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九州総支部幹部会 学会人に諸天の加護

1961.1.8 「会長講演集」第2巻

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1  九州の同志の皆さん、たいへんにしばらくでこざいました。
 先日皆さん方も新聞でお読みになったと思いますが、大阪のほうで、床が落ちて重軽傷二十名、それからまた、大石寺参拝のバスが衝突をして、重軽傷十九名、新聞によってまちまちに報道されましたが、そのことについて御報告申し上げておきます。
 まず、本年より登山会は毎月二十日間なされております。四日の日に、江戸川支部の支部員が乗っておった車が、トラックと衝突したわけなのです。別に学会人が悪いのではなく、これは運転手が悪いのです。よく注意するように言っておきましたが、重軽傷十九名、二十名ともいわれておりましたが、たいしたことはありませんので、そのまま登山、そして下山しているのです。そういう現状です。
 それから、床が落ちた事件ですが、常識で考えても、せまいところへおおぜいの人がはいればあぶないことは、はっきりしておりますし、また力学的、学理的に考えても、無理があれば落ちることはとうぜんですから、十二分に注意をしていただきたいと思います。
 きのう、大阪の飛行場で支部長から報告をうけましたら、現在では三人だけ入院をしているそうで、いのちには、なんら別条はないそうです。あとは皆ぴんぴんしているそうですから、お伝えしておきます。同じような事件のないように、九州関係においてもお願いします。
 ただし、このことにつきまして、私もひとこと申しておきたいと思うのです。いままで、創価学会のことに対しては、新聞紙上に載った場合には、ただのいっぺんたりとも、いい報道がありません。
 どれほどまじめに、どれほど統制をとり、最高の仏法を学し、大功徳をうける、この一切衆生を救っていく団体にたいして、いい報道はないのです。必ず、もう十が十、百が百、ぜんぶ誤報のため針小棒大に報道され、悪宣伝をされてきておりす。私どもは、柔和忍辱の衣を着て、そういう報道があっても、広宣流布ひとすじに驀進しきっていうではありませんか。
 いつまでも、そのような悪い報道ばかりはないと思います。近い将来、未来においては、必ずや、優秀なる報道人、りっぱな記者が現われて、真実に、人類、民族、国を思うている、大衆の味方である創価学会にたいして、まっすぐに、正しく報道すべき人材が現われることを、私は断言しておきます。
 床が落ちてケガをした。反省はしなければなりませんが、なんのために集まったか。教学の勉強で集まったのです。新年の総会と新聞には出ておりましたけれども、そのような会合ではないのです。
 一月四日、ふつうの人は皆酒を飲み、浮かれているなかで、真剣に日蓮大聖人様の大仏法を求めている団体がどこにあるかと、私は言いたい。研究会なのです。
 そしてまた、なにやかや、とやかく言うのであるならば、床が落ちるぐらい、たくさん集まってくるような教団がどこにあるか。邪宗教は、くやしかったならば、一月早々から床が落ちるぐらいに集めてみたらどうかと、私は言いたい。
 大御本尊様はお力があり、創価学会がどれほど喜び勇んでいる大衆の縮図であるかということを、正月早々に証明したものであると、私は思うものでございます。
 また、もうひとつ、ここで申し上げておきたいことは、交通事故にたいしまして、創価学会は朝から晩まで活動しておりますから、十二分に注意をしていただきたいと思います。御本尊様を拝んでおっても、車がくるところの前へ出れば、ひかれることはとうぜんなのです。
 どんなに注意しても事故を起こす場合もあります。これは宿命です。宿命は宿命として、やむをえませんが、ただし、御本尊様を拝んでいる私どもが、どれほど諸天善神に守られているかということを証明しておきたいのです。
 参議院のほうで記録をとってもらいましたら、今、日本の国で世帯数を計算すると、正確にいえば二千六十万世帯なのです。概算して二千万世帯とふんでおきます。学会の世帯数は約二百万世帯、計算しやすいために、少し大ざっぱに言わせていただきます。日本の世帯数の一割が学会人なのです。
 それで、昭和三十四年度の交通事故による死亡者は一万人を突破しているのです。昨年、昭和三十五年は、十一月までで一万六百人を突破しております。それで死亡率は漸次増加している様子でありますが、その全国の死亡者、一万六百人を十二か月で割ると約八百九十人。八百九十人の人が月に死んでいるのですから、学会はその一割死んでもいいのです。ほんとうならば、確率のうえから、統計のうえから、月に八十九人死んでも不思議ではないのです。だが、ぜんぶ交通事故でなくなったような人にたいしては、いろいろとこちらも心配しておりますもので、報告をうけています。昨年度においては、月〇.五人です。ひとりいないのです。八十九人まで死んでいいところを、〇.五人しかし死んでいないのですから、この死んだ人も、解剖した場合には、心臓も、肺のほうも、肝臓のほうも、病気でめちゃくちゃで、よくまあ生きておったとか、それからまた、死んだあとの生活というものは大功徳をうけております。それが大御本尊様に守られている学会人の現状です。
 日蓮大聖人様は、治病大小権実違目という有名な御抄のなかに『末法に入りぬれば自然に悪鬼は国中に充満せり瓦石草木の並び滋がごとし善鬼は天下に少し聖賢まれなる故なり、此の疫病は念仏者・真言師・禅宗・律僧等よりも日蓮が方にこそ多くやみ死ぬべきにて候か、いかにとして候やらん彼等よりもすくなくやみ・すくなく死に候は不思議にをぼへ候、人のすくなき故か又御信心の強盛なるか』とおおせなのです。
 末法にはいって大謗法の国において、その謗法に負けて、大聖人様の門下が、疫病がその当時たくさんはやっておりましたから、おおぜい死んでもいいはずであるのに、反対に少ないというのは不思議である。心身の強盛なるゆえか、今においては、御本尊様の大功徳によって、諸天善神の加護によって、こんなにおおぜいの学会人がおっても、考えられないほどの少ない数です。交通事故一つだけみても守られている。
 これが思い合わせた時に、私どもは、いよいよ、どういうような報道をされようと、絶対に諸天善神の加護あることを信じきって精進していこうではありませんか。
 この交通事故の問題は、ただ一つの例でこざいます。火災においても、また病気においても、あらゆる点について統計し、確率をとってみるならば、はっきり、それは実証されます。この実証は科学であり、実験証明の厳然たる証拠です。これほど厳然たる証拠はないわけでありますから、縁に粉動されないで、しっかり進んでいきましょう。
 また、さきほどからお話がありましたように、今月の二十八日に日達上人猊下とともに、インドおよび東南アジアへ行ってまいります。猊下は、三大秘法抄をおしたためなされて、インドの地に、お埋めくださることになっております。また、私は『東洋広布』と刻んだ石を、一尺四方の石をひっさげて、その地に埋めてくる決心でございます。
 あとは、先駆として私が行ってまいりますゆえに、さきほどから、なんどもなんどもお話がありましたごとく『東洋広布はわれらの手で』と、自覚をもっていらっしゃる九州男児の皆さん方が、あとにつづいて、進んでいただきたいと思うのです。
 妙法に照らされて、いまこそ、アジアが大同団結をしなくてはならない時にはいってきました。大理想は大理想として、しっかりと目ざして、また足もとは大地を踏みしめて信心をし、大地を踏みしめて生活にいそしんでこそ、その大目的が、大理想が実現できると思います。
 本年一年のいよいよの御健闘と、ならびに仲の良い、うるわしい総支部になられんことをお祈り申し上げまして、私の話といたします。

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