Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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人づくり国づくりは正法で 全国政治部員会

1963.1.3 「会長講演集」第9巻

前後
1  ある人がしみじみいっておりました。「池田さん、私は、年はもう六十いくつになるけれども、あらゆる世界を知っているけれども、いまの世の中には、絶対にいい政治家はおりませんよ、いい経済家もおりませんよ、いい指導者はおりませんよ。あまりにもきたならしい、利己主義な、バカばかりそろっていますよ」とこういうふうに、力んで、涙ぐんでいっていました。
 また、これはある新聞記者から聞いた話ですが、政治評論家が、かつては創価学会に対して、バカにしきっていた、悪口雑言を吐いていた評論家が、創価学会の前進の姿をまのあたりにみて、また学会の幹部の人と何回か懇談した結果、現在では「都政を改革するのは創価学会しかない」と明言している、断言しているのです。
 話は大きくなりますけれども、日本の中枢の心ある人々も、世界の心ある指導者も、創価学会の前進に大なる期待をかけているのです。これは、私どもが想像しないほどの大きい期待をかけているのです。そういう現状にはいりました。日蓮大聖人様が「法妙なるが故に人貴し・人貴きが故に所尊し」こういう短い御文でありますけれども、ひとつの哲理を示されております。
 「法妙なるが故に」すなわち大御本尊様を信じた人は、一念三千の大仏法をたもった者は、その人は貴いというのであります。
 池田総理が、よく「人づくり、人づくり」といっていますが「法妙なるが故に人貴し」が人づくりなのです。真実の人をつくる源泉は何か。それは哲学です。思想です。その八万法蔵の極理である三大秘法の仏法のみによって、人間革命ができ、最高の人格ができあがるのです。
 また「人貴きが故に所尊し」とは国づくりです。正しい政治観、国際観、社会観、人生観をもったその人のいるところが「所尊し」であり、その国が繁栄するのです。そういう人の指導した国が繁栄するのです。したがって、総理大臣、それから、いまの為政者は、観念的には、抽象論的にはいろいろうまいことをいいますけれども、その実現は個人の幸福、そして社会の繁栄、日本国の平和と幸福、世界へ向かっての文化の貢献、それを事実のうえで成し得るのは、日蓮正宗創価学会であり、なかんずく政治部員の使命であると、私は訴えたいのであります。
 どうか、皆さん方は世の指導者として、また新しい指導者として、勝ってカブトの緒をしめて、まじめに勉強し、そしてまた民衆のためには苦労を惜しまず活躍していただいて、日蓮大聖人様からおほめのことばをいただき、三世十方の仏菩薩からもほめられ、そしてまた、有名人はべつとして、有名人は自分のことだけ有名になればいいという個人主義でありますけれども、不幸な人、民衆からほんとうにあの人はりっぱな人である、りっぱな政治家である、りっぱな指導者であるというように、新聞などに書かれなくとも、民衆の心の奥底に焼き付くような、そういう指導者になっていただきたいことを、心の底から私は念願申し上げて、私の指導といたします。ご健闘を祈ります。

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