Nichiren・Ikeda
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聖なる富士に祈る
1950.1.10 「会長講演集」第4巻
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1 人類の覚醒の時は来りぬ
黎明よ、黎明よ――
永久の曙光、聖なる{訓}(しら)べ
生気は韻律にみちみち
雄大なるカは溢ふる
2 富士の山は黎明のように人生をうるわし
富士の山は悠久の聖霊を蔵す
深き瞑想よりさめゆく碩哲のごとき尊容
凛々たる朔風に微動だにせぬ平和
端雪頴降に清浄の聖絵を画し
赤帝の猛威に薫風の清和を忘れず
おお偉なる哉――秀麗の富士の山
3 歴史の頁重なること数千万
鉄鍋の蹂躪営々なおつきず
人生の岸辺はいずこに着きぬ
人類の航路なお嵐に破れし帆にくるう
噫々、悲歎き地球の流転
ただ希うてやまぬ厳然なる指針を
4 沽渇の大地に生きた中世の民は
スコラの清水を吸みて復活しぬ
荒浪にもだえ戦いたユダヤの民は
救世主の出現を信じ息吹をたたえん
迷える道につかれたる東洋の民は
霊鷲の聖哲に生命の花咲きぬ
5 時は去り、時は来る
なべてのローブ、いまやすり弱り
濁世の怒濤いましきりなり
嗚呼――富士の霊峰に救祈らん
6 富士を讃える人、そのかずをしらず
われは偏狭な誇大をなしたくはない
世紀の乱々たる火宅の中に
虚色なく駁説におじぬ
遙かなる富士を讃う
7 二十億の民が太陽の尊光を拝すがように
嫦娥の幽光にしたるがごとくに
富士の山から聖鐘が鳴り響いているからだ
自由と平和と尊厳の――
8 時は来ぬ
生命に目覚めぬ時は来ぬ
聖麗の富士の山より
永遠の平和の鐘とともに
9 あな尊しや富士の山
大聖哲の御書を護り
永劫の導師を遊ばす
偉なる哉――聖の山
れんめん幾星霜、大宇宙の鍵
三大秘法の宝庫は開きぬ
10 聖の鐘は鳴り響く
黎明だ。黎明だ――
人類の覚醒の時、遂に来る(当時、青年部員)