Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

言論界の誤報を破す 言論界の誤報を破す

1956.9.10 「会長講演集」第4巻

前後
1  現在はなばなしく行われている新聞雑誌の学会誹謗の働きは、俗衆増上慢であるが、しかし、これは第三の強敵・僭聖増上慢に通ずる働きと考えて間違いないと思う。すなわち、彼らは、戒壇建立の闘争段階にはいったいま、学会をめぐる世論を喚起させて、やがて弾圧してくる。現在のジャーナリズムの動向を考えるとき、これが結論になる。
 歴史的にみても、思想の流れのうえからも、いまは新旧思想の一大転換期であり、したがって、そこに、ひとつの大きな摩擦が、社会的にも、国家的にも生じていることは、見のがせない事実である。
 なぜならば、一夜のうちに何千、何万の人々が、何千、何万か所の座談会で日蓮大聖人様の哲学を中心に折伏されている事実、すなわち一、二分間に一所帯の割合で、邪宗から正宗へ転向しているということは、無血宗教革命の大車輪の姿だ。そこに大きな現象として、社会に影響をおよぼし、国家的に反動が生じているとみられるのはとうぜんである。
 そして、同じ思想戦でも、学会の闘争は、なんら受け身も、ヘツライも、妥協もない、謗法呵責の姿である。だから、御書の御予言どおり、反感、怨嫉を受けることは、また必然的心理状態であろう。これにともなって、とくに今期においては、参院戦に突入したことは、政界、宗教界、また、つねに怨嫉をもっている団体からも、とうぜん学会阻害の働きがあり、それが、ひとつの権力に結びついた形になってくる。大阪府警の事件等は、それがありありとわかる。
2  こうしたことは、御書にもはっきりお示しのもので『大悪をこれば大善きたる』『日蓮は日本の国に悪名とどろけり』また『必ず大なる禍は転じて大なる幸となる』等のおことばのように、御本尊様の加護により、時代の進展にともなって、いままでの悪名が転じ、学会こそ唯一の宗教団体であり、民族国家を救うべき哲学と闘争を有することが明らかにされるだろう。彼らが反省するときも間近であると私は信ずる。
 こうして学会批判記事が輪に輪をかけて、学会が、さも暴力宗教的に世間に先入観を与えている事実は、いまに始まったことではない。ここ二、三年のあいだに、あらゆる点からの学会誹謗が添削して報道されていたものが、ここで大法戦にのぞんで、大きな攻撃のチャンスになったようなものである。
 彼らに反省さすべきことは、まず、じっさい、いままでの報道が事実の事件と相違していること。次に、報道する場合は客観的立場として、学会についても、また、記事にすることに関しても、厳正公平、良心的調査をしているかどうかということ。第三に、まあ朝日等は、いままでは、わりあい良心的によいほうで、確実にみている場合もあるが、記者自身が真実の報道を社会に訴えようとする正義感がまったくない。そんな記者は、ひとりもいないということである。
3  考えてもみよ。あの太平洋戦争において、日本は新聞紙上では勝った。日本の国は大本営発表では勝っていたのである。一国をあげての報道が、あれだけの誤報をし、われわれの信頼を裏切ったのだった。
 永劫に変わらず、真実を報道していく新聞は、まったく聖教新聞だけである。(当時、参謀室長・渉外部長)

1
1