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衆院選に対する態度 第41回本部幹部会

1963.9.27 「会長講演集」第10巻

前後
1  たいへんにしばらくでございました。きょうは、巷間でうわさをされております衆議院選挙に対することについて申し上げておきたいと思います。
 まず、十一月か十二月に解散され、選挙があるといううわさに対しては、ほぼ確実のような気がいたします。それで創価学会や、そしてまた公政連より、とうぜん今回は衆議院選には出馬いたしません。
 のびのびと皆さん方が衆生所遊楽の信心をしきっていただきたいことが念願であります。長い長い広宣流布の旅路でありますから、決してあせらないで、ひとりひとりが、また一軒一軒の家庭が全体的幸福を確立しきっていっていただきたいと思います。
2  それで、学会が選挙に出ないもので、衆議院選に出馬しないもので、さまざまに世間ではいっております。どうか、世間でいわれていることに、縁に紛動されないようにお願いします。ある場合には本気になってそう思っているのか、または謀略のためにいっているのか、それはいざしらず、ぜんぶ、的はずれなことを一生懸命考えながらいっているわけなのです。
 ある本には「創価学会が衆議院選に出られないのは人材難である。参議院のほうでもう十五人出したから、あとはいないんだ」と、こういうわけなのです。(笑い)
 また、この次の参議院選を考えた場合に、衆議院にさきに出してしまえば、この次の参議院選に、もう出る人材がいなくなるであろう、こういう推測なのです。身のほどしらず、われわれ民衆を小バカにするのもほどがあります。
 また、ある情報によりますと「一生懸命、公政連の幹部、学会の幹部が有名人にあたってみた。けれども、なかなかいい返事をくれなかった。有名人を衆議院選に出そうと思ったけれども、その工作が失敗した」と。なにをいっているかといいたいのです。(笑い)
 信心をしない者を、だれが創価学会で、公政連で公認し、推薦いたしますか。(拍手)世間で俗にいう有名人なんか、すこしも、われわれは偉いなどと思ってはいないでしょう。(拍手)
 また、ある説によりますと「創価学会は大客殿を建てているので、そうとう金がかかって金がないんだ」と。(笑い)「それで票をなんとか売って、その金で大客殿のほうを、なんとか来年の四月までに建立しようと思って、たくらんでいるのだ」と、こういうわけなのです。(笑い)ぜんぶ事実無根でございます。
 それで、今度は解散になりますと、八方から「なんとか応援してもらいたい、お願いしたい」といってくることはとうぜんであります。過去にもございました。今回はもっとひどいかもわかりません。そうとう、あの手この手でそういう工作をしていることは、よく知っております。
 それで、学会として、また公政連として、すっきりした態度を決めておき、確認をしておきたいと思うのであります。そのまえに、まえの都知事の選挙のときに、公政連として、大所高所から東さんを支持して当選させました。そのことについてもなぜ東を支持したかなどといってきた人もあります。学会は自由なのですけれども、日本の将来とか、国際問題とか、いろいろなことを考えたうえの手の打ち方であったのですが、そういう大所高所から物を考えている人はいないらしい。みんな目先であり、利害であり、利用だけであります。
 ある人は「そうとう自民党からカネをもらったんじゃないか」(笑い)政治家なんかが、取ることばかり考えて、なんで金を出しますか。(笑い)また「学会の建物についてそうとう敷き地をお世話してあげた。だから応援したんだ」と。そんなことをされるわけもなければ、そんなことをするほどの親切な政治家なんかいるわけがありません。(拍手)
 そういうふうに、ないことを、事実無根のことをいい調子になっていいふらして、謀略戦術をするのが魔軍の働きの姿であります。わが創価学会、そして公政連においては、ただひとすじに日本の国の安泰、日本民衆の幸福を願って、広宣流布を真一文字に見つめて、堂々たる前進をしており、どこからも毛すじほども、爪のアカほど受け身になるような行動は、断じてしていないことを宣言しておきます。
3  それで、衆議院選においては、そういうわけで、絶対に公政連としても、創価学会としても、とうぜん、だれも応援しない、ぜんぶ国民として、皆さん方の良識に訴えて、皆さん方の自由行動をしていただきたい、棄権などしないで自由の投票をしていただきたい、このように決めておきたいと思いますけれども、どうでしょうか。(拍手)
 注意をしていただきたいたとは、政治家などというのは利用しかねませんから、びじょうにこすいし、ずるいし、気をつけないと、ちょっとしたおせじに乗っかる場合があるのです。ほんとうにりっぱな為政者であるならば、民衆のことを考え、日本のことを考えます。だが、そういうことを考えるような政治家はほとんどおりません。いないといっても過言ではありません。ぜんぶが自分自身のためであり、利害であり、利用であると断言しきっても私は間違いないといいきっておきます(拍手)
 そのずるさといったら、言語道断であります。(拍手)絶対に創価学会はだまされてはいけません。信ずるのは御本尊様だけしかありません。とくに政治家は絶対に信じられません。
 それで、皆さん方のところへ、または幹部のところへ頼みにいきます。そのときには、どのようにいおうが、それは皆さん方の自由です。「一生懸命信心しなさい」といってもいいし、または「大衆のためにしっかり働きなさい、学会人を守っていきなさい、私個人としては、それは自由にやってあげます」といおうが、あくまでも皆さん方が自由にいってけっこうなのです。
 ただし、組織を利用するようなことがあったならば、その幹部は、その人は、即時除名にいたします。こう決めたいと思いますが、どうでしょうか。(拍手)
 いわんや、残念なことに、先日の都議選において、立川のほうで、保守係の議員にだまされて金を何十万か受け取って、あとで返したらしいですけれども、即座に学会とし、公政連としては除名にしたことがあります。買収にひっかかって法を下げ、自分自身も一生を台なしにしてしまう、そういう不祥事がありました。こじきではあるまいし、尊い学会の組織を利用し、金を取るなどということは、仏法のうえでも国法のうえでも常識のうえでも間違いであります。そういうようなことは絶対にひとりもないようにしていこうではありませんか。(拍手)
4  それで、全国的にぜんぶ個人個人の自由で、公政連も、学会も、ひとりも応援しない、これを大前提にしますが、ただし、二、三年前に名古屋の幹部会で発表し、決定したように“特別の人に対しては”という方式によって、二人ないし三人、これは人物もわりあいによく公政連に対しても、学会に対しても、自民党、社会党を超越して、ひじょうに長いあいだ、真剣に尽くしてきた議員であります。その二人ないし三人までは、公政連としても、なんとか組織をぜんぶあげて応援というわけではないけれども、支援をしてもらいたいと、こういう申し出が私のほうにございました。
 副理事長に、また理事会等にかけまして、その人に対しては、特別にそれでは最小限度、応援してあげようではないかと、このようになりました。それも二人ないし三人だけです。これも最終的には決まっておりませんけれども、もし応援するようになったときには、ご了承願いたいと思いますが、よろしいでしょうか。(拍手)
 いままでの功績ならびに学会に対し、公政連に対する行動等については、理事の方がよく知っておりますので、省略させていただきます。学会として、そしてまた公政連として、自民党、社会党、共産党、民社党等、どこにも関係いたしません。
 あくまでも学会精神、また公政連の目的を目的として、王仏冥合だけを大目的として進んでまいりますから、その点だけはよくご承知おき願いたいと思います。(拍手)
 どうか十月の幹部会のときに元気いっぱいの姿で、また功徳を受け成長した姿でお目にかかりたいと思います。ご苦労さまでございました。(拍手)

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