Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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『人材の城』をもって立て 入仏落慶式

1961.11.20 「会長講演集」第5巻

前後
1  創価学会が、戸田先生を第二代の会長としてお迎えいたしまして、全邪宗教に大法戦をいどみ、地方の拠点として、もっとも早くその法戦場を切り開いてでき上がった牙城が仙台です。大阪よりも、九州よりも、名古屋よりも、北海道よりも、もっとも早くでき上がった地方拠点進出の第一歩が仙台であったわけです。
 したがって、戸田先生がおられたならば、きょうのこの仙台の法城ができ上がったことを、だれよりもきっと喜んでくださるであろうと、私は思っております。
 先生が、たまたま仙台に指導にこられ、講義にこられ、ある時は青葉城の上に立って、あの有名な『創価学会は人材の城をもって築いていこう』とのおことばを残されたのも同じく仙台でありました。
 建物ではない、人材の城をもって広宣流布をしていくのである。この精神は創価学会のつづくかぎり、永久に実践していく決意ではありますが、もう一面考え直して、その人材をつくる城ができたというのが、この仙台の本部であると、私は信じたい。
 さきほど理事長、副理事長から話がありましたが、大御本尊様を根本に、また本部長を中心にして、幹部はあくまでも信頼と尊敬の念をもって、鉄の団結をもって、邪宗邪義の撲滅にふたたび立ち上がっていただきたいのであります。この一念、この精神が、ぜんぶわが身の福運になり、人間革命に通ずるのであります。
 先日、女子部の大総会が終わって、その晩に、全国の支部事務員の方々を年いっぺんぐらいは、なんとか慰安してあげたいと思い、新橋の演舞場に二百人ほど連れていってあげました。私や理事長らは忙しいもので遅れましたが『先覚者の母』という題の前進座の芝居を見たのです。
 いちばん最後に行ったもので二、三分しかみられなかったのですが、ちょうど武力、武士階級からだんだん自由主義の思想に移り、福沢諭吉先生が台頭していくその状態の劇であったと思います。
 『武力に代わってこれからは学問である。武力をもって戦う者が真の勇者ではない。学問をしきって世の中に尽くす人が真の勇者である』このことばで結論になっているのです。
 私はそれを見て、学問だけではならない。学問は知識です。武力よりも学問をしきることはより以上偉大なる勇気が必要であると思いますが、これからの世界は、人生は、社会は、永遠にくずれることのない、永久不変の大仏法を奉じて信心をしきることが、なにものよりも偉大なる勇気をもった勇者であると、私は叫びたいのであります。
 全世界の妙法流布の先覚者として、誇り高く、偉大なる襟度をもって、また、あすより進んでいこうではありませんか。ご健闘をお祈りいたします。

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