Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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男子部幹部会 断じて政治の道具にはさせない

1961.7.4 「会長講演集」第2巻

前後
1  昨年の、ちょうど六月のことなのです。アメリカのなんとかという大統領が、日本の国に来るということで、日本国じゅうが騒然としたことがあります。
 その時に、ある保守系の偉い人から連絡があって『他の教団の人々が皆、その大統領を迎えてくれることになったから、創価学会のほうでも迎えていただけないでしょうか。創価学会の青年部は、もっとも統制がとれて勇敢のように聞いておりますから、宮城広場のいちばん良い所をとっておきました』と、このような話があったのです。
 私は、その返事にいわく『なにを言いますか! 学会をバカにするにもほどがある! だれが権力の命令で、わが創価学会が動くか! あなた方の命令で、わが学会は動く必要がない。私どもは、日蓮大聖人様の御命令だけで動くのである!』と言ったのです。
 反対に、今度は安保問題に反対である社会党のほうで、うちの議員さんをとおして『創価学会は、ずいぶん大勢いるから、いっしょにデモ行進をやってくれたら、すばらしいのだがな』というようなわけなのです。
 この忙しいのに、そんなことをやっていられないし、不幸な人はたくさんいるのですから、その人たちを救いたい。
 いずれにせよ私は、皆さん方をだましたり、政治の道具に使っていくようなことは絶対にいたしませんし、あくまでも政策にたいし、政党支持にたいしては皆さん方の自由であります。それが学会の方針でありますが、ただ、ひとたび広宣流布のため、日蓮正宗のため、そして全民衆を救っていく大仏法のためになった時には、命を捨てて私とともに戦っていただきたいのであります!
 往々にして、社会の人は、わが創価学会のような若き青年の団結、そして組織の力、統制力のすばらしい現実の姿にたいして、驚嘆のあまり、なにか批判をしたい、その批判をしたいひとつのあらわれとして『ヒットラーの再出現のようである』または『ナチ・ドイツのようにみえる』というふうに論ずる人もいるのです。
 いまだかつて、わが歴史上にない行動をしているのが創価学会であります。学会の本質をわかるはずはありせんが、そのように論ずる人々に私は言いたい。
 ドイツは、ナチスは、あくまでもヒットラー個人の理念で動いております。残虐であります。ユダヤ民族を六百万も殺しているのですから、侵略戦争です。あくまでも真実の平和、そして人々の幸福を樹立できる永遠の大生命哲学をもっておりません。また、自分の民族だけが優秀である、他の民族は優秀でないという偏見きわまる民族観です。
 それにたいして、大聖人様の仏法は、また戸田先生の指導は『この地球上から「悲惨」という二字をとりたいのである』すなわち、戦争は絶対にしてはいけない。また戸田先生は『私は地球民族主義である。仏法のみが、大宗教のみが、いっさいの国と国との国境をとることができる。妙法こそ平等なのである。そして、個人も永遠の幸福を樹立し、社会も永遠の平和を確立できるのが宗教革命であり、大聖人様の仏法である』とお教えくださっているのであります。
 この乱れきった世の中で、大慈大悲の日蓮大聖人様の仏法を奉持して、大勢の人々を救いきり、このように統制がとれ、治安を維持し、まじめな民衆が心から尊敬と喜びを必ずもちきっていける、その行動が、日蓮正宗創価学会の、私は活動であると言いたいのであります。
 したがって、どのようにでも批判をする者はせよ! あくまでも私どもは日蓮大聖人様の仏法をば、まじめに実践し、不幸の人をひとりひとりを救い、そして楽土日本を、私たちの力で建設していこうではありませんか!
 どうか、からだを大事にして、しっかりおのおのの職場で働いて、折伏に行く場合でも、指導に行く場合でも、幹部会に来る場合でも、自分はお金に困らない、きちんとそれぐらいのことは、かせいでいるといえる現実の自分の生活、自分の職場に立脚して、悠々と仏道修行をしていかれんことを切望して、私の話といたします。
 どうか、来月の幹部会の時にも、また元気な姿でお目にかかりたいと思います。

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