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政界の悪弊打破 公明会名古屋大会

1963.3.3 「会長講演集」第9巻

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1  本日は、公明会の名古屋大会まことにおめでとうございました。
 公明会という名前を聞きますとまさに太陽が東天より高々とのぼるような名前と感じます。ある口の悪い人のいわく「自民党という名前は、なんとなく“自滅党”のような気がする。社会党という名称は、なんとなく“破滅党”のような気がする」と。私はそういう悪口はいいません。
 太陽は全民衆に恩恵を与えるべき存在であります。政党政治も同じく全国民のための、幸福と平和のための政党政治でなくてはならないと私は思うのです。
 にもかかわらず、現在の自民党は、どちらかといえば資本主義擁護だけの政党であり、社会党は労働組合の擁護と、利害だけの政党であります。いま私が公明会に望みたいことは、あくまでも偏狭な現在の政党政治の悪弊を打破して、全国民が、全民衆がひとしく恩恵を受け、しあわせになり、これこそが真実の政党であり、政治団体であり、そしてまた、公明会がその存在であるといわれるような公明会になっていただきたいのであります。
 先日の新聞によれば、この地で、かの高裁において吉田老人に無罪の判決がありました。私も無罪になってほんとうによかったなと思ったひとりであります。とともに、権力の恐ろしさを、あまりにもひどい野心と横暴と、気違いが権力をもった場合には、どれほど大勢の人が不幸になり、悲惨な姿になるかということを考えて、りつ然としたひとりでありますが、願わくは、公明会の十五人の議員の人が火の玉となって、全民衆の幸福のために、人間擁護ために、絶対に横暴なる権力にさせないように、権力の座を監視して、正しい政治に進ませていただきたいことを、私は心から絶叫するのであります。
 また、世にいわれる政治家のなかには、有名な政治家もたくさんおります。偉いといわれる政治家もたくさんおります。私は、公明会は政治団体として、とうぜん、あるときは自民党と妥協しなくてはならないときもあると思いますし、社会党と手を結ばざるをえないときもあるかもしれません。
 そういうことは、全国民の利益を考えて、とうぜんお任せをすべきでありますが、あくまでも公明会の議員の先生方は、偉い政治家とか、そして有名な政治家になっていただくのではなくして、全大衆のために、真実の、私どもの渇仰している、正しい、信念のある政治家として、日本のために戦っていただこうではありませんか。
 場外にもたくさんの方々がいらっしゃるとうけたまわりました。どうか場外の方々も、私とともに公明会、公政連に絶大なる支援を送って、日本の幸福と平和のために、しっかりがんばっていただきたいことを、心から念願するものでございます。
 以上、ひとこと申し上げまして、あいさつにかえさせていただきます。

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