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日蓮大聖人・池田大作

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宗教に妥協はない 3月度男子部幹部会

1962.3.9 「会長講演集」第6巻

前後
1  たいへん、しばらくでございました。
 長い時間、もう皆さん方もお疲れであると私は心配しております。それで、最後になると、もうなにも会長が話をする分野がなくなるのです。なんとか、これを打開しなくてはならないと思っているのですが。
 創価学会は、会長だからといって、特別、他の幹部の方々と話が違うものは、なにもございません。理事室の話であろうが、青年部の先輩の話であろうが、私の話であろうが、ぜんぶ等しいのが、わが学会のありかたであると私は叫びます。
 創価学会の目的はなにかといえば、宗教革命です。いつもいうことは同じです。
 八方法蔵に照らして、仏法といえば釈尊に戻ることはとうぜんです。その釈尊は、出世の本懐として法華経を残し、末法今時における宗教は、自らその法華経を破って、民衆救済の大仏法は、日蓮大聖人様の仏法以外にはありえないと断言しております。
 では、日蓮大聖人様は、どのようにおおせであるか。日蓮大聖人様は、御書のなかで、明々赫々と「日蓮の出世の本懐は、三大秘法の御本尊以外にない。この御本尊を拝む以外に幸福になれない」とおおせです。
 あくまでも末法の御本仏、日蓮大聖人様のおおせどおりに実践しているのが、私ども日蓮正宗創価学会でしょう。
 したがって、たくさんの宗教がありますが、目を開いて、釈尊がどのようにいったかということが、なぜ読めないのか、わからないのか。いくら慣習とはいえ、伝統とはいえ、また末法今時において、日蓮大聖人様が「我日本の柱とならむ我日本の眼目とならむ我日本の大船とならむ等とちかいし願やぶるべからず」いっさいの宗教を打ち破って、あらゆる不幸の本源は、釈尊のいうことを聞いていないから、結果はこうなっているのだ。あくまでも釈尊のいうことを聞くのであるならば、日蓮大聖人様のいうとおりにしなさい。そうすることが釈尊のいうことを聞いたことになるのであると大獅子吼なさっております。
 太陽が宇宙に一つであるがごとく、一国に王はひとりであるごとく、その時代その時代において、宗教は、民衆救済の真実の仏法は、たった一つであるということが道理であると私は思うのです。
2  それにもかかわらず、さきほど話がありましたように、金もうけのために、宗教ということを民衆が知らないことを利用して、人々をだましております。大勢の人をつるためには、口はちょうほうですから、りっぱなことはいくらでもいえるでしょう。
 本尊を何回も何回も変えたり、それから「全日仏」という、たくさんの既成宗教が連合して自分たちのために、保守的に、またはなんとか伝統を守っていきたいというような、そういう感情だけの問題でいる姿は、本来の信仰の精神からみても、仏法に照らしても、これは大きいあやまりです。
 たとえていえば、世法において、政治において、妥協することは、それはとうぜんです。許されることは、たくさんあります。しかし、仏法の世界、宗教の世界は、もっとも大事なことは本尊です。自分のこの宗教によらなければ、絶対に人は救えないといいきれるのが、とうぜん、その宗教の精神でなければならないはずです。
 にもかかわらず「念仏であろうが、真言であろうが、日蓮宗であろうが、なんでも団結してうまくやっていこうな」ということは、女の人が「どの男でもかまわない。どの男でも好きになって生活していこう」というようなことに通ずると私は思うのです。
 したがって、世にこれほどの矛盾はありません。末法今時において、あくまでも日蓮正宗創価学会は、日蓮大聖人様のおおせどおり、遠くは釈尊の金言どおりに、しかも信心強く、自らも絶対に幸福になり、人々をも真実に幸福にしていこうという、そのただ一つの団体であると私は思うのです。
 したがって、創価学会の目的は「日蓮大聖人様の仏法に、ご精神に帰れ。遠くは釈尊の金言を、目を開いてみたまえ」と叫び、釈尊に反し、日蓮大聖人様に師敵対している、その邪宗教と、邪宗邪義との戦いが、創価学会の目的であり、あくまでも、全民衆は味方であり、いっさいのことにおいては、創価学会は敵としていかない。こういう大精神をもって、堂々と進んでいこうではありませんか。
 どうか、からだを大事にして、さきほどから、こまごまと指導がありましたごとく、後輩の指導、また折伏等においては、よく注意をなされて、事故のないようにお願いいたします。
3  そして、さきほども話がありましたごとく、これだけの大折伏をし、大前進をしていけば、御金言に照らして三障四魔があることはとうぜんであり、むしろ御金言どおりであるがゆえに喜ぶべきでありますが、いかなることがあっても、絶対に、わが男子部員が団結しているがゆえに、どんなことでも打ち破っていくという強い確信をもって、前進していっていただきたいのであります。
 最後に四十万になんなんとする男子部員になりました。「もう力のない、おろかな会長の話なんかは必要ない。四十万の男子部員がいる限り、総本山を守り、創価学会をにない、日本の国の救済、全衆の、大衆の大指導者に、そして仏法の大指導となっていくことは、われわれがぜんぶやっていくから、会長なんかひっこんでおれ。心配するな」といえるような、わが男子部員に、私は一日も早く成長していただきたいのであります。いよいよの堅い団結と強い闘争精神をもち、また、四月度の男子部幹部会に、元気いっぱいの姿でお目にかかりたいと思います。長いあいだ、ご苦労さまでございました。

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