Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

折伏第一の信心 中部本部幹部会

1962.6.9 「会長講演集」第7巻

前後
1  本日は、たいへんにご苦労さまでございます。               
 私は皆さん方が、もう耳にタコができるほど知りきったことを、もう一回、この壇上で申し上げておきます。
 あくまでも、日蓮正宗創価学会の第一の根本義は、信心であります。よく恩師戸田先生が、「朝晩の勤行をまじめにいたし、月一世帯の折伏を一年間実行して、願いがかなわなかったならば、棒ももってきて、自分の顔をなぐりなさい」このように、全国をいいきって回られました。
 大幹部になろうが、支部の地区部長、地区担さんになろうが、組員であろうが、その実行は同じであります。幹部だから、なにもしなくても功徳が受けられるか、そういうことはありません。信心信心というが、わかりやすく現代語でいうならば、大御本尊様のおおせどおり、日蓮大聖人様のおおせを疑わず、勇敢に実践していく、それが信心です。
 したがって、信心がない、実践がないところには功徳がわいてこない。したがって、私どもはいつも、これから、どんなに大きいいくさがあったとしても、もとに戻って信心第一、そして、わかりやすく、具体的に、折伏をこういうふうにやっていくならば、絶対に功徳があるのだということを忘れず、幹部も忘れず、また、一般会員の人々に対する指導も、一貫して、それを貫きとおしていっていただきたいと思うのであります。
2  信心の世界の根本は、これしかないわけです。これを実行して、七年、十年たった人々は、ぜんぶ大功徳を受けております。どんなに罪業の深い人でも、私がみる範囲においては、だれびとたりとも大功徳を受け、宿命転換をしております。いくら信心をしておったといっても、十年間、御本尊様をたもっておったとしても、そこに実践と信心がなければ、それは差し引きされて功徳も少ないわけです。
 また、なにかインチキがあるわけですから、それは自分の胸に手をあてて考えれば、それはきちんとおわかりになると思うのです。おたがいに、そうでしょう。
 外面ではわからない場合がたくさんあります。内面で自分自身をみていけばわかる。また御本尊様はきちんと知ってくださっております。
 それで、ある理事いわく、座談会などに行って、信心を七年、十年つづけている、中小企業や、商売をやっている人々が、こんなに不景気であっても、すごい功徳を受けている。近所の人が、その座談会にきて、あんなに商売が繁盛したり、それから功徳を受けていることは、創価学会がたくさんのお金を出しているのではないか、それで援助をしているから、商売が繁盛し、事業のほうも発展しているのだ、こういうふうに、みているらしいのです。
 それから、その反対に、今度は、たいへんにきょうは塚本顧問さんがおられて失礼なのですが、塚本顧問さんも、信心を根本として、銀座に九階建ての、そびえ立つような大ビルディングをお建てになられたような日本的な大実業家です。そうなると、今度は、あんなにりっぱな大きいビルをつくった大事業家だから、創価学会に、そうとう金がいくのではないか。今度は、こういうように、かんぐる人もいるのです。
3  いずれにしても、わが創価学会は、信心第一で、ただのいっぺんも、応援もしませんし、だれびとからも、ただのいっぺんも援助を受けないで堂々とすすんでいるのが学会でございます。それでいいでしょう。それがほんとうの信心の世界であり、全世界にない、ただ一つの純粋なる教団であるがゆえに、全民衆を救うことができると、私は断言するのです。
 さて渋谷さんは、私と同じく恩師戸田先生の門下生であります。十年ほどまえは、私の四畳半のアパートで一週間ほどいっしょに薄っぺらなボロぶとんのなかで寝た親友であります。そして、なんとか創価学会を、恩師戸田先生を守っていこう、こういう強い決意で、同士の契で歩んできた親友のひとりであります。
 したがって、大きくは、広宣流布のために、かつ、国のために、全民衆の幸福のために、政界に立っていただきたいことは第一でありますが、次に、勝って戸田先生の墓前に報告をさせたいことと、つい先日、県会議員であったおとうさんが、渋谷さんの大勝利をみずしてなくなったことも私は知っております。小さくは、そのおとうさんの墓前にも、大勝利の報告をさせてあげていただきたいことを、私はお願いするのです。
 また本日、幹部一同の皆さん方の元気あふれるこのお姿を拝し、私は、ひじょうにうれしく思っております。たいへんないくさであり、苦しいこと、それから、寂しいこと、うれしいこと、さまざまなことがあると思いますが、信心第一に、広宣流布という大目的にむかって、いっさいの民衆を救いきるという、この創価学会の大精神にお立ちになられて、皆さん方が先頭に立って、後輩の方々に対して、暖かくめんどうをみてあげていただきたいことを切望するものでございます。
4  渋谷さんには、これから広宣流布のため、民衆救済のために、一生懸命に私どもは働いてもらいますが、私も、今、皆さん方に、将来のために、いいおきたいことは、もしか創価学会出身の議員が立って、私どもの要望にこたえない、日本民衆の幸福のために、利益のために働かないということがあったならば、それは、次は大御本尊様がそういう候補は許さない、私も許せない、そういう決心でおりますから、安心しきって応援してやっていただきたいのであります。
 世間の人々や、報道機関が、とやかくいって怨嫉し、それから三障四魔となって学会の議員や学会のことを悪口いうことには、紛動されてはいけません。信心で、それから、事実のうえで、どれだけのことを戦ったかということを、いちばん知っておられるのは御本尊様であり、また私であり、それから創価学会の幹部の皆さん方であるのですから、それを基準にしていきましょう。
 どうか、大御本尊様第一に、それから、まだ長い広宣流布の旅路でありますけれども、仲良くおたがいに励まし合い、助け合い、そして仏国土建設まで、力強く前進しきっていこうではありませんか。以上をもって私の話といたします。

1
1