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日蓮大聖人・池田大作

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中国本部落成式 清浄無比の学会財務

1960.12.7 「会長講演集」第1巻

前後
1  本日は、中国本部の入仏落成式にあたりまして、もったいなくも総本山からは、日達上人猊下の御名代として柿沼総監の御臨席をいただきまして、皆さまに代わって御礼を申し上げます。ありがとうございました。
 いままで山田総支部長を中心として、地方本部のない中国総支部は、悪戦苦闘を重ねてまいりました。その折伏行に戦ってこられた、陣頭指揮をしてこられた山田総支部長をはじめ、全総支部の幹部の皆さん方に私は深く敬意を表するものでございます。
 今ここに、やっと中国本部の落成をみることができました。願わくば広宣流布をめざしてこの本部を牙城として、不幸な人、貧しい人をひとりでも多く救いきっていっていただきたいと思うしだいでございます。
 また、このようにりっぱな本部ができましたが、私は重ねて、皆さん方にお願いしたいことは、この本部以上に皆さん方の家庭が、りっぱな生活と、りっぱな家が一日も早くできるように、大御本尊様から、うんと功徳をいただいて『一家和楽の信心』をしていっていただきたいことを、重ねてお願い申し上げるしだいでございます。
 十月に、アメリカに行ってまいりました。アメリカは、低級宗教ではありますが、キリスト教の広宣流布をされている国であります。何人かの人と、キリスト教ならびに教会のことについて話をいたしましたので、その所感を申し上げます。
 今、アメリカの教会は民衆を救済するという精神は腐って、教会によっては二十五セント持ってこなければはいれない、ある教会では五十セントもってこなければ教会にはいることができないとなっているそうであります。もっとも貧しい人を救うべき教会が、神の名によって教会の権力、自分自身の利己心のためによって、貧しい人は、貧しければ貧しいほど、もう教会へは行くことができない。こういう現状になって、一般の貧しい大衆は忿懣をもっている現状を見てまいりました。
 今、日蓮正宗も広宣流布を眼前に迎えて、そんな堕落するような日蓮正宗ではないことははっきりしておりますが、大聖人様のおおせに反し、猊下の心に反し、本山の正義に反し、信者を家来や小僧と思ったり、また『教会へ金を持ってこい』という命令みたいに、寺院において、なにか落成式や落慶式があった時には、参詣にくるものは、百円ずつ持ってこいなどというようなことがあったならば、私はたいへんであると思うのです。
 あくまでも、日蓮正宗は全世界にただ一つの日蓮大聖人様を信心していく団体であります。清浄なる団体であります。したがって、私どもは、お寺に対して、いくらでも功徳を受けて供養することは当然であります。御僧侶を大事にし、尊敬することは当然でございます。これが学会精神であり、日蓮大聖人様の弟子としての信者のあり方でございますが、大聖人様は喜ばない、日達上人猊下様は喜ばない、本山の意思に反しての御本尊様をかさにきて、信者をバカにするような僧侶、悪侶がでた場合には、断固、学会は戦っていこうではありませんか。
 けっして恐れることはありません。大聖人様のおんもとに、ぜんぶ平等に子供であります。いまだかつて学会ほど大御本尊様に、総本山に尽くしている信者はいないのであります。その襟度と確信をもって、私どもは、大御本尊様に、また本山に、御僧侶にお仕え申し上げようではありませんか。
 最後に、このように地方本部ができまして、この本部ならびに寺院の建立も、たくさん総本山に御供養申し上げておりますが、過去においても、学会は、会員から、ただの一銭も迷惑をかけておりません。また広宣流布の日まで、学会が続くかぎり全学会員の皆さん方から一銭も寄付を取り、迷惑をかけさせていくようなことは絶対にいたしません。
 あくまでも本部が建ち、寺院の供養に対しては財務部費を大事に使い、そうして大事にためて、このように本部ならびに寺院の建設に割り当てております。また、たらない分などにおいては、戸田先生が聖教新聞、または種々、雑誌をお出しくださって、そのほうの多少なりとも利潤がありますゆえに、それをぜんぶ蓄積して、それで中国本部もでき寺院の建立もし、また今後も、いっさいの広宣流布への本部、支部会館、寺院の建立に費やしていく決意でございますゆえに、その点をよくよく肝に入れていただきたいと思います。
 どうか総支部長を中心にして、いちだんと大聖人様から、おほめのことばをいただけるような、折伏行にあたっていただきたいと思います。本日はおめでとうござ
 いました。

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