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青年期にこそ勉強 学生部新任幹部任命式

1964.1.10 「会長講演集」第11巻

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1  よく、戸田先生が「大楠公の歌」を歌わせました。われわれ戦中派、そして戦後派からみると、ずいぶんおかしな歌で、また古くさい唱歌でありますが、戸田先生の心境としては、その歌をとおして「早く生い立て」と、ご自身が楠木正成になり、そして、その弟子の代表としては、子供の代表としてはとうぜん私であったことはやむをえませんが、正行として、また総じては青年部員として、なんとか一日も早く広宣流布の人材と育って、日本民衆の救済、王仏冥合の実現をはかってもらいたいと、この慈悲あふるる一念で、歌わせられたことを覚えております。
 いま、私は若いですから、あまりそういう歌は歌えませんけれども、また皆さん方に歌わせることはしませんけれども、今日になって、私も学生部の諸君、そしてまた青年部の幹部の諸君に対して、同じような気持ちでいっぱいなのです。
 「一日も早く生い立って、そして学会の首脳部に、王仏冥合の大指導者に、日本、そして全世界の人々のために、大きく貢献できる指導者に育ってもらいたい」という気持ちでいっぱいです。(拍手)
 これが私の任務です。私自身が偉くなろうとか、私自身がなにかしようなどということは、もうとう考えておりません。ただ、諸君の成長だけを祈っているのです。
 願わくは、大御本尊様をたもって、人類に貢献できうる大科学者、すなわち「湯川秀樹」が出てもらいたい。また、大御本尊様をたもった大思想家「福沢諭吉」が出てもらいたい。大御本尊様をたもった革命児「吉田松陰」が出てもらいたい。そしてまた、大御本尊様をたもった「ベートーベン」も「モーツァルト」も出てもらいたい。それから大御本尊様をたもった慈悲あふるる大検事総長、大裁判長も出てもらいたい。また、大御本尊様をたもった東大、慶応、早稲田等の学長も出てもらいたい。教授も出てもらいたいのです。(拍手)
 これが、新社会主義であり、これが仏国土であり、これが王仏冥合の実態であります。その先駆者としては学生部の諸君が、どうしても、いまは勉強をしっかりして確固たる信心を確立して、成長してもらいたいことが、私のただ一つの心からの祈りなのです。
 このあいだも青年部長などと懇談して、また、きのうも理事長とも懇談したのですが「若いときにはうんと勉強する以外にない」と。「どうしても年配になってくると、生活に追われたり、または社会のことに追われたり、勉強ができなくなることが多い」また、「二十代前後、それから三十代ぐらいまでのあいだには、これほどまでもというぐらいに勉強する以外ない」と、こう話し合ったのです。
 諸君も知っているように、「頭脳」という本には、だいたい三分の一しか頭脳は
 使っていないといわれているのです。したがって、諸君は信心を根幹として、うんと勉強して、歯をくいしばって、五年、十年先を楽しみに希望に燃えきって前進しきっていただきたいのです。
 私は、もう二、三年過ぎれば、学生部の現役のなかから、今度は、理事も何人か出てもらう決心です。諸君の先輩である学生部出身、すなわちOB部からは相当数の理事が出ております。
 いまの現役学生部から卒業した人のなかから理事もつくっておきたい。そして広宣流布の仕上げの導火線にしておきたいと、このように心ひそかにいつも思っているのです。
 私は諸君の成長を待っております。楠木正行と思って私は見守ってまいります。
 どうか私にたよるのでなくして、私をささえて、乗り越えて広宣流布の道に驀進してもらいたいし、その基礎を一日一日つくってもらいたい。これを念願するのです。(拍手)
 時代は創価学会によって決定されることは断言できます。強い強い信心をもって進んでもらいたい、若武者として、大事な学生部員の時代、そしてまた、青年期を送ってもらいたい。いっさいの王仏冥合の若武者として、永遠の歴史に残る尊い歴史を、自分自身の一念のなかにきざんでいただきたいことを最後に切望しまして、私のあいさつといたします。ご健闘を祈ります。

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