Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

民衆とともに歩め 第1回公政連全国大会

1962.9.13 「会長講演集」第8巻

前後
1  本日は公政連の結成式、まことにおめでとうございました。いちばん最後になると、話をすることがなくなってしまいまして、いままでの先輩の方々の話でぜんぶ尽きてしまいます。たしかに九月十三日は、政治史上に、かならずや歴史的一ページになることを、私も深く確信するひとりであります。
 すでに話として含まれておりますけれども、私は三つのことについて、同志の皆さん方に望むものであります。
2  その第一は、ただいま委員長からもお話がありましたごとくに、生涯、永久に、公政連は団結第一でいっていただきたいのであります。歴史を振り返ってみて、功成り名遂げ、ある一定の段階にはいると、かならず派閥になっていくことが歴史的必然であります。
 かの明治維新の大業を成し遂げた、その先駆を切ってきた同志らも、西郷南洲と木戸孝允、木戸孝允と大久保利通等は相離れ、また自民党においては、現在は八個師団、その反目、派閥抗争の醜い姿、なんで大衆が救えるはずがあろうか。社会党は江田派、佐々木派。また民社党においても、委員長派、それから片山顧問派、そのようになってしまっております。共産党の有名な先日の大分裂、いずれの政党をみても、ぜんぶ自界叛逆難になっております。したがって、あくまでも民衆の政治連盟として、政治団体として、政治結社として、委員長を中心に、第一にも第二にも、最後の最後まで団結をしきっていっていただきたいことを望むものであります。
 もし、十年先、二十年先、いまの政治連盟の十倍、百倍になることは、はっきり私は確信をもっておりますけれども、そういうふうに大政治団体になり、また皆さん方が、一流の名士になり、派閥や、それから反目のあるようなことが、もしも、毛すじでもあったならば、即座にわが政治連盟は大衆の政治団体ではない、そういう資格はないとして、解散をすべきであるということを、私は本日第一回の大会において、言い残しておきたいのであります。
3  第二番目に申し上げたいことは、同じようなことになりますけれども、最後の最後まで、生涯、政治家として、そして指導者として、大衆に直結していってもらいたい。えらくなったからといって、大衆と遊離したり、また大衆から離れ、孤立して、組織の上にあぐらをかいたり、そういう、いままでの政治家にはなっていただきたくないのであります。大衆とともに語り、大衆とともに戦い、大衆のために戦い、大衆のなかにはいりきって、大衆のなかに死んでいく。いままでの自民党の政治家も、社会党の政治家も、ぜんぶそれは失格といっても、過言ではないと私は思います。全民衆のために、どうか、公政連の同志の皆さん方だけは、大衆のなかの政治家として一生を貫き通していただきたい。かく切望するものであります。
4  第三番目にお願いしたいことは、とうぜん、日蓮大聖人様の大生命哲学が根底になることはもちろんでありますけれども、政治の面の勉強、あらゆる知識の吸収、または、いろいろな指導者と会っての勉強、さまざまな勉強をしきっていただきたい。月々年々、自己を研さんし、大指導者にふさわしく、大政治家にふさわしいように、大成長を図っていただきたいのであります。
 いまの既成政党の政治家は、口ではうまいことをいっているけれども、勉強していないのであります。そこに青年がつかないのです。したがって私が願いたいことは、みずからを成長させつつ、次の青年に、次の同志に「しっかりあとは頼むよ」
 そういうふうにいえるような、先輩になっていただきたいのであります。私利私欲にとらわれ「もう自分は政治家なのだから、後輩なんか育てる必要はない。選挙さえ当選すれば食っていけるのだから」そういうような、いやしい、かつての政党政治家の過半数がそうであったような行き方ではなくして、どこまでもどこまでも成長し、そして後輩を育てていく、後輩に道をゆずっていくといえる、そういう政治家であり、指導者になっていただきたいことを切望するものであります。
5  どうか、最後に、私は皆さま方の同志として、そして選挙民として、全員が堂々と民衆のために戦っていけるように、一生懸命、この身を惜しまず、選挙に立たない同志といっしょに、皆さん方を応援しますから、皆さん方も安心しきって、ひとつ戦いきっていっていただきたい、かくお願い申し上げまして、私のあいさつとさせていただきます。たいへんおめでとうございました。

1
1