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北海道総支部幹部会 勇気と襟度をもて

1961.5.21 「会長講演集」第2巻

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1  この一年、たいへんに御苦労さまでございました。
 先日は、沖縄の地にいってまいりました。二万人以上の人が、元気いっぱいに、一堂につどう楽しいひとときを過ごすことができました。
 また、現在は森田理事を中心にして四人の幹部を、台湾やフィリピン等に派遣しております。向こうにも同志がおります。だんだん南の方に発展していっております。だからといって、北の方が元気がないという意味ではありません。初めは北から、ずーっと南へいっているわけですから......。そのような日本全国をはじめ、世界各国における学会の活動状況を、今度は映画にとって、皆さん方に御報告をしたいと、私は思っております。
 私どもは、あまり折伏が忙しくて、なかなか映画に行くこともできませんでしたから、せめて『最高の平和の戦い』『人生劇場の縮図』等をいっしょに見たいと思うのです。そして、北海道の同志の皆さん方も、あくまでも、またこの一年間、私とともに、大御本尊様に照らされて、楽しく、忍耐強く、がんばっていただきたいと思います。
 『進まざるを退転』という。また、日蓮大聖人様は『善に付け悪につけ法華経をすつるは地獄の業なるべし』とおおせになっております。今、私どもは進まなければ退転であり、御本尊様を放してしまえば、地獄へ行ってしまうし、絶体絶命になってしまいます。もうあきらめていただきたいと思うのです。あとは成仏するために、永遠の幸福をつかむために、大御本尊様第一に、大聖人様の仏法を信じきって、勇敢に前に進んでいこうではありませんか!
 日本の国がどうなってもかまわなけば、創価学会は活動する必要はありません。自分の子供か、子孫が、どんなにみじめな暮らしをしてもかまわないならば、私どもは、日夜闘争する必要はありません。大聖人様の仏法がどうなってもかまわない、全世界が原水爆弾の渦中にはいって、人類が滅亡してもかまわないというのならば、私どもは、騒ぐ必要はありません。
 だが、大御本尊様を拝めば、だれびとも絶対に幸福になれる。広宣流布をするならば、全民衆が永久に繁栄し、永劫に幸福と平和の楽土に暮らしていけるという大原理を知り、また、身近に体得しているがゆえに、私どもは戦っていかねばならないのであります!
 したがって、大聖人様の仏法をまじめに実践し、行動している日蓮正宗創価学会以外に、これからの世界を救う団体もありませんし、哲学もないのです。これは絶対であります。
 よく、信心は勇気のないものがするのである、盲目的に、何かたよりたいから信心するのであるというように言われてまいりました。他の邪宗教の信仰はいざしらず、全人類を根底から救いきれる大仏法たる、この日蓮正宗の信仰だけはそうではありません。
 なぜか。一つには、あらゆる三類の強敵、三障四魔を乗り切って、わが身も仏になり、広宣流布をしきっていくためには、もっとも勇気をもったものでなければ、即地涌の菩薩でなければ、たもてない仏法なのであります。
 また、何もたよらないで、自分の力で、信念で、ものごとをしていくことは偉いように思いますけれども、そうではありません。あくまでも、大御本尊様は生活法の原理です。いっさいの活動の本源です。もっとも社会のために、もっとも生活のうえに、民衆のうえに、最高の力を出しきれる御本尊様をたもつということは、これまた私は、もっとも勇敢なる人でなければ実践できない仏法であると思うのであります。
 この勇気と襟度をもって、この一生涯を、力強く、楽しく、全民衆の模範となって進んでいこうではありませんか!
 最後に、私がお願いしたことは、幹部である皆さん方ひとりひとりが、日々月々年々に、りっぱな幹部として、指導者として、成長していっていただきたいということであります。幹部の成長するところ、後輩の人がのびのびと、純粋に、信心をしてこられるし、成長することができるのであります。
 また、幹部が魔になる場合もあります。幹部は大きく後輩の人の罰・利益のカギをにぎり、重大なる立場にあるということを、私は訴えておきたい。
 そのことについて一、二申し上げれば、座談会に新人を連れてこようと苦労し、一生懸命にがんばっている人もおります。だれも見ていないところで、一生懸命に御本尊様送りをしている人、座談会において、陰ひなたなく一生懸命に尽くしている人というように、地味ではあるけれども、コツコツと、支部員のため、組員のため、広宣流布のために尽くしている方々が、たくさんいると思います。
 派手な人々がりっぱに戦っているのだというような、一方的な見方ではなりません。役職はなくても、あくまでも地味に戦っているなかにも、偉大なる地涌の菩薩はおります。全体を公平に見、理解をもち、深い思いやりをもって、全組員が、さすがは創価学会の幹部である、指導者であると、心の底から信伏してくるような幹部になっていただきたいと、私は思うのです。
 北海道の地も遠い法戦場で、さきほどから、理事長、柏原先生、辻先生からも話がありましたが、私も非常に心を配っております。たいへんだなあという心であります。できれば、なるべく早く、皆さん方にたいして、もっと力強く戦いができますように、本部から一級闘士を、この地に派遣し、定住させて、皆さん方といっしょに、一生涯、苦楽をともにして戦わせていきたい、こういう気持ちももっております。
 なかなか激励にもこられませんけれども、いっしょに元気よく進んでいきましょう。

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