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日蓮大聖人・池田大作

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全人類渇仰の大思想 3月度男子部幹部会

1963.3.17 「会長講演集」第9巻

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1  日夜の闘争、まことにご苦労さまでございます。
 どうか、大御本尊様を抱きしめて、曼陀羅華がさんさんと降るがごとく、無量の功徳を受けていただきたいし、ともにそういう境涯を、自分自身が会得していける仏道修行を、毅然としていっていただきたいことを心から念願するものであります。
 二万名内外のまじめな会合が、始まるべき六時には、もう終了しているという、そういう状態の会合は世界始まって以来ないと私は思うのですけれども、どうでしょうか。
 世の指導者の人々に、また国会の議員の方々に教えてあげたいし見せてあげたい。
 これこそ新聞記事の第一面の明るいニュースにしても、私はよろしいと思うのですけれども、どうでしょうか。
 ある青年部の幹部いわく、このあいだ、有名な大学の教授が心血を注いで研究発表をした。その研究はぜんぜん新聞に載らなかった。反対にその教授がプロ野球のなにかと関係することになった。そのことが新聞に大きく出た。
 そのまじめな教授いわく「どこか世の中が狂っておりますね」と。「どうも世の中がおかしい」このように嘆いていたそうでありますが、私はたしかに、いま、日本の国も世界も、どうも狂っているような気がします。
 皆さん方も、また冷静に幸福と平和を願う人々も同じ考えであると思います。もっとも正しい世の中は、平和であり幸福であるべき時代は、為政者や指導者が、まず真っ先に正法を理解し、守っていく、正しい信仰をした人を守って、その人たちを模範として、ほかの人々に教えていける時代が、正しい時であると私はいいたいのです。
 いまの時代は、これほどまじめに、正しい人生を生きている、また時代相応の大正法を護持して、民衆救済に進んでいる創価学会に対して、罵倒し、批判し、弾圧を繰り返しております。世の中が狂っている証拠であります。私どもは、日蓮大聖人様の大精神を精神として、巨大になったこの学会の力を背景にするのではなくして、日本民衆のために、わからない人々に、まごころこめて大正法を教えきって、安心して住める日本の国を建設していこうではありませんか。
2  思想の高低、善悪は別として、アメリカでも、そしてまた、ヨーロッパ各国でも、キリスト教が根底になって、そのキリスト教をたもっていなければ、人間ではないぐらいに、村八分にされるほどの国であります。中共でもソ連でも、共産主義というひとつの思想によって、ぜんぶその思想に結集し、またソ連として民族が動いております。日本の国はめちゃくちゃです。「なにを日本民族の思想の根底にするのか」――もっとも指導階層がそれを考え、研究し、民衆にそれを示さなくてはならない責任があるのです。それなくしては、烏合の衆であります。
 私どもは、百万の青年のこの結集、団結がなによりも日蓮大聖人様の仏法が、これからの二十世紀、三十世紀、尽未来際まで、絶対に全人類が渇仰している大思想であるということを確信しきって、この証拠をいいきって、民衆のためにばく進していこうではありませんか。
 そして、日本の国においては「創価学会人でなければ恥ずかしい」「創価学会人を模範にせよ」「創価学会になんでも聞こうではないか」といわれる時代を、われわれ青年の力で建設していこうではありませんか。
 しかしながら、長い長い広宣流布への旅路であります。皆さん方はこれからの指導者であります。「国士訓」がありますが、国士ということは、ちょっと考えると、大時代的なことばであります。国士とは民衆の指導者という意味であります。
 皆さん方はこれからの指導者であります。からだを大事にして「いまは建て物でいえば土台をつくるのだ」こういう自覚で、かげで勉強し、自分は表へ出ないで苦労する場合も「これもぜんぶ自分の素地をつくっているのだ」との冥の照覧を確信して、自分自身をしっかりと建設していただきたいことをお願いすると同時に、このなかにも宿命と戦い、病気で苦しんでいる人もいるかもしれません。また経済的にひじょうに苦しい闘争をしている人もあるかもしれません。また、会社や職場にいて、下のほうにあって、いろいろ圧迫をされて苦しんでいる人もいるかもしれません。
 いずれにしても、私ども先輩が、後輩の同志を心から理解し、守ってあげて、また当人は「じっとこらえていまにみろ」という信心を貫きとおして、ぜんぶの青年部が偉くなり、幸福になっていただきたいことを、私は心から祈ってあいさつにかえます。

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