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前途に全幅の信頼 公明会結成国民大会

1962.12.6 「会長講演集」第8巻

前後
1  本日の公明会結成国民大会を、私は心より喜ぶもののひとりでございます。
 喜ぶ理由としては、たくさんございますが、そのひとつとして、すでに多々お話があったと思いますが、ある外人のいわく「日本の政治は一世紀遅れている」と、このように酷評されております。保守政党、そして革新政党等を問わず、現実は派閥抗争、また利権争いと汚職にみちて真実に全民衆のことを考えた政党、政治家はなくなってきております。その実態は私どもが明確に知っております。
 政党そして既成の政治家は、だんだん国民の信頼を失っているといっても過言ではないと私は思います。その時に、参議院のほうだけではありますけれども、公明会が結成され、全大衆の要望をになって、いまだかつてない大衆の味方となって前進してくれる政治団体ができたことを、私は喜ぶのであります。
 歴史のつねとして、伸びていくものはかならず批判され、また中傷されてきております。いま、公明会の議員の方々は、一生懸命に勉強しております。一生懸命に戦っております。私はその姿を如実に拝見しております。にもかかわらず、新聞にはたいして出ない。出ても小さく出たり、悪口をいわれたり、なにやかや批判されておりますけれども、その議員方の団結、民衆を思う真心からみて、有能にし、りっぱな政治家として、国民の期待に絶対にこたえていける同志であると、私は確信するのであります。
 国会は人間でいえば頭のような存在であります。にもかかわらず、現在の国会は、あくまでも党利党略、そしてまた派閥抗争によって、あまりにも民衆と遊離した、もっとも大事な頭脳が精神分裂症になっているような姿であると私は思うのであります。そんな政党、国会で、どうして日本の幸福と平和が実現できるか、このように憂えるひとりであります。
 先日も、外人記者がきたので、私は質問しました。「日本でどの政党がいちばん、期待をかけていい政党なのか、日本でだれがいちばんりっぱな政治家であるか、期待をかけているか」このように聞きましたところ「ぜんぶだめだ。また政治家もドングリの背比べで、日本の前途は心配ですね」と。
 また二年前に国連を視察にまいりました時に、日本の事務官のいわく「まったく日本の国が力がないから国連に出る大使も、借りてきたネコのようなものですよ。
 皆さん方で日本の国をもう少しなんとかしてくれませんか」こういうふうに嘆いていた事務官がおります。
 いずれにしても私どもは、いろいろ公明会に批判もあるでありましょうが、全幅の信頼と声援を惜しまず、日本のために、日本民族のぜんぶの幸福のために、真剣に戦っていっていただこうではありませんか。
 また、いままでの政治家、そして政党の実態は、さきほども申し上げましたように、もう明らかにわかっておりますが、公明会はこれからの会であります。どういうことをやるかは、これから私どもがみていけばいいのであります。したがって、もし私どもの期待を裏切るようなそういう公明会であり、公明会の議員であったならば、遠慮なく、私どもはきびしく批判もし、また、絶対に公明会は応援しない、議員も落としてしまう。反対に今度はこのぐらいの監視もしていきたいのです。
 と同時に、私もそれほどのきびしい目で公明会をみていきますから、皆さん方も、私を信頼していただいて、どうか、十年、二十年先まで、どういうことをやるか、絶対の応援をもって激励をしていってあげていただきたいのあります。
 ひとこと公明会の前途を祝福しまして、また、皆さん方のご後援を心から切望しまして、私のあいさつとさせていただきます。

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