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日蓮大聖人・池田大作

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第1回青年部音楽祭 『戦おうではないか!』

1961.3.16 「会長講演集」第2巻

前後
1  きょうは猊下も非常に喜んでくださいました。皆さんとともに拍手をしたり、にこにこして観覧をしてくださいました。御報告申し上げます。
 また戸田先生がお好きであった歌を、いっしょに歌い、聞き、皆さんの喜びをとおして、どれほどか恩師戸田先生も喜んでくださったかということを、堅く私は信ずるのであります。
 かつて、ある文豪が『偉大なる文学は、必ず偉大なる哲学をもっていなければならない。その偉大なる哲学は、絶対なる大宗教を裏つげけとしていなければならない。その大宗教のもとには、燃え上がる信仰がなくてはならない』という意味のことを書いておったことを記憶しております。
 今、私は、文学のみならず、政治家も、科学者も、教育者も、また一軒一軒、生活をしていく生活のなかにも、大宗教がなくては、即末法における大宗教は日蓮正宗しかありませんが、大御本尊様がなければ、最高の文化も、真実の平和も、真の幸福な生活も樹立することはできないと思うのであります。
 今、若き大統領であるケネディは、後進国に対して『平和部隊』を送り出さんとしており世界に大きい反響をおよぼしております。また、かつては、西ドイツにおいては『道徳再武装(M・R・A)』と銘うって、劇団を組織して、勇敢にドイツ青年が、全世界に、平和建設のために戦ってきております。
 そのような形式的な方程式は、戸田先生は十年前に、私どもに教えてくださっておりました。いかに世界の平和をめざして進んでも、真実の幸福と平和は、大宗教、永遠不滅の生命哲学を裏づけとしていくべき日蓮正宗、そして創価学会がなければできえないと、私は叫ぶのでございます。
 今、世界を指導すべき大国は武力、権力を背景としながら、平和を唱え、民主主義を唱えております。私は卑怯であると思います。臆病であると思います。
 今、日蓮正宗は、創価学会は、日蓮大聖人様の仏法を根底として、ありのままの人間の姿で、全民族を、全人類を、平等に考えて、真実のなかの真実をもって、平和を建設しようとして進んでいる団体なのでございます。
 したがって、真実に世界の平和、日本国の平和、ひとりひとりの幸福を築くものは、ソ連でもアメリカでもなく、私ども大御本尊様をたもっている学会人の前進、行進のみが、平和を建設できるただ一つの道であり、団体であるということを堅く確信して、私どもは勇敢に進んでいこうではありませんか。
 最後に、昭和三十三年三月十六日の日は、さきほどからもお話がありましたが、恩師戸田城聖先生が広宣流布はこのようにしていけという模擬試験をしていくぞ、見せておくぞと、最後の指揮をとられた日でありますが、その時に一応の式が終わって、帰られる寸前の先生のおことばは『戦おうじゃないか!』というひとことでありました。
 せっかく約束をした政治家はこない。だが、式はできた。私は、その『戦おうじゃないか!』という先生のひとことを、どれほどいろいろな意味があるかなと、いつも思っております。広宣流布のためへ戦い、不幸な人を救うためへの戦い、邪宗教と堂々と戦いきる戦い。また、権力にも、なにものにも屈せず、妙法流布に戦っていけとの戦いの意味。その先生が『戦おうじゃないか!』との衰弱しきった、老衰のお姿のなかに、毅然たる眼光鋭く、堂々と残されたそのおことばを胸に秘めて、広宣流布の日まで、しっかり戦っていこうではありませんか。

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