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独自の立ち場で貢献 明会札幌大会

1963.3.21 「会長講演集」第9巻

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1  本日は公明会の札幌大会、まことにおめでとうございました。私も裏の控え室で、公明会の議員の先生方の話を聞いておりまして、まったく総理大臣以上の大政治家の話しっぷりになられたなと、こう感じましたけれども、どうでしょうか。
 皆さん方のご声援、ご協力によって、公政連も公明会も、ごらんのとおり、日々月々、ご期待にそえるように勉強し、努力し、実践しきって、大きく成長しつつありますけれども、最後の最後まで、ご声援のほどを心からお願い申し上げるひとりでございます。もうすでに、私どもが知っているごとく、既成政党の実態、政治家のありかたには、あきあきしております。
 それは既成政党のなかにも、りっぱ人もたくさんいるかもしれません。また、じゅうぶんに力を発揮できないで困っている人もいるかもしれない。
 しかし、現在までの政治のありかた、日本の姿のうえから判断し、どうしても新しい時代にそった、時代の要求、民衆の要望にこたえた政治家、または会派、政党が必要であることは、心ある人はだれびとも考えている事実であると思います。どうしても、いまの日本の政治を打破して、日本の国をもっともっと明るく、平和に、裕福にしていかなくてはならない。やりようによれば、いくらでもそうできる日本の政治であります。
 したがって私は、この公明会をば、なにも学会のためとか、そういう小さい偏狭のためでなくして、全日本民衆のために、幸福と平和のために、また世界の国々から「さすが日本の国である」といわれるためにも、十年、二十年、私どもが育て、応援し、成長させるためにも絶大なる後援をしていこうではありませんか。
2  もしも公明会が、または公政連が、既成政党と同じような結果になった、そういう議員になりさがってしまった、われわれは納得できない、どうもわれわれの期待に反する、というようなことがあったならば、われわれは応援しなければいいのです。
 そうしたならば、また新しく違った会派をつくればいいし、違ったそれ以上の政治家を送ればいい。それがわれわれの権利であり義務です。
 われわれは、あらゆる政党、また政治家を監視する権利と義務があります。同じように公明会、公政連も、監視をしてください。また、監視をしていっていいのです。
 だが私は、さきほど申し上げましたように、もっとも公政連、公明会の方を知っているひとりでございます。十年、二十年、心から見守っていただいて、大政党に仕上げていただきたいことを、かさねてお願い申し上げるしだいでございます。
 そして、公明会が独自の立ち場で、全民衆の幸福のために、あくまでも、主義主張、政策を貫き通していただくことはとうぜんでありますが、現実の問題として、現実の国民の幸福のために、困難を招かないで、最大公約数のしあわせのために、一つの会派として、とるべき道はいろいろ必要になると思います。
3  たとえば自民党の政策に賛同しなくてはならないときもあると思います。あるときは社会党の政策を支持しなくてはならないときもあると思います。
 実際問題、私はいっさい公明会におまかせし、私どもは中道法相でありますが、自民党もこのごろはいい調子になっていれば、幕府のような存在になって、ひじょうに心配もあります。なかは派閥であり、権力をもっています。社会党も、大衆の味方といいながらも、実際問題、何人かの人が信心した。そうすると弾圧する。そんなウソつきな大衆の味方はありません。共産党あたりは「アメリカの原爆はいけないけれども、ソ連の原爆はよろしい。きれいな原爆だ」そういう矛盾をいっております。民社党は八方美人です。
 そういうなかにあって、あくまでも公明会は、真実の、現実の国民の幸福を第一義に考えていただいて、超党派的な態度を生涯貫き通していただきたいと私は思うのですけれども、どうでしょうか。また、さきほど議員の先生方から、たびたびお話がありましたが、一つには王仏冥合の理念、また慈悲を根底にした政治、いまの人々は、どうしてもまだ、その理念がおわかりにならない人も多々ありますけれども、心ある人々は、だんだん公明会の根本の理念、それから二時、三時、三時半という真夜中まで勉強して、はやく皆さん方の期待にこたえたいという、その熱意、努力、これはずいぶん大勢の記者や、それから学者連中も認めております。
4  私も、いじらしいほど、そんなに夜おそくまで苦労しているかということに対して、涙がこぼれるほどの思いをしております。
 この王仏冥合でなければ、また慈悲を根底とした政治家が出なければ、どうしても日本の将来の幸福と繁栄はありえないということは、いまはあまりにも知らない人が多いかもしれませんが、十年、二十年先には、だれびとたりとも「絶対に、公明会の理念、公明会のその政治、これでなければ日本の国のしあわせも、世界に貢献する力もありえない」という大賛同が燃え上がるということを私は大確信をもって申し上げておきます。
 どうか、まだ第一歩、第二歩の歩みであり、一波、二波であると思いますけれども、その日を確信し、またその事実を確信して、私どもはしっかり団結して、公明会、公政連を応援しきっていこうではありませんか。

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