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日蓮大聖人・池田大作

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魅力のある幹部に 東京第二本部幹部会

1963.6.5 「会長講演集」第9巻

前後
1  たいへんに、しばらくでございました。また四月度の戦いは、ひじょうにお骨をおっていただき、まことにご苦労さまでございました。
 さきほどからお話がありましたごとく、原島先生をはじめ、全副理事長が本部長に就任して、第一本部と第二本部が戦い、今度は、第二本部に第五本部が挑戦し、そしてまた第五本部に第三本部が挑戦し、自界叛逆難みたいなかっこうになっていますが、私もどこかの本部長になりたいのです。ところがこれだけは理事長がさせてくれません。私はあくまでも、創価学会員の皆さん方をたより、そしてまた守り、創価学会員をバカにしたり、いじめたりする、そういう魔を打ち破っていく本部長になっていきますから、これでいいでしょう。
 あとは、皆さん方はどうか御本尊様をだきしめて、生活を楽しみながら、楽しい、そしてまた、ねばり強い折伏行をしながら、自分自身の一生成仏のために、人生を生ききっていただきたいことを切望するしだいであります。
2  現在では、自由主義者も社会主義者も、大手を振って戦っておりますが、二十年ないし二十数年以前においては、自由主義者も社会主義者も、皆、弾圧を受け、国賊とののしられ、牢にはいり、隣人からも罵倒され、社会からもあいいれられず、苦しい闘争をしてきたが、現在において、今日のいくさをしているわけであります。
 外道においてもしかり、政治の世界においてもしかり、思想の世界においてもしかりであります。過去の歴史は、ぜんぶその状態を繰り返しております。先駆者はかならず迫害をうけています。いわんや、仏法の神髄をもって広宣流布を成し遂げんとする創価学会に対してのさまざまな批判も、それは御金言に照らしてもとうぜんであります。
 また世間の姿からみても、歴史の姿からみても、とうぜんのことであります。日蓮大聖人様は「其の外の大難・風の前の塵なるべし」このようにおおせであります。学会に対して「ファッションである」「軍国調である」やれ「左翼である」「右翼である」ぜんぶ見当違いの批判されてきました。
 これからも怨嫉されて、そういう批判はあることでありましょう。いまだかつてない、最高の模範的な社会をつくり、団体であることは評価のしようがないわけであります。さまざまな批判があると思いますが、ぜんぶそんなことは「風の前の塵」であります。十年、二十年先には、絶対に批判した人々が頭をたれて「創価学会でなければならない」「批判しておって申しわけなかった」とあやまってくることを大確信をもって、進んでいっていただきたいのであります。
3  もうしばしのがまんであります。それにつけても、私どもは勝ってカブトの諸をしめて、創価学会が強くなり、発展し、それにともなって同じように自分自身が成長していかなければなりません。創価学会のこの団結、強さをカサにかけて、自分自身が組織のうえにあぐらをかき、大幹部づらをすることは、仏法のうえからも魔の存在であるし、かつまた創価学会の精神のうえからみても、もっとも憎むべき存在であります。
 したがって、私はよる戸田先生が申されたこのことばを思い起こすのであります。
 「幹部はあくまでもいばっていてはいけない。組織のうえにあぐらをかいては断じてならない」とのおおせなのです。「後輩の指導の任にあたり、指導してあげなさい。自分の子供のような気持ちで兄弟のような気持ちで指導の任にあたらなくてはならない」と。
 また「幹部はひとたび戦いにのぞんでは邪宗邪義に向かったならば、土性骨のある信心をもたなくてはならない。一歩もひかない、そして御本尊様を守る、創価学会を守りきる、後輩を守りきるという土性骨がなくてはならない」と、このようにもおおせであります。
 また、ある指導者に対しては「魅力ある指導者に育たなくてはならない」魅力のない指導者ほど、後輩が悲しいことはないわけです。魅力とは何か。見えとか、形式という意味ではありません。あくまでも後輩に自信をもたせ、希望をもたせ、安心させ、そして楽しさを与え、それであって究極は信心強盛に、りっぱな大人材を、幸福者をつくりきるという意味の、魅力ある指導者であります。
 話をしても、ぜんぜん魅力のなり指導者にあたった場合には、眠たくなってしまうし、同じ話ばかりするし、「なんとなくつまらないし、ああまたあの人といっしょに座談会へ行かなくてはならないのか」「あの人の話を聞くのか、つらいなあ」と、こういうふうにされる、または思われるような支部長であり、地区部長であり、班長さんであっては、私はいけないと思うのです。
 なにかその人に特色がある、魅力があるということは、せんじつめれば、それは信心です。その人が成長するところに魅力がでるのです。また後輩の人を、真心こめて考えていくところに、私はしぜんに人をひきつける力が出ると思うのです。
 どうか幹部の皆さん方は「あの幹部ならば楽しい、安心できる、喜んでついていこう。どこでもいっしょに行って勉強しよう」このようにいわれる、魅力ある力ある創価学会の指導者に、幹部になっていただきたいことを心から念願いたしまして私の話といたします。

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