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日蓮大聖人・池田大作

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読書と思索に徹せよ 男子部幹部会

1957.9.6 「会長講演集」第3巻

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1  第一回の北海道体育大会には、青年部長はじめ参謀室も全員行きました。九月には、関東、関西の二か所で体育大会があり、終わってすぐ北海道、関西の総会をやって、またすぐ東京の総会です。このように非常に忙しくなってきておりますが、来年は、東北と九州を加えて、体育大会も総会も、ともに五か所でやりたいと思いますが、どうでしょうか。
 学会は日本の潮であり、世界の潮にはいっておりますが、この青年部の活動をみて、青年部こそが潮のなかの推進として、広宣流布の日までいきたいと思うのであります。さて体育大会で心もうきうき、もう教学もなにもしなくてよいみたいに考えがちですが、きょう、はっきりと申し上げておきます。すなわち、九月からは読書の季節です。静かに思索するときであります。まず青年部員は御書を読まなくてはなりません。ブロック闘争や体育大会があって、すっかり御書から離れてしまったようですが、九月からは、徹頭徹尾、御書を読みきってほしいのです。
 ひとつの哲学を自分が読みきっていかなくては、真の実践はできない。明治維新の大業も、吉田松陰先生を中心とした門下生が、儒教の哲学を読みきったうえでの実践であり、同じく土佐藩の動きも、ルソーの民約論を読みきったうえでの実践であった。共産主義にしても、マルクス、レーニンの哲学も読みきった力が、現在の共産主義の力となっており、キリスト教にしても同じことがいえます。
 しかして、全世界を救うべきわれわれ青年部が、会長先生の弟子として御書を読まぬようでは、断じて弟子とはいえないと思うのであります。これは会長先生御自身もおっしゃっておられます。日蓮大聖人様の世界最高の大哲学を読みきっていける青年部の幹部になっていただきたい。
 次に『人間革命』です。会長先生自らがペンをとられ、先生の血があの文章には流れているのです。前半の、巌理事長とは学会を要約したひとりの人物の姿です。
 後半の文は会長先生が天命を知られた因果倶時の体験記なのです。この戸田先生の体験記を読まずしては、真の学会精神はわからないのです。折伏精神をわかりやすく指導できる『人間革命』を、全員がこぞって読もう出はないか。
 もう一つは湊邦三先生の小説『日蓮大聖人』であります。あの小説は、ぜんぶ、御隠尊猊下の長年の御研究の記録を中心とした唯一の、大聖人様を中心とした時代的背景の記録です。したがって、日蓮正宗の精神が作者にも脈々とつながっております。身延にも中山にも、真実の記録はないのです。われわれが、大聖人様の御活動を、どのようにわかっていくかは、この小説を読む以外はないのです。
 大聖人様の御精神は、御書をとおし、宗教革命を成し遂げる会長先生の御精神は『人間革命』をとおし、日蓮正宗の歴史的背景の正確な知識は、小説『日蓮大聖人』をとおして、青年部は九月から読書に徹していくという闘争をしていただきたい。(当時、参謀室長)

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