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公明会の前途確信 公明会北九州大会

1963.3.10 「会長講演集」第9巻

前後
1  本日は、公明会の北九州大会まことにおめでとうございました。
 この会場の前の広場に、さきほどは、自民党の総裁の池田総理がお見えになったそうでありますし、また、もう少したちますと、社会党の党首である河上さんがお見えになるそうであります。
 どうやら市長選挙の応援に見えるようでございますが、両党首とも、私はりっぱな政治家であり、ともに清潔であり、民衆のことを考えている先生であると確信いたしますが、心のなかではこの公明会の大会の姿を見て、ふたりとも、もう保守、革新の闘争は疲れた、そして、犠牲になり、迷惑をした者は大衆であり、国民である、「正反合の原理」によって、歴史の必然的流れによって、どうしても次の日本のれい明のために、公明会の偉大なる成長を思って帰られんことを確信してやまないのですけれども、どうでしょうか。
 公明会の大会は、東京を出発として大阪、名古屋、横浜、そして本日はこの地でなされておりますが、またすぐに東北、北海道、埼玉方面にも、原島先生を中心として激励にまいることになっております。いずれにしても政治の暗黒時代、戦国時代にあって、真実に慈悲の手をさしのべて、ひとりひとりの国民の心をとらえて、愛情をもって、日本の国の明るい楽しい社会を建設せんとするこの公明会を、皆さん方と絶大なるご後援で、りっぱに成長をさせてあげていただきたいことを、私は心からお願い申し上げるしだいでございます。
2  国民の代表として、たくさんの議員が国会議事堂に集まっております。しかし、ある議員は利益代表、ある議員は利権の代表であって、全民衆の幸福を念願として、民衆の代表として戦っている議員が何人いるか、こう考えたときに、ひじょうに私は寂しい思いがするひとりであります。
 したがって、私どもは政治意識を高め、政治を監視して、真実の民主政治のありかたを、私どもが立ち上がって、そして悪徳議員、不正な議員、うそつきな議員、そういう議員または政党を絶対に排していくことです。また、わが公明会の議員もそのなかに含まれてますし、自民党も社会党も民社党も、ぜんぶそれは含まれることになりますが、絶対に私どもが、たしかにこの議員ならば間違いないという議員だけを立てるように、あとの悪い議員は、どんどん、将来にたたき落としていこうではありませんか。
3  いま私は、公明会の議員の先生方が奮闘しておられることは、よく存じ上げております。また、たいへん申しわけない言いかたでございますが、他の既成政党からみるならば、赤ん坊のような公明会であるといってもやむをえないと思います。結成以来、一年たらずして、また人数もたったの十五人であります。
 したがって「千里の道も一歩より」一年、二年で、なんでも期待に添えるように成就はできないことは、やむをえない点も多々あると思いますが、しかし、真剣に勉強している姿、他の政党の議員方が選挙区へ行って、または休暇をとっているようなときに、夜おそくまで、みんな政策の勉強をし、国民の期待にそうように、なんとかりっぱな議員になろうとしている努力、涙ぐましいその姿を、私ばかりでなくして、何人かの一流新聞の記者の人からも聞きました。それか、国会議事堂の職員の人からも何回も承りました。
 あるときは、視察に行って帰って、夜中にあすの本会議の原稿を書いて、そして毛布にくるまって、そして、本会議に寝不足の姿をして堂々と戦っている姿を見た記者が「ああ、たいしたものだ。いままで見たことのない光景である」このようなことも聞いております。
 申し上げれば、そういうたくさんの事実の姿を、私は拝見もし、また聞きもしておりますが、予算委員会にしろ本会議にしろ、ずいぶん戦って、戦い抜いたことも知っておりますが、その姿が、新聞やテレビにはほとんど出ません。
 皆さん方に、少しでも活動の姿を見ていただきたいと、原島先生はじめ全議員の先生方が思っているでしょうけれども、小さすぎるし、どういう偏見なのか、時がこないのか、出ないのです。で、まるでなにもやっていないみたいに思われることを、ひじょうに残念がり、無念がっていることも、私はそばにいてよくわかっております。どうか、五年、十年、二十年先を見守って、名実ともに、日本の柱となることは間違いございませんから、ご後援をよろしくお願いいたします。
4  そして、さきほどからもたくさんの話がありましたが、真実に私どもの代表として、真実に私どもが要望していた議員になっていただくことはとうぜんでありますが、私は公明会の先生方は、絶対に裏切ることはないということを確信したいし、全民衆のために、日本国の繁栄のために、なにも私どもだけではなくして、ぜんぶの庶民のために戦って、そして納得をしてもらえるようにがんばっていただいて、りっぱに視察の途中か、国会のなかか、庶民のなかに死んでいっていただこうではありませんか。
 公明会、そして公政連の前途を、日本の平和と幸福のためにお祈り申し上げまして、ひとことごあいさつにかえさせていただきます。

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