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日蓮大聖人・池田大作

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第9回男子青年部総会 創価学会会長は青年部のなかから

1960.11.6 「会長講演集」第1巻

前後
1  二時間も立っていると、非常にたいへんであると思いますし、また、講演などという名前で、むずかしい話をすることも必要ありませんし、諸君のほうが、よっぽど、なにか知っているわけですから、ひとことだけ、あいさつをしておきたいと思います。
 その前に、私は、日本の青年として、また、青年部の出身者のひとりとして、本日の総会を心から祝福するものでございます。
 日蓮正宗が大きくなることだけを考えている私どもではありませんし、創価学会を大きくすることが、創価学会の目的でもございません。
 ただ、日蓮大聖人様の大生命哲学を奉持し、大御本尊様を信じて、自分もしあわせになり、また人々をたくさんしあわせにしていこうという若き地涌の菩薩が、すなわち男子青年部が、多くなればなるほど、日本の幸福も、民族のしあわせも、東洋、世界の真実の平和ができるから、私は祝福するのでございます。
 恩師戸田城聖先生の青年部に対する信頼と期待は、筆舌に尽くせぬものがございました。
 親子、兄弟以上に、深い深い、次の時代、広宣流布への戦いをば、総仕上げをば、青年部に頼むぞとの御期待を、ひしひしと私は感じておりましたが、私は、いちおう第三代の会長として、恩師の遺志を受け継いで、まっしぐらに広宣流布に向かってまいります。私は愚かであります。これだけ、たくさんの優秀なる後輩ができ上がれば、私は安心であります。
 広宣流布まで、恩師戸田城聖先生の御遺志を御遺志として考えるならば、私は、第四代の会長も、第五代の創価学会の会長も、青年部のなかから、青年部出身者から任命すべきが正しいということを、本日の会合において、言い残しておきます。かつて、釈迦在世においては、法華経二十八品によって、インドの衆生を救済しました。また中国においては、天台大師の摩訶止観の法華経によって、中国一国を広宣流布して救済しております。日本においても伝教大師は迹門の法華経によって、法華経迹門によって、日本の国を救ってきた歴史的事実がございます。しかして五濁爛漫、悪世末法においては、ただ一つ、末法の御本仏日蓮大聖人様の、三大秘法の独一本門の南無妙法蓮華経によって救う以外はないということは、歴史の示す時代の流れであると私は信じます。
 すなわち、日蓮正宗創価学会の発展というものは、燎原の火が燃えはじめた姿であり、大河が、江河が、日夜を問わず、滔々と流れいく、時代の流れである。その大法則であるゆえに、だれびとが批判しようが、だれびとが消そうと、邪魔をしようが、とめようと、迫害しようが、いかようにもしがたい、絶対に民衆が渇仰しきっている大仏法であるということを確信しきって、本尊流布に進もうではありませんか。
 最後に、私は会長という、いちおう位置におりますけれども、あくまでも、一つの位が上にあるなどということは、微塵も考えておりません。最後の最後まで、宗教革命の完遂まで、諸君と苦楽をともにして、兄弟のごとく、親子のごとく、私はそういう決意をもって進んでいく精神でありますゆえに、諸君のその心を心して、いっしょにがんばっていただきたいと思うのでございます。
 けっして会長だから、大幹部だからといって、上のほうに見ることはやめてください。上のほうにみる、上のほうにしていこうという心は、やめていただきたい。また、いくら、そういう心があったとしても、いい調子になって、上に乗っかって、それでいいものだと考えていく大幹部は、私をはじめ、ただのひとりも創価学会にはいないということも申し伝えておきます。
 どうか、毅然たる信心にたって、大生命哲学を心肝に染めて、邪宗教に向かっては、師子王のごとく勇気をもって戦い、あとは、家にあり、職場にあり、会社にあっては、みんなから尊敬され、信頼され、模範となる青年であられんことを最後に切望しまして、私の話といたします。本日は御苦労さまでした。

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