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社会の指導者に育て 第1回全国教授会

1962.2.27 「会長講演集」第6巻

前後
1  「創価学会は牧口先生以来、精鋭主義であり、人材主義であり、抜てき主義である」と、戸田先生からうけたまわっておりました。事実、戸田先生も、真実に信心が、高潔な人格が、そしてまた教学の力が、指導力ある者に対しては、全体観のうえから考えて、抜てきして、学会の重要なる指導位置を与えておりました。
 と同じく、戸田先生は、「創価学会が他の教団と違うところは、根本的に違うところは、第一番目に、大御本尊様があることである。そして、その御本尊様を根本として、広宣流布という崇高なる目的をもってすすんでいる。ともに、世界最高の、東洋仏法の真髄であり、全世界最高の大哲学である教学をもっていることである。それを実践していることである」と、このように申されておりました。
 したがって「その教学部員の最高峰である教授、助教授という位置は、名実ともに、広宣流布のためにも、創価学会の運営のためにも、執行機関である」このようにも、おおせになっておりました。とくに教授には、このことについては、きびしい指導がございました。
 将来のために、今、たくさんの教授が必要となっております。したがって、ただいま、理事長からも話がありましたが、皆さん方が、できうれば、ぜんぶの人が、一日も早く、創価学会の最高の執行機関である“教授”になっていただきたいと、これを切望し、かつ要望するのです。
 その目的に立って、皆さん方も、たゆまず、信心、教学にすすんでいっていただきたいと、お願いします。
 日寛上人様の教え、そしてまた戸田先生も「信は理を生む。理は信を深める」と説かれております。「教学のほうがひじょうに優秀である」ということは、ただいまも話がありましたが「信心がりっぱである」ということに通じなければ、日蓮大聖人様のお教え、日寛上人様のお教えにかなわないのです。また戸田先生の指導にかなわないのです。それでは、事実のうえでも功徳がわいていません。
 信心がなくして、教学がひじょうにりっぱで、それだけを鼻にかけているような人は増上慢です。仏法のうえにおいて、もっとも怨になる人になってしまうのです。
 戸田先生は、よく「オオムだよ」とおおせになっておりました。「理屈だけを覚えて信心がないなら、オオムのようなものだ」こういうふうにも、きびしい指導がありました。
 したがって、ただいま先輩の教授の方々から、指導がありましたように「皆さんは先輩に見習って、信心根幹の教学であり、信心を深め、人々をりっぱに指導しきれる、その教学の実力であっていただきたい」と、これが第二番目の私の願いなのです。
 また、第三番目には、ただいま、やはり理事長から話がありましたが、来年は「教学の年」としたいのです。それで、来年は、教授をはじめ、もう一回、助教授、講師、助師も、試験のやり直しを私はしたいのです。それで、これはきょうは決定しません。信心のうえ、それから人格のうえ、指導性のうえ、教学のいっさいの実力のうえなどから総合して、もう一回試験をやって、それでパスした人は、初めて、かつて戸田先生も免状をおだしになった歴史がありますけれども、もう一回、教授の任命の免状、助教授の、たしかにあなたは助教授の資格があるという免状、講師の免状、助師の免状、これをだしたいと思っているのです。
 したがって、それを受けられないような助教授であったとするならば、それは極端にいえばにせものになるおそれがあるのです。いままでの教授、助教授を、それを否定はしません。それは、解任しませんが、おおいなる向上のために、名実ともに、教学部員の大指導者になっていただくために、このようにしたい、こう考えているのです。
 きょう「皆さん、賛成ですか?」といっても、賛成という人は……。仏法は時機が大事、機根が大事ですから、私は別に結論はだしません。こういう考えです。
 最後に、さきほども話がありましたが、これからの思想戦、邪宗破折、知識階級に対する指導、認識、それを与えるためにも、絶対に、教授、助教授の人々によっていく以外にないのです。応用作戦が必要になってきた時代です。
 その意味からも「大仏法の教学を原理として、皆さん方は、それぞれの立場で縦横無尽に、獅子奮迅の力を発揮していただきたい」と、このように切望するのです。
 それで、ただいま活発な活動を言論部員が実践しておりますが、しいて私は、助教授の皆さん方は、言論部という、または言論部員という肩書き、名称は与えないとしても、事実のうえで、教学をもっとも研さんした助教授、学者、そしてまた指導者という立ち場からも、思う存分に、言論部員以上に「助教授の皆さん方は、内外に筆をふるっていただきたい」と、また、「言々句々を獅子王のごとく書いていっていただきたい」と、このように決めていきたいと思うのですが、これはどうでしょうか。
 以上、皆さん方の、いよいよの研さんを心から切望して、私の話といたします。ご苦労さまでした。年に一回か二回は、必ず全国助教授会を開いていきましょう。

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