Nichiren・Ikeda
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英雄の三条件
男子部指導会
1958.3.21 「会長講演集」第3巻
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1 古来、英雄とうたわれたナポレオンとか、信長とか、アレキサンダーとかいう人たちには、そういわれる三条件がある。英雄の三条件ともいうべきものか。
一つは、時を知っているということです。いま、大衆は何を求めているか、いま、世界の潮はいずこへ流れゆかんとするか、それを覚知しなければ英雄とはいいがたい。二つは、勇猛果敢に、所信に向かって前進することです。三つは大衆の声を、じつによく聞いていることです。
ナポレオンなども、独裁者のようでありながら、この人ぐらい大衆の声をよく聞いていた人はいない。そして、全欧州が動乱のなかから、秩序と自由を求めている時代を鋭くつかんで、勇敢に立ち上がったのです。これこそ英雄である。
ところが、いま、日本をみてごらん。英雄なんか、ひとりもいやしない。目先の私利私欲にふけっている政治家なんか問題外だし、日本人が困苦のなかにあえいでいる声を聞きとるものはひとりもいない。
日本の民衆は苦しんでいる。そして正法を求めている。この時代相を正しく把握されたのは戸田先生だけではないか。そして、先生は全日本の邪宗邪義を相手に勇猛果敢な七十五万の折伏を成し遂げられた。しかも、大衆の声を知ること、先生にまさるものはいない。先生こそ、世紀の大英雄です。(当時、参謀室長)