Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

福運は永遠の財産 2月度女子部幹部会

1963.2.4 「会長講演集」第9巻

前後
1  一月度は、たいへんご苦労さまでございました。最後になると、なにも話をすることがなくなってしまうのですが、そのまま帰ると、退転したのではないかといわれますから、少し感想を申し述べておきます。
 まず、私ども青年は、長い長いこれからの人生であり、修行であります。一生成仏をめざして、いま女子部のひとりひとりとして、けっしてあせることなく、福運を積んでいく信心、題目、そしてまた、いっさいの自分の活動が、ぜんぶ生涯永遠の財産になるのだ、幸福の源泉になるのである、福運を積んでいくべき信心であるということを自覚して、楽しくゆうゆうと前進をしていっていただきたいことをお願い申し上げます。
2  二年ほどまえに、第一回のアメリカの指導に行った時に、堺支部関係だと思いましたが、ケンタッキー方面に行っていた女子部員がおりました。当時、シカゴかどこかでお会いした時は、たいへんこわい顔をしておりました。
 なにを話しても、あせってどうしようもない。それは、ケンタッキー方面にも、たったひとりかふたりしかいなくて、方々からバカにされたり、いじめられたり、そういう福運のない人なのです。それがあって、学会員であるゆえに私はしあわせになることも間違いないし、しあわせであること。こちらは、反対に一面からいえば、そういう人がいるために「学会はなんてすごいのだろう」と、こういうふうに思われてしまうわけですけれども、その人に「そんなにあせるのではない。第一にも、第二にも、題目をしっかり上げて、自分自身の革命だ」と「自分が変われば、人がしぜんに変わってくるではないか」と、こういうふうに注意しておきました。
 それで、たった三十分か一時間の指導のときに、何度も「スマイル、スマイル。もう少し微笑しなさい」と、私はいったのです。
 その人が、先日、ニューヨークの支部結成の時にきておりました。それで、柏原先生や北条副理事長にはなんにもいわないで、私は、はじめその人かどうかわからなかったけれども、私はおぼえていましたから、なんとなくあの人らしいと思いました。顔色はよくなり、若々しくなり、お化粧もきちんとして、人が変わったような福々しい顔でした。「きっと、あの人だろう」と、あとになって聞いてみたならば、ケンタッキーのその人なのです。
 いまはご主人がおりませんけれども、そういうわけで、あせらず、朝晩の勤行をしっかりやって、そして、自分自身の与えられた活動に対して、責任をもってしていけば、それがりっぱな修行であるし、学会活動であるし、それが人間革命でありますから、それをしていくことに対する勇気はもっていただきたいと思うのです。しっかりがんばってください。
3  それで、聖教新聞ならびに本部のほうでは、私は女子職員に対して、週三回、英語の勉強をさせているのです。英会話ならびに、もう一組のほうは英文法の勉強です。その影響もあってか、女子部長は、このあいだアメリカに行った時、ペラペラでもないですけども、ひじょうにうまいのです。
 さきほどから何度も話がありましたが、秋山女子アメリカ部長も、これは立教大学を出て、英語が専門だったので、ひじょうにじょうずです。ロサンゼルスの森田部隊長も、とうぜん二世だからうまいにきまっています。私や理事長たちが車をもっていないのに、自家用車がないのに、りっぱな車をもって、一生懸命に運転して、それで男性以上に給料をとっているではないかと思うのです。
 男性がどうもかなわないから、男性はいっぺん、ロサンゼルスの女子部隊長に指導を受けたらどうかなと、私は思ったのですが。
 また、遠く飛んで、やはりドイツの部隊長の高橋さんも、男性以上に、給料をとっているらしいのです。りっぱなカメラを持ったり、なにかとハイカラなのです。
 イタリアの中島幹事も、さきほど秋谷君から話がありましたように、ひじょうに、イタリア語を勉強して、たいしたものです。そうなると、いちばんなにもしゃべれないで、平々凡々と、まずいのは私だけなのです。
 そういうわけで、どうか、幸福は身近にあるものです。おのおのの境遇で、幸福になっていけばいいのですけれども、将来、希望に燃えて、おのおのの個性、おのおのの人生を、思う存分に、これからも世界にはばたいて、どこの女性にも負けない、学会女子部員になっていただきたいことをお願い申し上げます。
4  それで、さきほど女子部長の話をずーっと聞いておりまして、まえから思っていたのですが、きょうは「先生、先生」ということが二十五回も出ました。まあ、ずいぶんくどいなあと思ったのです。くどいほうは勤行、題目を上げるのをくどくすることや、教学の勉強をくどくしたり、それから自分の仕事をくどくすることは、これは賛成ですけれども、私などは、このままの人間です。これから雑誌とか、いろいろなものに書かれる場合もあるでしょうし、あることないこと、その時になって失望しないでいただきたいと思いますし、いずれにしても、わが日蓮正宗創価学会の根本は、大御本尊様です。私などはどうでも、大御本尊様は絶対であるし、私がだめな人間であっても、大幹部、そしてまた女子部長、先輩の女子部の方々も、みんな日蓮大聖人様の直弟子として、私と同じであるし、私と同じ考えであり、同じ信心でありますゆえに、けっして縁に紛動されないで、自分の幸福の信心のために、がんばってください。
5  最後に、先日は男子部の幹部会の時に、恩師戸田先生の原水爆禁止の主張を再確認して、しっかりそれを世界に流布していこう、こういうふうに申しました。その一つの具体的な方法といいますか、または日本民族の行き方として、全世界に向かって、日本の国だけが原水爆の洗礼を受けた犠牲の国です。どんなことがあっても、原水爆の戦争はあってはならない。禁止をすべきだといいきれる資格のあるのは日本民族です。
 で、戸田先生の主張は、とうぜん私も、第一線に立って死ぬまでいいきっていきます。皆さん方のご協力も得ますし、皆さん方も同じようにがんばっていっていただきたいと思いますが、私は、ひとつの例として、世界の指導者、すなわち、大統領、首相、総理大臣など、世界には国が百前後あると思いますが、その百人の世界の指導者が、通訳も連れてきてよいでしょう、二か月にいっぺんでも、また三か月にいっぺんでもいいと思いますから、ぜんぶの指導者が世界の平和のために、協議をしてもらいたい。できけば毎月やってもらいたい。なぜかならば、一日でフランスでもアメリカへでも、どこへでも行けるジェット機の時代であります。忙しいといっても、一日や二日、どうということはありません。忙しいといえば学会人のほうがよほど忙しいです。また旅費といっても、大統領や、それから首相はみんなたくさんのお金を持っていると思うのです。持っていないのは、皆さんか、私だけです。それは、福運をたくさん積んで、たくさん持ってください。世界一の幸福者というのが信心の目的ですから、いまはやむをえませんけれども、持っていないのは自慢にはなりません。
 指導者であるならば、世界の平和を念願するのはとうぜんです。それを念願しない指導者があるならば、指導者ではありません。みんな全人類がしあわせになるために、一刻もはやくしあわせになるために、戦争をさせないために、一生懸命に、百人が、今月はタイ国で会議をしよう、全体会議でもよい、名前はどうでもよい。
 それから、この次はエチオピアでやろう、その次はソ連でやろう、モスクワでやろう、その次はアメリカでやろう、その次は日本でやる、その次は中共でやる。こういうふうに、どんなことを論じてもよいけれども、究極の目的は、ぜんぶ世界の平和、人類の幸福、戦争は絶対に禁止、こういうふうに話し合いを一年、二年つづけていくならば、私は、ひじょうにいい、有意義な結果になるだろうと思うし、また指導者にそれだけの雅量がなければならないと私は思うのですけれども、どうでしょうか。どうか私どもは、個人の幸福はとうぜんのこと、または、その個人も、社会、一国、世界というものに影響をうけた個人でありますから、不幸な人、それから社会のため、民族のために、しっかりまた力を合わせて、今月も有意義にがんばっていこうではありませんか。ご苦労さまでした。

1
1