしていかねばならない、こう私はいつも思っているのです。(拍手)
 その大法興隆大願成就の御本尊様をいただいた関西です。その自覚に立って、その第一歩としては、大幹部の皆さん方が成長することなのです。「法は人によって貴し」という一面の方程式もあります。人によって法を下げ、人によって法をないがしろにしてしまう場合もあります。大事なことは「人」であります。したがって、どうかまた本年も青年の心意気をもって、求道心に燃え、開拓精神に燃え、建設精神に燃えて、私と苦楽をともにしていただきたいのです。
 かの伝教大師の仏法は、三代、四代になったときに乱れてしまいました。濁ってしまいました。人によって法が濁った明確なる事実です。また、日蓮大聖人様の弟子であった五老僧も、大聖人様がなくなるまではがんばりきったけれども、最後に天台沙門となのって地獄に落ちてしまったのです。きびしい戒めです。
 同じくわが学会においても、信心根本に、学会精神をどこまでもどこまでも後生まで貫き通して、残しきっていけるかどうかは、幹部によって決定される、幹部によって左右されるのです。このことを銘記していただきたいと思うのです。
 先日、本山において理事長から話がありましたように「創価学会とはこんなものだ、創価学会はだいたいこういうものだから、自分はぜんぶ知った」という見惑、思惑、また増上慢の人は退転しております。しょせんは地獄に落ちております。そういう実例は、皆さん方の目でも見たと思いますし、何人か私たちもよく知っています。どうか、そういう轍を踏まないように、死ぬ瞬間まで「これでよし、ほんとうに自分は大聖人様の弟子として、名誉のためでもなく、利害のためでもなく、自分自身の一生成仏のため、全民衆のため、そしてまた、子孫末代のために、清らかな精神で、清らかな信心で戦いとった」と、いえるだけの戦いをしていただきたい。それは即大功徳の証明がなされることはとうぜんです。そう実証できうる革命児であっていただきたい、先覚者であっていただきたい、最高幹部であっていただきたいのです。このことをお願い申し上げます。
 最後に、だんだん幹部になり、そしてまた長い長い戦いをしておりますと、どうしても信心がおろそかになって、なれあいの信心になって、怨嫉したり、やきもちをやいたりして功徳をはばんでしまう場合があります。怨嫉は功徳を消す敵です。
 絶対に信心第一に、同志も後輩も心から激励しあい、先輩を尊敬し、教学のある人に対し、力ある人に対し、心からついていこう、教えをこおう、こういう謙虚な心を忘れてはならないと思うのです。
 ことしは「団結の年」です。団結とは和合僧です。その団結をむしばむものは敵であります。したがって、地獄に落ちることは厳然であると、私は元旦のあいさつのときに申しておいたのです。このなかには、そういう人はいるわけはありませんが、さらに団結を強めて「常勝関西」つねに勝利の関西として、個人も、そして全関西の同志も、有意義な、晴れがましい一年間であられんことを最後にお祈り申し上げまして、私のあいさつといたします。(拍手)
 ご健闘を心から祈っております。また関西の同志の方々にお会いいたしましたら、「本年もいっしょに、しっかりがんばろう」とよろしく皆さんからお伝えいただきたいことをお願い申し上げます。

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