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原水爆宣言の実践 第5回女子部総会

1957.11.23 「会長講演集」第3巻

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1  本日は、まことにおめでとうごさいます。先日、東洋一を誇る千駄ヶ谷の体育館で『岸総理を囲む青年の夕べ』という会がありました。そのときに約一万何千かの人が集まったのですが、私も青年ですから、行ってまいりました。
 だが、はいってみましたところ、青年の夕べですから、青年がいちばん多いと思ったら、老人のほうがずっと多いのですよ。青年は二割か三割です。それも岸総理を中心にした会合でなくして、三橋美智也や春日八郎の歌があるので行ったらしいのです。青年部の総会こそが、世紀を導く真実のわこうどのつどいであると、私は信じます。
 本日は、会長先生がおみえになりませんので、非常に寂しいでしょう。しかし、一万二千の女子青年部の信心の結集と希望に燃えたいぶきは、必ずや会長先生に通ずると信ずるものでございます。
 女子部長さん、青年部長から、本日の模様が報告されると思います。また会長先生も、必ず喜んでくださると思うものでございます。
 『鳳凰という鳥は木を選んですむ、賢人は師を選んで仕う』という。鳥は鳥であっても、自分が住む木を選んで住む。また人生というものをまじめに考えていく人は、必ず正しい師匠を求めて、その方につかえていくということばがございます。
 正しい師匠は、永遠不滅の大御本尊様です。他の人々はそれを知らないのです。また正しい仏法を正しく教えてくださるのは、会長戸田先生です。師匠です。他の人々は、正しい仏法を教えてくださる人を知らない。不幸です。
 私たちは、正しい師匠を、正しい仏法を知らない青年たちに教えていかねばならないし、また、われわれは、正しい師匠について、必ず幸福になれるのだという、しみじみと幸福観を味わっていける人は、真実の青年部員であると、私は思うのでございます。
 本日は、会長先生の御宣言である原水爆の宣言について、かずかずの話がございました。その点につきまして、きのうの新聞を読みますと『もしか第三次戦争が起こるならば一挙に二億の人が死滅するであろう』と、欧州のある有名な学者が語っております。まあ、二億死ぬか死なないか、それは知りません。私は研究しておりませんから。
 だが、戦争があるかないかわかりませんけれども、戦雲をはらむ時代です。ソ連は物を中心にした考え方です。したがって、人間も物と思っているのですから、いっしょに戦ってきた同志に対しても、ちょっと人気が出たり、権力をもつと殺してしまうのですから、こわいですよ。あぶなくて、しようがない。
 アメリカのほうは、金さえあればよい。資本家ですから。もうけるために戦争をしようという考えかたです。あぶない世の中です。ただ会長先生を中心にして、創価学会が立たなければ、絶対に民族世界も救えないということを知らせてあげましょう。
 日本の国は不思議な存在にあるということが書いてありました。それは、地球上をはしる二つのジェット気流がある。そのひとつはイギリス本土を中心にして、フランス、ドイツ、それからシベリア、満州にわたって日本を通り太平洋に抜ける。もうひとつはアフリカの上空を中心にして東南アジアを通り、日本の沖縄を通って日本列島を抜けてアリューシャンにいく。ちょうど日本が両方交差点にある。
 どこで原水爆が落とされたとしても、原爆、水爆の灰は四十時間から八十時間で、必ず宿命的に日本の上空にきて落ちる。日本の国に原爆を落とされるかもしれない。落とされないとしても、いずれの国に落とされても、そういう運命の国であるということが書いてありました。
 この不思議な日本の国に、大御本尊様がましますし、日本国がそのジェット気流と反対に、大聖人様の哲学と大聖人様の御慈悲を知らせていくべき道としなければならないと思うのでございます。そういう不思議な、宿命的な日本、またその日本の中でも創価学会、創価学会のなかでも青年部が、会長先生の、この宣言を伝えていこうではありませんか。それには、皆さん方の信心以外にはありません。
 先日も会長先生は『御本尊様を信じきっていく以外にはない』と総会で申されております。偉くなるということよりも、福運を積んでいける信心、また一生涯、御本尊様と離れない信心、そうして来年の第六回の女子部の総会は川崎におさらばして、東洋一を誇る千駄ヶ谷の体育館で、総会をしてくだされんことを切望してあいさつにかえます。(当時、参謀室長)

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